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キシナウ東大生一人旅🇲🇩 ヨーロッパ最貧国の実情【モルドバ】
こんにちは。
前回は寝台特急での移動を経て、モルドバに到着。
今回はモルドバの首都、キシナウを観光していきます。
ヨーロッパ最貧国とも呼ばれているモルドバ。最近ではウクライナ情勢もあり、外務省でも危険レベル1に指定されている。
一体どんな世界が待っているのだろうか。
閑散としている首都
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キシナウ駅を離れ、市街地に向かって徒歩で移動する。
キシナウ、首都のはずなのに首都らしい様子が全くなく、閑散としている。
観光客と見られる人もほとんどいないし、高い建物もあまりない。
レンガ調のヨーロッパ風の建物はほとんどなく、ソ連時代を彷彿とさせるようなモノトーン調の建物が多い。
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街並み一つをとっても、他の国とだいぶ違う様子なのが窺える。
しかし、治安の悪さを感じさせるほどでもなく、人少なな落ち着いた街という印象だ。
歩みを進めること20分くらいで、キシナウの中心部に到着。
シュテファン・チェルマレ通りの周りに観光名所が集っているらしいので、この通りを歩きつつ辺りを探っていく。
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中心部の観光
少し歩くと、比較的人のいるスポットに到着。
それでも、観光客っぽい人は1人も見かけない。
とりあえず最初に巡ったのはMihai Eminescu National TheatreとOrgan hallという2つの劇場、そしてその側にあるキシナウ市庁舎。
特筆すべき特徴がある訳ではないが、モルドバの中では大きな部類の建物である。
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次いでやってきたのはキシナウの一番の見所と言ってもいい、凱旋門。19世紀の露土戦争でのトルコに対する勝利を記念して建てられたらしい。
他国に比べると小ぢんまりしてるが、門の美しさは健在。
ただ、辺りに全然人だかりがないのが不気味。
一応観光地のはずなんだけどなぁ…😅
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凱旋門を抜けた裏にはナスレテア大聖堂と広場が広がっている。
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凱旋門の向かいにはモルドバの政府事務所。
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凱旋門の後にはStephen the Great Monumentという銅像と、ステファンチェルマーレ公園が広がる。
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そしてその向かいにはモルドバ国立オペラ・バレエ劇場。
すぐ近くにはI Love Chisinauモニュメント。写真を撮る観光客は1人もいない。
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すぐ側には大統領宮殿と、モルドバ共和国議会。
余談だが、ここで顔を覆面で覆った警備員らしき人に声を掛けられる。
“Are you a tourist? Where are you from?”
政府の要所をウロウロしていたので怪しまれたのだろうか。
正直に答えて、念の為に写真を撮っていいか許可を取ることに。
ウクライナ情勢に対する緊張感がモルドバで高まっていることを実感させられた。
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この後、キシナウ地方裁判所やChurch of the Transfiguration of the Saviorというキリスト教正教会をめぐり、中心部の観光は一区切り。
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モルドバ 国民の暮らしが垣間見える市場
キシナウ中心部の観光に要した時間は1時間強。
思った以上に早く終わったので、別の見所にも行ってみることに。
ということでやってきたPiața Centralăという市場。
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リガのセントラルマーケットを彷彿とさせる場所。
果物、野菜、日用品、土産品など、大抵のものはこので手に入りそうだ。
結構人も多く、モルドバ国民の生活を支える重要な市場であることが窺える。
観光地ではないかもしれないが、モルドバ国民の生活が垣間見える面白い場所だった。
モルドバは確かにヨーロッパ最貧国とは呼ばれているが、裏を返せばとても落ち着いた雰囲気のある国だ。
他の観光都市のように観光客がごった返している訳ではなく、ローカルな雰囲気を味わうことができるのは一つの魅力だと思う。
モルドバワインと兎肉
昼飯時になったので、腹ごしらえ。やってきたのはBlack Rabbitというお店。
店名にもある兎肉のメニューを注文。
また、モルドバと言えばワインも有名なので、赤ワインを注文してみる。
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ワインを普段全く飲まない僕でも、結構飲みやすく、口当たりがいい。
少し辛めのワインだが、肉料理とも合いそうで結構いける。
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思っていた以上におしゃれな盛り付けで提供される。
兎肉はおそらく初めてだが、癖が全くなく、鶏胸肉のような味わいだ。
しっとりと柔らかくて美味しい。なかなか上品なお味。
値段は2000円弱と、恐らくモルドバの中では高い方。それでも他のヨーロッパ諸国と比べるとだいぶ安い。
ごちそうさまでした。
キシナウを灯す勝利の炎
昼ごはんを食べ終わり、少し中心部を外れてぶらぶら歩く。
やってきたのはValea Morilor Parkという公園。
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のんびりしていて、雰囲気の良い公園。キシナウ市民の憩いの場となっていることが伺える。
ここからしばらく歩き、やってきたのは勝利記念と永遠の炎。
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第二次世界大戦で収めたナチスに対する勝利を記念するモニュメント。
5本の柱は、モルドバ が参戦した5年間を表しているらしい。
現在ウクライナの次くらいにロシアとの関係が心配される国ではあるが、この炎に象徴されるようなモルドバ国民の志しと独立の意志はいつまでも保たれてほしいなと思った。
こんな感じでモルドバ観光終了。
観光客ほとんどいないし、アジア人ほとんど見かけないしで他のヨーロッパとはある意味で一線を画するような国だった。
しかし、その分ローカルで落ち着いた雰囲気が味わえて、なかなかに面白い。
これからどうなるかわからないけど、この平和がいつまでも続いてほしいと思わずにはいられなかった。
次回はルーマニアのヤシに行き、デンマークへ帰国予定。