ヴィリニュス東大生一人旅🇱🇹 意外と穴場なリトアニアの首都【バルト三国】
こんにちは。
前回よりバルト三国を旅行中。
今回はリトアニアの首都ヴィリニュスを旅していきます。
バルト三国の中では一番南にあり、発展途上であるとの声をよく聞くリトアニア。
一体どんな世界が待っているのだろうか。
バルト三国間の移動はバスが便利
今日は早朝のバスでリトアニアのヴィリニュスへ向かう。
まだ日も明けていない時間帯に宿をチェックアウトし、近くのNarvesenで朝ごはんを買う。
Narvesenとは、ラトビアでよく見かけるコンビニのような存在。
朝ごはんを食べながらバス乗り場まで歩く。
バルト三国間の移動はバスが便利。
乗り心地もそこそこ良く、充電もできてWi-Fiも繋がる。
距離的にもそこまで遠く無く、バス移動がもってこいの距離感である。
まずくないか…?リトアニア料理
バスに揺られること数時間、リトアニアの首都ヴィリニュスに到着。
バルト三国の旧市街は全て世界遺産に登録されている。
主要な観光地はほぼ旧市街の中にあるため、早速向かうことに。
雰囲気からして、リガの旧市街とはだいぶ違う。
リガの旧市街は建物が密集していて、細く入り組んだ路地が大量にあったが、ヴィリニュスは道幅も広くゆったりしている。
リガはどこか寂れた中世的な雰囲気があったが、ヴィリニュスはどちらかといえば農村的な緩やかな雰囲気が流れている。
何はともあれ、昼食とすることに。やってきたのはEtnoDvaras。リトアニア料理が楽しめる店である。
リトアニアはじゃがいも料理が有名らしく、まず最初に頼んだのはポテトパンケーキ。
カリッと焼き上げられており生地はホクホクとモチモチの中間といったところ。
面白い食感だ。
ほんのりじゃがいもの香りも感じられてなかなか美味しい。
そして次に頼んだのは、何とも独特なリトアニア名物。その名もブラッドダンプリング。
なんと血の入ったソーセージである。
正直、食べる前から血生臭い香りがしてあまり食べる気がしない…
騙されたと思って一口。
やっぱりまずい…
レバーとか臓物は全然好きだし、血に対する生理的な嫌悪感がある訳ではない。
ただ、単純に味やにおいが血生臭い。
サワークリームで誤魔化せば何とか食べられるが、もはや食べ進めるのを苦痛に感じるレベル。
更に恐ろしいことに、冷めれば血生臭さが倍増するため、早く食べなきゃどんどん不味くなるという板挟み。
まぁ、こういった食のカルチャーショックも旅の醍醐味の一つである。
旧市街散策
気を取り直して、旧市街散策を再開。
奥の方まで歩みを進めていくと、街全体を見渡せるというゲティミナス城に到着。
「城」ではあるが、現在は一部しか残っておらず、「展望台」のようなイメージの方が近いかもしれない。
ここからはリトアニアの街並みが一望できるとのことなので、早速登ってみることに。
まずは、登っている最中に見ることができる新市街。
遠くにはビルなどの高い建物も見え、近代的な街並みが広がっていることが伺える。
そして、城を登り切った後に見える旧市街の景色。
緑豊かな木々の奥に赤い屋根が連なっていてなかなか美しい。
かつてのゲティミナス大公もこのような景色を眺めていたのだろうか。
若干階段は急で登りづらかったが、そこまで長くはないため、気軽に訪れられる良いスポットである。
階段に登るのが厳しい人も、有料のケーブルカーがあるので安心。
続いて訪れたのは聖アンナ教会。
青空の下に映える赤レンガが美しい。
教会にしては結構大きめで、構造やデザインもかなり凝っている。
あのナポレオンが、「手に乗せて帰りたい」と言いたくなるのも頷けるほどの美しさである。
未承認国家「ウジュピス共和国」
実は、ヴィリニュスのすぐ側にはウジュピス共和国という未承認国家がある。
旧市街に隣接しており、徒歩数分もしないうちに立ち寄れるスポットであるため、折角だから寄ってみることに。
ウジュピス共和国は独自の大統領や憲法を持っており、このように街中にその憲法の条文が飾られている。
条文は色々な言語で書かれており、その中にはなんと日本語で書かれたものが存在する。
「犬には犬である権利がある」
「猫には飼い主を愛する義務はないが、必要があれば飼い主を助けなければならない」
「誰もが自分の名前を覚える義務がある」
など、少し独特な条文も書かれていて面白い。
どうやらウジュピス共和国はアーティストが集まる芸術国家らしい(どうりで憲法も自由奔放な訳だ)
街中にはウジュピスの猫に代表されるような芸術作品が存在する。
それにしても癖の強い顔をしている。
「かわいい」とは言いがたいが、なんとも憎めない猫である。
このウジュピスの天使は、ウジュピス共和国の独立と自由を象徴する像であるらしい。
天使が高らかにラッパを吹いている様子は、まさに自由を想起させてくれる。
未承認国家というと、あまり良いイメージは湧かない人が多いだろうが、少なくともこのウジュピスに関しては良い意味での「自由」が存在しているように感じられた。
リトアニアの夜景
そうこうしている内に夜になったので、夕食にすることに。
昼に食べたブラッドダンブリングの後味が未だに口内に残っており、食欲も湧かないため軽めにサラダとビーツスープ注文。
このピンクのスープは東欧ではよく見かけるスープ。
ビーツを使って煮込まれているためこのような色になっているんだとか。
冷製スープで、酸味もかなり強いため、食欲のない夏などに食べると良さそうなスープである。
ビーツの風味が結構強めで、具材にもビーツが用いられているため、とにかくビーツ三昧である。
正直、「美味しい」と言えるかどうかは疑問だが、見た目のインパクトのある一品だった。
夕食のあとは、昼にも登ったゲディミナス城に登り、夜景を見に行くことに。
ヴィリニュスは首都ではあるものの、全体的に落ち着いた風情のある街である。
夜景も、大都市のようにキラキラでという訳ではないが、1人で静かに楽しむにはむしろ丁度良い明るさ。
周りにも、夜景を楽しんでいるカップルのような人たちが2組程度おり、地元の人からも愛されている景色であることが伺える。
ヴィリニュス旧市街、結構東欧の穴場かもしれない。
こんな感じでこの日の観光は終了。
ヴィリニュスは首都でありつつも、全体的なとても落ち着いた雰囲気のある街並みだった。
旧市街の歴史ある街並みは風情があるし、近くには独特の未承認国家があるしでなかなか面白かった。
あの、血の入ったソーセージだけはどうしても受け入れられないが、それを差し引いても結構良い街である。
明日はリトアニアのカウナスを観光予定。
多くのユダヤ人を救ったという偉大な日本人、杉原千畝で知られる街である。
一体どんな世界が広がっているのだろうか。