みなみのほう

窓際に座って過ぎていく景色

眺めたり眺めなかったり

君が待ってる街に向かう

回数重ねる程

聞き慣れていく駅の名前

乗換案内を眺めて到着時間に

近づくたび鼓動が激しくなって

「鼓動は一生の間に30億回くらい打つんだって」

僕は何年分の鼓動を君に消費したのだろう

色褪せない

夕暮れ色の暖かい匂い

残してる戻れない日々

満たされたり哀しみが追いかけてきたり

君の夢を観たあの街へ

窓に反射した君と目が合う

惹き込まれていきそうで

怖くなった

君の小さな顔が肩に寄り掛かり

落としてしまいそうで

怖くなった

聞き慣れたアナウンス

君といたら早死にしそうで

僕は何年分の寿命を君に奪われたんだろう

色褪せなくて

夕暮れ色の暖かな匂い

今でも想い起こす

哀しみに満たされて

君の影を探してあの街へ

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