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捨我得全 創業事業をやめて・・・食で拓く、人、地域、共生社会


57年の歴史に幕をとじる・・・
2024年10月31日をもって当社は創業からの事業である
ガソリンスタンド事業を廃業することとなりました。
同時に、車関連ビジネスをほぼ(レンタカー業務を除く)
廃業し、他社様へ事業を譲渡するような形となりました。
奇しくも、その日は私の誕生日・・
(世の中ではハロウインともいいますが)
昭和43年2月に私の父が創業して以来約57年に及ぶ
ガソリンスタンド事業を閉鎖することとなったのです。

きっかけはたまたま・・

今年3月に、原油価格上昇、強烈な円安の影響もあり
前払い仕入(業界ではCODといいます=キャッシュオンデリバリー)
の仕入資金が非常にタイトとなりました。
お客様の支払い方法の多様化もあり、
仕入れは前払い、売上入金期日はどんどん後になります。
もともと、手元資金が薄かったので
やむを得ず、1か所のガソリンスタンドの休業
1か所のガソリンスタンドを廃業という決断を迫られました。
1か所の廃業は、予定よりむしろ大幅に計画に対して遅れての廃業でした。
ガソリンスタンド業界は年々ガソリン需要の減退という環境下にあります=日本全体がパイ縮小、さらに最先端県秋田県のことですから
需要減はもちろん全国平均よりも上まわってます。といっても極端な
差ではないんですがね。

思いもよらぬ展開

さて、休業したスタンドをどうやって再開するのか、いつ再開できるのか
悩んでいたところ
たまたま、取引先である卸元から
ガソリンスタンド、もしよろしかったらかしていただけませんか?
という思いもよらぬお話が・・・
ガソリンスタンドは令和5年度末27414か所、毎年およそ2%ずつ
減っていく業界です。
最終的には8000か所も切るのでは?と言われる中で
当社のガソリンスタンドを人様にお貸するという選択肢は
私の頭の中に微塵もなかったのです。
さらに、どうせなら、もう1か所も貸しませんか?
整備工場、鈑金工場も貸す気ありませんか?
全部まるごとのほうが探しやすいかも?
とのこと。
もちろん、車関連ビジネスを全部やめようとは微塵も思ってなかった
私は、驚きました。
1か所、または事業部分譲渡がよいのか、
潔く全事業やめてしまうのがよいのか・・・
悩みましたが、
お客様、石油部門の従業員のはたらく環境を考えたときに
部分閉鎖、譲渡よりも、全部のほうが良いという結論になりました。
1年前の今時点では想像もしてなかったことが起きたのです。

もともと、ガソリン需要減退にあわせて
ガソリンスタンド事業の縮小は考えていました。
従業員の高齢化
有資格者の採用困難もあり
数年以内に
整備工場の閉鎖は頭の中にはありました。
ガソリンスタンドも数年後には
1か所で充分かな?との思いもあったのです。
ですが、このタイミングで
車関連事業のほぼすべてをやめるとは
夢にもおもってなかったのです。


並行して進めていた新ビジネス

並行して、新しい仕事を2つ同時にすすめてました。
就労支援事業B型と、FCをやめてのオリジナルの居酒屋の立ち上げです。
就労支援事業は
7年前から始めた放課後デイサービスの延長でずーっと考えていたことなんです。
18歳までしかサービス提供できない事業ですので
なんとか、その子たちとずーっとかかわる方法がないかなと考えていうたのです。
コロナ禍、厳しい環境下に置かれた飲食業界むけに
就労事業所のFCの加盟広告がよくきてました。
前から、就労と飲食を融合させるこができなかな・と思っていたので
その事業に興味を持ち、いろいろ見学させていただきました。
そのうちに、自分がやるべき
就労の形が見えてきて、
ゼロから当店の飲食事業の仕込み作業と就労を融合させる就労を考え
事業立ち上げを決意しました。
そして構想1年で10月に無事に認可され、活動してます。

コロナ禍で片田舎と東京との差は激しくなったように感じます。
コロナそのものが原因というよりは
いろんなものの転換期にコロナがきたのかな?とも感じます。
人口減少が加速する秋田県と
東京の消費動向が同じなはずはないし
今後もその差は加速するのではないか?
全国一律のサービスを提供してても業績はよくならないのでは?
という思いが大きくなり、オリジナルの飲食店をやろういう判断になりました。
都市部がインバウンド含め絶好調の状況下にあるFC本部の施策と
片田舎の店舗と同じ施策で同じように繁盛するとはおもえなかったのです。

その判断をしたのは、今年の3月。
ガソリンスタンドの1か所廃業、1か所休業と奇しくも同じ時期です。



コロナが導いた??

コロナ禍は時計の針をすすめた・・ともいわれてますが
当社もコロナ禍がなかったら
コインランドリーの開業も
就労支援の事業も
オリジナルの居酒屋事業もはじめてなかったのかもしれません。



いままで廃業した店

ガソリンスタンド8店舗 改装ふくむと10店舗
整備工場1店舗
自動車鈑金工場1店舗
中古タイヤFC1店舗
車検FC1店舗
ネットショップ(タイヤ)
飲食店は食堂FC2店舗(業態転換)、しゃぶしゃぶFC(他社へ賃貸)、焼肉FC2店舗(売却)、鍋FC2店舗(撤退と業態転換)
ファミレスFC1店舗(撤退)、お好み焼FC1店舗(撤退)、
ラーメン屋FC1店舗(撤退)
オリジナル居酒屋1店舗(撤退)、
イタリアン1店舗(業態転換)
カークリーニング事業(撤退と譲渡)
カーコーティング事業(撤退と譲渡)
自動車鈑金FC3店舗(廃業)
自動車販売FC2店舗(廃業)
レンタカーFC2店舗(転換と廃業)
中古車屋(廃業)
床屋(貸店舗)返却され別事業
靴販売FC1店舗(撤退)
コンビニFC2店舗(撤退)
酒販店1店舗(撤退、その後売却)
学習塾1店舗(撤退、売却)
生命保険代理店(撤退・譲渡)
損害保険代理店(撤退・譲渡)

新規にやった事業

放課後デイサービス
児童発達支援所
就労支援事業所B型
飲食業
惣菜業
食肉販売
ネットショップ(タイヤ、自動車パーツ)
弁当宅配事業
コンビニ経営
レンタカー
整備工場
自動車鈑金工場
新車販売
中古車買い取り販売
中古タイヤショップ
セルフガソリンスタンド
カークリーニング
カーコーティング
学習塾
コインランドリー
不動産賃貸
損害保険代理業

やめたらはいってきたこと

当社の創業の地、ガソリンスタンドですが
やめたあと中古タイヤをやってました。
中古車屋やめてしばらく空き店舗状態にしてました。
このとき、とある事業者から高く借りるから
いろいろ補修してくれといわれ
大改修をしました。
が、直後からコロナ発生。
改修直後に出店取りやめの連絡がきました。
しょうがないですね。コロナだし・・・
そこから問い合わせが沢山き出して
床屋さんに貸し出すことに。
1年かしたころから人手不足で営業困難になったので
半年で担い手みつからないとやめます・・という話になり
次を考え始めました。
そしたらたまたまFACEBOOKで
コインランドリーとコイン洗車場を営んでた知り合いが
やめるから、その機械を安く購入してくれるひといないか?
との投稿あり。
その場所は神奈川県の藤沢にあるのですが
すぐ観に行って購入を決定。
でも実は、その機械が大館に来てからも開業に躊躇してたのですが
その方がコインランドリーは絶対やったほうが良いよ
というおすすめもあり、やることに。
実はコインランドリーは気乗りしてなくて、
コイン洗車場を先に開けようと思ったんですが
その方のアドバイスもあり、家賃収入よりはよいかな?と思って始めました。
現在は家賃収入時代の4倍の純利で推移しております。


今迄の目標

売上100億を目指していた時代
トータルカーケア
ガソリンスタンドからその周辺業務へとひろげていった
全国にあるサービスが地元にないのが悔しく
FC中心の事業展開をはかっていた。
とにかく事業の拡大、事業エリアの拡大が目標でした。

脱石油事業を志し本業を飲食業を本業と本気で考えたのが約10年前

現在の目標

地域の活性化
事業エリアは大館を中心とし、事業エリアは原則ひろげない。

大館の、秋田の、北東北の、東北の食文化の発展に寄与したい。
地元食材をいかした飲食店を発展させたい。
飲食店の発展こそが地域社会の発展と
共生社会の実現に貢献できると考えています。
当社の就労事業は
自社飲食店の仕込みと清掃、軽作業を行うことにより
飲食従業員の負担軽減と人手不足の解消に役立ちます。
さらに就労部門の作業を確保し
利用者の育成により、一般就労移行の実現を目指します。
利用者のところの人づくりに貢献します。
さらに、飲食店従業員が
介護事業における職業指導員を兼務することにより
飲食店従業員の介護就労経験をつませることとなり
介護事業における資格収得をめざすことができます。
さらに大館市の福祉計画にも貢献できるという
三方良しになります。


共生社会の実現
障害者サービスを総合的に提供し、関わる全ての人がハッピーになるような
社会の実現に貢献したい。
現在考えてるのは、就労B型から発展し、就労移行支援とグループホームの運営です。
就労移行支援で、当社の社員として正規雇用できるのが目標です。

己の使命、天命

コインランドリーもそうですが
障がい者介護事業を自分がやることになるなんて
夢にもおもってませんでした。
もちろん、30年前から自らはじめた飲食業もです。
まるで何かに導かれたように始めたような気がします。
とはいえそれもまた
自ら招き、自らつくった境遇です。

得るは捨つるにあり


とはいうものの
どんだけ廃業したのでしょうか・・
沢山の方に迷惑をおかけして 
沢山のものを捨ててきました。

ここから成功にみちびけるのか・・・は
今後の自分の実践力次第

旧社是
Chalenge THE  東北
から

新社是
食で拓く、人、地域、共生社会

を実践してまいります、









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