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大胆に働く時間を減らしたら生産性と健康はどう変化するのか〜新しい働き方の実験プロジェクト
ランサーズ新しい働き方LABの研究員第1期生、イギリス在住フリーランスの井元です。
2017年から1日4時間だけ、好きなときに、好きな場所で、好きな人と、好きなことを仕事にして、自分も周りも幸せになる
「好き4」
という生き方を伝えています。
もともと体が弱かったことから、働き方には人一倍、関心があり、今回、ランサーズから、新しい働き方LABの研究員第1期生の募集があり、応募したところ、採用していただいたので、新しく実験する働き方を発表したいと思います。
タイトルにもあるように今回のテーマは
大胆に働く時間を減らしてみたら生産性と健康はどう変化するのか
です。
実験の目的と背景
運営しているオンラインサロン
(明日からすぐに使える!知らなきゃ絶対に損する情報が集まる「秘密部屋」)
では、何度もこの話をしているのですが、フリーランスとしてセミリタイヤを数年間することを最終目的に、とは言ってもいきなりセミリタイヤをするのは、働く時間が売上に比例するフリーランスには怖いので段階的に仕事を辞めていくため、今回の働き方実験をやることにしました。
フリーランスに長期的な休みはありません。ですがフリーランスは個人での活動で、研究者とも似ている部分があります。
研究者にはサバティカル休暇(長期勤続者に対し、休暇理由に関係なく与えられる一定期間の長期休暇のこと)というものがありまして、フリーランスもその流れがやってくるんじゃないかと考えています。
と書いてたところ、調べると、大企業でも2021年からサバティカル休暇を導入してるニュースがありました。
全日空が「サバティカル休暇制度」導入 4月から無給休職、最長で2年可能に
個の頂点を極めているプロアスリートでも怪我を理由に、長期休みをせざるをえない状態になったにもかかわらず、復帰後はそれ以上の活躍をするということもよく見かけますよね。
フリーランスで同じ仕事をずっとやり続けても良いのですが、どこかで何かしらの休息や別の活動をする必要があるのではないか、リフレッシュする期間があると、長期的に見て、より活躍できるのは?そう思ったのです。
フリーランスはまだ働き方ができてから10年ほどしか経っていないので、フリーランスならでは、つまりフリーランス流のサバティカル休暇、セミリタイアの知見が必要です。
もともとは、さきほど言ったように、長く働けないハンディキャップであるベーチェット病という難病を持ってるため、健康を考慮して、通常の就業時間である8時間から、その半分である1日4時間働く生活を2017年から4年間、続けてきました。
その延長線上でさらに限界を求め、大胆に働く時間を半分にする、あるいは働く時間をもっと短くしたほうがいいのか、健康(フィジカル、メンタル)との相関を調べる、そして空いた時間にサバティカル休暇の意味合いを兼ねた、英語や体の研究など、仕事以外のことに時間を使うのが目的です。
プライベートと関連させると、来年から妊活も考えてるため、子供が生まれるタイミングで仕事を一度全て辞めて、2年は仕事をしない計画を立てています。
活動の概要
どういう指標で、
大胆に働く時間を減らしてみたら生産性と健康はどう変化するのか
を調べるのか、6月にスタートして、試行錯誤を繰り返し、8月8日時点では、
1.朝の寝起きの調子を10段階評価
2.仕事時間と1時間ごとの内容
を記録していて、
さらにこれから
3.メモ帳のメモの増え方
を追加しようかと考えています。
実は、最初の6月の段階では以下のような計画を立てていたのですが、いくつか辞めた部分があります。
①自分自身の変化の調査:最初は1日2時間で実験。1ヶ月に1度、時間を1時間伸ばしたり、減らしたり、休日を設けたりなど働く時間の条件を変えて、以下に示す実験の測定方法に従って記録していく。
②データのまとめ・考察:データを集計し、比較変化の結果をレポートにする。
③「生産性が上がった〜下がった」「フィジカルの調子」「メンタルの調子」「1日の働いた時間」「デジタルデトックスがどれくらいできたのか」の10段階評価、「出したアウトプットを記録する」「何にどれくらいの時間を使ったのか」「スマートリングOuraでアクティビティタイム」の記録を毎日行う。
④スケジュール、進め方
6月…1日3時間1週間計21時間の仕事
7月...週休2日は必ず取って1日3時間1週間計15時間の仕事
8月...1日2時間1週間計14時間の仕事
9月...週休2日は必ず取って1日2時間1週間計10時間の仕事
10月...9月までの結果を踏まえて仕事時間を工夫
11月...データのまとめ・考察期間
試行錯誤した結果なのですが、指標が多すぎると、
・相関を取るのが難しくなる
・シンプルに毎日記録するのが大変
ということです。
なので、最も重要な指標を決めて、実験をすることにしました。
体調管理で最も重要な指標はなにか
指標1つ目
1.朝の寝起きの調子を10段階評価
となったのは、朝の寝起きが精神、身体、ともに状態を評価するのに最も適したものだったからです。
これは人によって違います。
仕事の最適時間
指標2つ目
2.仕事時間と1時間ごとの仕事内容
今回の実験では、
・もっと仕事がしたいと思える高いモチベーションを維持できる仕事時間とは?←子供の頃にあった、ゲームをする時間が制限されて、もっとゲームしたいという感覚に似ている
・最低限の仕事をする場合、1日何時間まで減らせるのか
・1ヶ月単位で仕事内容を振り返ったときに本当に大切な仕事がわかる
これら3つを知るために、
1ヶ月の平均で、最初の月は大胆に仕事時間4時間から半分以上減らして
6月は1.25時間、
7月は「好き4」の4時間の半分となる2時間
の仕事時間でした。
生産性を最も表す指標はなにか
指標3つ目
3.メモ帳のメモの増え方
これも人によって違いますが、僕は資質を発見できるストレングスファインダーというツールで、着想が上位5位の中に入っており、
福井県鯖江市に地方移住をしていたときもそうだったのですが、最高に冴えているときは、アイデアがバンバン出てきます。(特にサウナ、散歩時、ステロイド大量投与時)
つまりアイデアがどれだけ出るのかが自分なりの生産性の代表格なのです。
アイデアが出たら、すぐにメモ帳にメモるので、そのアイデアの数を測定することで、生産性を測れます。
指標3つ目に関しては、8月に
1.朝の寝起きの調子を10段階評価
2.仕事時間と1時間ごとの内容
とシンプルにするのがいいとなり、
最近、
3.メモ帳のメモの増え方
は思いついたものなので、これから付け加えて記録していく予定です。
ちなみに、脳の余白があればあるほど、アイデアは生まれやすい傾向にあるので、
仕事詰めだと、アイデアは乏しくなってしまいます。
アウトプット、成果の中間報告
すでに、
・たくさん指標を取るよりも代表的な指標を取った方がいい
といったことはお伝えしましたが、
その他に
1.完璧なルーティーンを作るようになった
人はルーティーン・習慣の生き物で、仕事時間が決まってると、たとえば運営しているサロンコラムは1日分に使うなど、ルーティーンが決まりやすくなりました。
ルーティーンを作ったほうがいいことはわかってるにも関わらず、作る機会がなかったのですが、時間を無駄に使えないとわかってからルーティーンを作ろうとできるようになったことです。
仕事に対して、何にどれくらい時間がかかってるのか、時間を測ることで作れるようになったメリットです。
2.1日の初めに予定を立てれるようになった
1日の始め、あるいはその前日に何をするのか、あらかじめ決めておくことで、それ以上仕事をしようとしません。
決めずに始めると、制限なくして仕事をしてしまうフリーランスの悪いクセで、さらに時間の読める仕事をするからこそ、1日の仕事時間を2時間以内におさめられます。
3.体調管理は睡眠から
こちらはすでに説明済みですが、もう一度。
体調管理の指標は食事、運動、睡眠、ストレスなど様々ありますが、最初に色々と測定したからこそ、最後は睡眠が自分にとって、一番大事だということがわかり、その記録を取ることだけに集中しています。
本実験の価値
大きく2つあります。
1.コロナ禍や副業、フリーランスなど個人で活動する人が増えてことで、在宅ワークでパソコン作業が増え、間違いなく、これから健康に問題意識を抱える人が増えてきます。
2.子育て、介護、出産といった女性の働く時間が急激に変わる現場を見て、働く時間が急激に変わったことで起こるフィジカル、メンタル含めた健康への影響が大きいといった問題があります。僕自身も難病で働く時間が制限されてることから、なにかしらの事情があって長く働けない人へ、労働時間と健康の関係を調査&発表することで貢献できるのかなと。
以上、2つの大きな問題に対してもアプローチができる価値ある実験だと信じて11月まで続けていきます。
そして最終目標は来年後半のサバティカル休暇、フリーランス流セミリタイアへとスムーズに移行できるよう、この実験を上手い着地点を見つければと思います。
全く働かない期間を2年も作ったらどうなってしまうのか、お金の不安はないのか、などサバティカル休暇やセミリタイアへの考え方はまた次の報告で公開します。
ちなみにセミリタイアと聞くと、仕事をしたくないからと思われがちですが、仕事は大好きで生涯フリーランスで生きていきたいほど好きなので、楽をしたいからセミリタイア!とは全く違いますのでご承知おきを。