事例の価値を言語化するとアイデアの種が考えやすくなる -事例リサーチの活用方法-
こんにちは。NEWhのフルカワです。
大企業における新規事業やサービス開発に特化したデザインコンサルティング&スタジオのNEWhで、サービスデザイナーとして多種多様な企業のサービスコンセプトやビジネスモデル開発のご支援をしています。
新規事業/サービスに関わらず、何かしらのアイデアを創出する方々は世の中の事例をリサーチする機会が多いかと思います。サービスや新規事業事例をリサーチして、「へー面白いな」や「こんな視点があるんだ」、「新たな事例を知って満足」で終わりにしてませんか。
集めた事例を抽象的に捉え、その事例が顧客や世の中に対してどのような価値を提供しているのかを抽出すると事例をリサーチして終了ではなく、新奇性のあるアイデアを創出するための「アイデア創出に転用可能な視点」に変化します。
今回はリサーチした事例をどのようにしてアイデアを考えやすくする「視点」にできるかをご紹介します。
そもそもアイデアとは?
アイデアは一般的に「アイデアは組み合わせ」と考えられています。既存の要素を掛け合わせて新しいアイデアが創出できます。
例えば、「顧客の課題 x 新しい技術」、「世の中のトレンド x 自社のアセット」といった風に組み合わせは様々です。(組み合わせは2つでなくとも良いと思います。)
この掛け合わせの1つの要素として「事例から抽出した価値」を活用していきます。
どうやって価値を抽出するか
見つけたサービス事例が「どのような価値を顧客へ提供しているのか?」「他の事例と比べて何がユニークなのか?」という視点で価値を抽出していきます。ここの価値の抽出に正解・不正解はありませんので、自分が感じたことを言語化していきましょう。
言語化する際のポイントは下記の4点です。
例えば今、みなさんが見ているサービス、noteのユーザーへの価値を抽出してみるとこんな形になります。
(ここは個人の解釈が入っているのでみなさまと異なる場合があります。)
このような形で1つの事例から複数の価値が抽出できます。
ちなみに、実際にアイデアを考える場合には1つの事例ではなく、複数の事例から価値を抽出すると発想の幅が広がります。
どのように抽出した価値をアイデア創出で活用するか
冒頭で書いたようにアイデアは既存の要素の掛け合わせです。顧客の課題/欲求や活用したい自社のアセット等、検討したいサービス/新規事業に合わせて「事例の価値 x XXXX」のXXXXの部分を変えて発想します。
例えば、様々なブランドのアパレル商品があるファッションECマーケットプレイスサービスの自社新サービスとして、「コンテンツをつくって手軽に販売できる」という価値を使った場合にはこのようなアイデアの種が生まれます。
事例の価値:「コンテンツをつくって手軽に販売できる」
自社のアセット:「多種多様なブランドの商品がある」
<アイデアの種>
誰もが在庫を持たずにセレクトショップのオーナーになれるサービス|my select
このようにアイデアの種をたくさん創出し、顧客・自社・社会にとっての価値を肉付けしていきながら、サービスアイデアまで昇華させることができます。
また、ターゲットの課題が明確にあり、そこを起点に考える場合は「事例の価値 x 顧客課題」からアイデアを創出すると顧客の課題を解決するアイデアの創出ができます。
まとめ
アイデアが考えやすくするためにリサーチで収集した事例の活用方法をご紹介しました。
NEWhでは企業のご支援の際に、共に事例のデスクリサーチを行い、集まった事例のから価値を抽出し、アイデアを発散するワークショップ等も行っております。
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