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「楽譜が読めないんです」子どもに必要なチカラとは?
この記事のテーマは…
「楽譜が読めるようになるために必要な力とは」です👀🙌
1.年々加速する「文字を読む」早期教育
こんにちは。リトぴよ代表の秋山です。
私は3児の母で、10歳、7歳、4歳の3兄弟を現在育てている真っ最中です。
末っ子がこの春 年長さんに進級するということもあり、ネットを開けばランドセルの広告と共に「就学前にこれだけはやっておきましょう!」といったSNS投稿や各種スクールの広告が表示されるように・・・。
特に、「文字を読めるようにするための早期教育」が年々加速しているように感じる今日この頃。
就学前にひらがなが書けて読めることはもちろん、英語なんかも「フォニックス」を覚えて少しでも早く単語が読めるように、という風潮がどんどん強くなっているように感じます。
そしてそれと比例するかのように、リトぴよママたちからもよく言われるようになってきたことが
「うちの子、楽譜が全然読めないんです。。」
というご相談。
同じようなお悩み、ありませんか?
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2.幼児の脳は空間認識が苦手
楽譜を読めるようにするために、まず覚えなければならないのが五線の中での音符の位置。
例えば、五線には「線」と「間」の音符があって、ト音記号の一番下の線の音符は「ミ」だよ・・・といった具合の内容です。
幼児の脳は、まだ左右の認識や空間認識のスキルを発達させている段階。
文字の向き(上下左右)を理解することは高度な課題で、それゆえ逆さ文字などを書いてしまう子どもが多いのです。
(「の」が逆さまになっていたり…かわいい時期ですね♪)
そんな、文字ですら向きを理解するのが難しい時期ですから、「楽譜を読む」というのは幼児~小学校低学年頃のお子様にとっては、認知的にとても高度な活動なのです。
では楽譜を読むのは諦めるのか?と言われると、けっしてそういうわけではありません。
ただ、脳の発達には個人差が必ずあるので、「あの子はあんなに読めるに、うちの子はなんで読めないんだ!」と躍起になる必要はない、ということです☺️
そしてもうひとつ。
楽譜を読む、という活動はなにも「表記と音名を一致させる」ということだけではありません。
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3.文字が読めることと文章が読めることは違う
国語の読解力について考えるとき、
「文字が読める」からと言って「文章が読める」わけではないということは、なんとなく理解いただける話ではないかと思います。
逆に言うと、少しくらい読めない漢字があったって、前後の文脈を通して「なんとなくこんな意味かな・・・?」と想像できた、という経験はありませんか?
言葉と同じように音楽にも、音と音の並びにはいくつもの法則があります。
私たちが母国語を話すとき、文法的な解釈はよくわからなくても「この言葉の後にこの言い回しはおかしいな」など違和感を感じることができます。
この「違和感」というのがとても大事で、音楽の中でこの違和感を感じられることができたとすれば、それはとても素晴らしい力です。
音楽全体の流れを汲み取り、違和感を感じることができ、音と音の間に存在する規則を発見、分析できる力。これら音楽における総合的な力のことをリトぴよでは「音楽センス」と呼んでいます。
音楽における読解力とも言える「音楽センス」…これはれっきとした「読譜力(どくふりょく)」のひとつなのです。
また近年、文字に関する早期教育の弊害を問題視する話として、こんな事例があります。
文字が読めるから音読が得意でどんどん難しい文章、難しい本に進もう!と教材は難しくなっていくのに、実際には子どもが内容を理解できておらず
「面白くない・・・」
「疲れた・・・」
と、壁にぶち当たってしまうケースです。
実は我が家も、英語で同じ壁にぶち当たってしまったことがあります。
音として読めているからどんどん難しい本を読み進めた結果、内容の理解が追い付かず子どもが面白くないことを「ただやらされているだけ」になってしまったのです。
その時はなんとか軌道修正し事なきを得ましたが・・・とても考えさせられる出来事でした。
ピアノも同じで、
「音符が読めて、指で追うこともできているからとりあえず合格して次の曲へ」
をどんどん進めていくうちに、見かけと実態との乖離が大きくなり子どもは楽しさを失いただやらされているだけになってしまうパターンが少なくありません。
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4.実は読譜には「想像力」が必要
リトぴよ生徒様の中には小学校受験をされるお子様も近年多く、そんな中でこんな話を耳にしました。
試験の中で、先生の話した短い物語を記憶して話す、というものがあったそうです。
物語を音として聞き取ることができたとしても、細かいストーリーを記憶するためには頭の中でイメージに起こして追うことができなければ、すべてを覚えきることは難しい。
これは単純に記憶力だけを試すテストではなく、想像力や読解力を測るテストでもあるのではないでしょうか。
読んだ内容・聞いた話などを自分の頭の中でイメージに起こし再現する力が想像力・読解力のひとつだとすると、音楽の場合は「読んだ音を頭の中で音楽に起こし、歌える力」がそれに値するのではないかと考えています。
要するに、ただ音名を読めても意味がない、ということです。
音の表記としては読めるし、ピアノでなぞり弾くこともできる。
しかしそれが具体的に頭の中で美しい音楽として再生されない、浮かんでこない・・・
そうなると物語に入り込めないので楽しめないし、まず面白くない。
ただやらされている感で、その先ピアノを好きで居続けられるか・・・そんなことも懸念されます。。
「子どもが音楽を好きで楽しみながら、ピアノを続けたい」
そう保護者様が思うのならば。
前述した「音楽センス」と「想像力」を育み、本当の意味での「楽譜が読める」チカラをお子様にプレゼントして差し上げてください🍀
リトぴよではそれらのチカラを伸ばす様々なサポートを行っています♪
まずは体験レッスンへ♪
https://rythpiyo.hp.peraichi.com/