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3分でわかる宇宙基本法アウトライン

快挙再び

はやぶさ2がまたも快挙です。
2月22日のタッチダウンに続き、クレーターの生成実験に成功しています。ますます目の離せないはやぶさ2ですが、政府が打ち出す宇宙基本計画に「宇宙科学・探査」の項目として記載されていることをご存知でしょうか?そもそも、宇宙基本計画とは何なのでしょうか?

宇宙基本計画

宇宙基本計画は、宇宙開発利用に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るための宇宙開発利用に関する基本的な計画で、2009年6月に決定されました。具体的には、

①宇宙開発利用の推進に関する基本的な方針
②宇宙開発利用に関し政府が総合的かつ計画的に実施すべき施策
③宇宙基本計画に基づく施策の推進

について定めています。

宇宙基本法

宇宙基本計画を作成しているのが、内閣府に設置されている宇宙開発戦略本部です。その根拠となっているのが宇宙基本法です。
宇宙基本法は、宇宙活動の基本的な事項を定める法律で、2008年8月に施行されました。日本では、研究開発目的での宇宙技術は成熟してきているものの、産業振興に活用できていないのではないか、という点が疑問視されたことを背景に、以下の基本理念を掲げ制定されました。

①宇宙の平和的利用
②国民生活の向上等
③産業の振興
④人類社会の発展
⑤国際協力等の推進
⑥環境への配慮

何をするか

2018年の宇宙基本計画工程表には、政策体系として、①宇宙安全保障の確保、②民生分野における宇宙利用推進、③産業・科学技術基盤の維持・強化が掲げられ、その上で、以下の項目が記載されています。

宇宙政策の目標達成に向けた宇宙プロジェクトの実施方針
・測位衛星
・衛星リモートセンシング
・衛星通信・衛星放送
・宇宙輸送システム
・宇宙状況把握(SSA)
・海洋状況把握(MDA)
・宇宙システム全体のミッションアシュアランス(機能保証)強化等
・宇宙科学・探査、有人宇宙活動、国際宇宙探査

個別プロジェクトを支える産業基盤・科学技術基盤の強化策
・新規参入を促進し宇宙利用を拡大するための総合的取組
・基幹的部品等の安定供給に向けた環境整備/将来の宇宙利用の拡大を見据えた取組

宇宙開発利用全般を支える体制・制度等の強化策

宇宙産業及び科学技術の基盤の維持・強化に向けたその他の取組
・スペースデブリ対策

宇宙外交の推進及び宇宙分野に関連する海外展開戦略の強化

宇宙活動をめぐる技術や環境は目まぐるしく変化しています。
宇宙基本計画も数回の改訂を経ており、今後の動きにも注目です。

参考:
・宇宙基本計画 平成21年6月2日宇宙開発戦略本部決定
・宇宙基本計画工程表(平成30年度改訂) 平成30年12月11日 宇宙開発戦略本部決定
・宇宙ビジネスのための宇宙法入門第2版 小塚荘一郎・佐藤雅彦
・これだけは知っておきたい!弁護士による宇宙ビジネスガイド 第一東京弁護士会


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