4月6日にドログバが進める白い紙:『社会とサッカー』05
今日、4月6日は国連が定めた国際デーの1つ「開発と平和のためのスポーツ国際デー(英語:International Day for Sport and Development and Peace)」です。
残念ながら日本語の名前からは何かを祝う日なのか、何かを啓発する日なのかイメージしづらいですが、端的に言うと、「スポーツを活用して世界の開発(発展)と平和の実現を進めていきましょう!」という啓発の日です。
実は去年も同じネタを書きました。去年はインド・ムンバイでまさにグラウンドづくりプロジェクトの最中で、この国際デーの意義を体感していました。
今年はコロナウイルスの影響もあり自宅にいるのですが、今夜はspofity『社会とサッカー』の収録のためSHUKYU MAGAZINE編集長の大神さんをゲストに迎え、スポーツを文化的視点から考えることをします。新しい視点でこの国際デーが目指すことの発見ができそうで楽しみです。
と書いていたところで、ちょうど日本政府より緊急事態宣言を7日に発令する方針が発表されました。今このタイミングで、社会におけるスポーツの役割があるとすれば、日本を含め世界のスポーツコミュニティが人々の命と健康を最優先とし、コロナウイルス拡大防止に対して協力を呼びかけていくことなんだと思います。
さて、すでに世界各国からいろいろな取り組みが上がっています。
1. なぜ4月6日か?
4月6日が「開発と平和のためのスポーツ国際デー」になった理由は、オリンピックの開催と関係しています。近代オリンピック(ギリシャ・アテネ)が初めて開催された1986年4月6日にちなんで、2013年の国連議会にて制定されました。
2. 国連とスポーツの歴史
国連によるスポーツ活用は40年前の1978年に遡ります。当初の主目的は教育でしたが、1990年後半より「人を繋ぐ」スポーツの力が注目され、以降は平和構築及び途上国の開発に活用されるようになりました。2001年には専門組織「国連開発と平和のためのスポーツ局(UNOSDP: United Nations Office on Sport for Development and Peace)」ができ、スポーツを通じた開発と平和構築を目的に草の根からトップレベルの施策を実施し、ワールド杯やオリンピックのようなメガイベントでは国連全体の調整役を担っていました。しかし、2017年に閉局することが突然発表され(この分野で働く身にとってはショック過ぎるニュースでした)、現在はIOCとの連携に移行しています。
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