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サッカーは子どもの居場所。

このnoteは、クラウドファンディング開始にあたりSNSで投稿した内容を再編集したものです。クラウドファンディングは残り7日となりました。稚拙な文章ですみませんが、noteを読み、感じることがありましたら、ご支援に力を貸していただけると幸いです。

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先月夜に知らない番号から電話があり、出てみると去年から国内活動で応援している中学生のお母さんでした。
突然の電話に恐縮されながらも、「実は」と切り出された話の内容は、
「お陰様でこの2年間子どもが無事にサッカーを続けられたこと」
「最近の試合で病院に運ばれたけれど、無事に退院しもうすぐ練習に復帰できること」
「来年は高校進学で、私立の強い高校から推薦の話をもらったこと」
けれども本題はそこになく、
「高校はお金がかかるので本人なりに考えた結果、サッカーを辞めることにした」という話でした。

「できる限り息子のサッカーを応援したいけれど、高校は思ってる以上に金銭的負担が大きく、本人も色々相談をして。これまでラブフットボールにも選手にも沢山応援していただいて親子で感謝しています。サッカーを辞めることは申し訳ないですが、親としても本人が決めたこと尊重したいと思います。これからはサッカーと離れるけれど、建築家を目指すと言ってます」

私も彼の決断を尊重するし、これからの道を応援する。またサッカーやりたくなったらいつでも支える。
でもなんだろうか、普段感情を抑えているけれど、お母さんと話していて涙を我慢することができなかったです。
その後メールのやりとりで送ってくれた彼のサッカー姿は、堂々としていて、チームメンバーと笑っていました。

最後まで支えられなかった。
この悔しさ、悲しさは未だ私の心の一部を掴んで離しません。

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今月に入り、春に応援した子どもたちから半年後の様子が届き始めました。

「サッカーを辞めなきゃいけないかもと言われた時は、とてもかなしかったけど続けられることができました。ありがとうございます。いっぱい練習していっぱい点を決めてとくてん王になれるようにがんばります」(7歳、埼玉)

「ぼくがまたサッカーが出来るようにおうえんしてくれて、ありがとうございます。ぼくはサッカーが1番だいすきです。またサッカーを習いに行けてとてもうれしいです。友達もよろこんでくれました」(9歳/東京)

「サッカーが好きで続けることができてすごく嬉しいです。弟たちの見本になれるように上手くなりたいと思います。サッカーと勉強を両立して頑張ります。そして、お父さんの代わりに家族を支えていける大人になりたいです」(13歳/長崎)

「奨励金を頂き、誠に感謝しています。サッカーの費用に活用させていただいたことはもちろんのことですが、精神的に救われたことが1番大きいです。息子の父親は亡くなっており、サッカーに関して経済的にも、メンタル的にも父からの応援がないなか、誰かが頑張っている息子を応援してくださっているという実感を抱くことができました。辛いことも厳しいことも多々あるなか、私以外の人たちにも温かい声援を受けれたことが息子の励みに力になっています」(埼玉)

「用具はいつもは先輩方からの頂き物を使っていましたが、新しい用具を選びにスポーツショップに行くところから子ども達がワクワクしている様子が伝わって楽しい時間でした。いつもは穴が開いたサッカーソックスを履いて、「穴が開いていた方が涼しくて使いやすい」と言って笑いとばして使い続ける優しい息子ですが、母親として心苦しい気持ちがありました。どんどん成長していく息子にサイズに余裕のある用具を買う事ができて、とても感謝しています。息子も私も前向きにサッカーに向き合えるようになりました。同じようにポジティブにサッカーを考えられる家族が増え続けたら嬉しいです」(沖縄)

サッカーを辞めることにした彼は、「サッカーは仲間のため行動できるプレイヤーが成長する。サッカーだけではなく私生活でも役立つ支援をしてくれたことにとても感謝をしています。人間として成長できたんじゃないかと思います」と教えてくれました。

子どもたちにとってサッカーは自分の居場所です。友達や仲間といられる特別な居場所です。家族にとっては家族の繋がりを感じられる場所であることを気付かされます。
子どもと保護者の力になれていることは、純粋に嬉しく、活動をしていて苦しいことも多いけれど報われる瞬間です。

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段々と身に沁みて分かってきましたが、私たちの活動は応募してくれる子ども・家族と共にあります。
何か困ったときに、助けを求めることはとても勇気を必要とします。love.fútbolへの申請でも、作文やプライベートなことを共有する必要があるので、心理的な抵抗も時間的な手間もかかります。応募をしても希望通りの支援を受けられるか分からない恐怖もあります。もし自分が同じ境遇にいたら、応募する決意ができるか分かりません。「高校でもサッカーを続けたいけれど、お金のことが心配で親に話すことをためらっています」と言う中学生がいます。家族のことを心配しながらも、「サッカーがしたい」と伝えることは勇気がいります。でも、その勇気は、サッカーと共に生きる大人たちが誇りをかけて向き合うことに値します。「サッカーがしたい」と伝えてくれてありがとう。みんなの声が、選手たちやサポーターにも伝わり、子どもたちを支える大きな輪を育ててくれています。

私は子ども時代、サッカーができなくなるかもという経験は一度もありませんでした。もしかしたらそういう状況があったのかもしれませんが、サッカーがしたいという私の思いを親が支えてくれていたのだと思います。親孝行をしてこなかった私ですが、母親は3年前に亡くなり、もう親孝行することは叶いません。母が亡くなった翌日、父から「母はlove.fútbolのことを楽しみにしていた」と聞きました。母の財布には私が取材を受けた新聞記事の小さな切り抜きが入っていたことも知りました。普段親に何を聞かれてもぶっきらぼうに答えていましたが、もっと仕事のこと話せば良かった。いつも心配ばかりしていた母が「楽しみ」と話したlove.fútbol。その気持ちに応えられるよう、同じようにサッカーでつながる親子の愛情を少しでも支えていきます。すいません、この話はここまでにします。

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新しい世界に目を向ける新学期。
できれば楽しみに溢れていてほしいけれど、中には金銭的に精神的に苦しくなる方たちもいます。進学に合わせた学費、制服・教材等の購入、部活の支払い等で出費が重なり、保護者の精神的不安や子どもが「好き」を諦める可能性が高まる時期です。他人の家族に何をどこまで関わるかは難しいことですが、ただ手をこまねいている必要はなく、私たちにできることがあります。毎年の「子どもサッカー新学期応援事業」自体もそうですが、不安になっている、こういう辛いときこそ、私たちはあなたと連絡をとり、「サッカー応援するからね」と、「仲間がいるよ」と言葉を届けたい。今回のクラウドファンディングは、子どもたち家族に向けたメッセージそのものです(実際にコメントで子どもたちにメッセージを呼びかけてくださる方々がいました。ありがとう!)

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タイトルに、「みんなで支える」を付けました。
その理由は、「love.fútbolの活動を支援する」プロジェクトではなく、みんなを主語とし、みんなで支えるプロジェクトを形づくりたいと思っているからです。なぜなら、その環境がこれからもっと必要とされるからです。
サッカーに限らず、子どもたちの文化・スポーツの体験格差問題は、今後さらに顕在化していきます。でも、趣味や娯楽とされる文化・スポーツの体験格差は、日本で歴史が浅く、私たち誰もが戦い方を知りません。どう状況の改善につとめていくのかその抵抗の文化基盤がありません。意義はあっても、優先度は低く捉えられ、理解されにくいため仮に個々で戦う場合、孤立することが容易に想像できます。
私たちは今もこの先も、子どもたちが夢を持てる社会を望みます。夢を持つことができるのは、それが許される環境にある人だけではありません。自分の言葉を受け止め、理解しようとしてくれる大勢の人たちの存在があってこそ、子どもたちは夢を語ることができます。
才能があることや上手いだけでなく、子どもたちの「好き」の思いをみんなで支えることは、子どもの居場所を守ることに繋がります。子どもたちが自分らしく、そして仲間と夢といられる居場所を。

クラウドファンディングは、残り7日になりました。
お金や格差を理由に、子どもが自分の居場所を失う。
この状況を変えるには、より多くの仲間を必要としています。

サッカーをしたくてもできない子どもたち家族を支えるため、ご支援に力を貸してください。
みなさんの力が、子どもたちを支える大きな輪に繋がります。
https://camp-fire.jp/projects/view/630211


<寄附金控除>
このプロジェクトの支援はいずれも寄附金控除の対象になり、確定申告で「寄附金控除」または「税額控除」を受けることができます。
ただし、入金時期の関係で、控除は翌年2024年の確定申告が対象となります。

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