001 Villa Nueva, Guatemala
001 Villa Nueva, Guatemala/ 2007
ー始まりの場所ー
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グアテマラは、love.fútbolにとって始まりの場所である。
中でもlove.fútbolが初めてグラウンドをつくった町がこのVilla Nueva。町名を和訳すると「新しい村」なんて洒落が効いてるから、新しい一歩をふみ出したlove.fútbolとの縁を今更ながらに感じてしまう。それから13年経った今でも、グラウンドはそこにあり、地域の人たちの手によって更衣室ができて、照明が設置されるなどさらに魅力的な場所に成長している。
当時の私といえば、love.fútbolの存在をまだ知らず、新卒1年目として都内の出版社で働いていた。社会貢献にはほぼ関心はなく、サッカーの本をつくりたく息巻いていた。
同じ地球に住みながらlove.fútbolとはまったく違う時を過ごしていたんだなぁと思うと、今目に見えているものなんて所詮知れているのだなと実感するし、何よりも目にしてきたものによって想像できる世界が広がったことに感謝する。
love.fútbolが来る前、もともとVilla Nuevaにはサッカーグラウンドはなかった。子どもたちがずっと望んでいても実現はせず、安全にサッカーすることはできなかった。安心して遊ぶことができない環境は、皮肉にも今COVID19が影響を与えている世界の状況と似ている。
私たちはときどき過去の中に未来へのメッセージを見つけることがある。Villa Nuevaからそれを探そうとするならば、できない環境に我慢するという痛み分けをすることではない。「できる喜びを分かち合おう」、なんだと思う。Villa Nuevaでずっと欲しかったサッカーグラウンドが完成したとき、子どもたちはどれだけ喜んだことだろうか。COVID19が終息して、外で遊べるようになった時、日本の子どもたちはどれだけ喜びを爆発させるんだろうか。きっとその喜びは同じだ。喜びを分かち合うことができたなら、私たちは遠い国にいてもお互いの心を重ねることができる。
Villa Nuevaは、始まりの場所でありながら、未来へと導いてくれる。これから先もずっとlove.fútbolにとって特別な場所である。
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love.fútbol Japan
代表 加藤遼也
◎love.fútbol Japanのサポーターになってくれませんか。
サッカーを愛する子どもたちの環境を変えるサポーターを必要としています。サポーターが100人になると、1つのプロジェクトでゴール、フェンス、照明を設置できるようになります。