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ドログバが進める白い紙。4月6日は「開発と平和のためのスポーツ国際デー」。

明日、4月6日は国連が定めた国際デーの1つ「開発と平和のためのスポーツ国際デー(英語:International Day for Sport and Development and Peace)」です。
残念ながら日本語の名前からは何かを祝う日なのか、何かを啓発する日なのかイメージしづらいですが、端的に言うと、「スポーツを活用して世界の開発(発展)と平和の実現を進めていきましょう!」という啓発の日です。

私はちょうどインド・ムンバイで子どもたちの新しいスポーツグラウンドづくりをしています。今回の場所はインド最大のスラム街「ダラヴィ地区」。映画「スラムドッグ・ミリオネア」の舞台になった地域です。
現地NGO「Magic Bus」(サッカーを通じて子どもの進学、若者の雇用支援、女性のエンパワメントをしている素晴らしい団体!!)と提携して、5月末の完成に向けて、まずは地域コミュニティの主体性を高める取組みをしています。インドは明日祝日なのですが、みんなやる気満々でコミュニティづくりを進めていきます。

さて、明日に向けてSNSでは世界各国からいろいろな取り組みが上がっています。


TOPIC
1. なぜ4月6日か?
2. 国連とスポーツの関係
3. 今年の取り組みいろいろ
4. Whitecard


1. なぜ4月6日か?

4月6日が「開発と平和のためのスポーツ国際デー」になった理由は、オリンピックの開催と関係しています。近代オリンピック(ギリシャ・アテネ)が初めて開催された1986年4月6日にちなんで、2013年の国連議会にて制定されました。

2. 国連とスポーツの歴史

国連によるスポーツ活用は40年前の1978年に遡ります。当初の主目的は教育でしたが、1990年後半より「人を繋ぐ」スポーツの力が注目され、以降は平和構築及び途上国の開発に活用されるようになりました。2001年には専門組織「国連開発と平和のためのスポーツ局(UNOSDP: United Nations Office on Sport for Development and Peace)」ができ、スポーツを通じた開発と平和構築を目的に草の根からトップレベルの施策を実施し、ワールド杯やオリンピックのようなメガイベントでは国連全体の調整役を担っていました。しかし、2017年に閉局することが突然発表され(この分野で働く身にとってはショック過ぎるニュースでした)、現在はIOCとの連携に移行しています。
サッカー界では、2005年にはベッカム選手をUNICEFのアンバサダーに任命したことを皮切りに、サッカー選手の影響力を生かしたアンバサダー施策はバラック選手(UNAIDS)、ドログバ選手(UNDP)、メッシ選手(UNICEF)、長谷部選手(UNICEF)らへと広がっていきます。


国連とスポーツの歴史を詳しく知りたい方はこちらのページをご覧ください(英語)。

3. 今年の取り組みいろいろ

すでにSNS上では啓発が始まっています。
#IDSDPで検索してみてください

●日本
<国連広報センター>

●UN Women

●国際ホッケー協会

●カメルーンオリンピック委員会


4. Whitecard

さて、こうして情報を知ること以外に、誰でもできることがあります。
それがこの「Whitecard」です。Whitecardは、公平で平和な世界を望むことを表します。
参加する方法は極めて簡単。
白い紙を持って(紙にメッセージを書いてもOK!)、写真を撮って、 #whitecard をつけて投稿するだけです。

参加する人たちのモチベーションは多様です。具体的な課題に対する想いもあれば、ただ世界が良くなって欲しいという気持ちからでも、いろんな組織や個人がアクションを起こしています。


私は、この「白い紙」は世界の誰か・何かへの手紙のように思います。


ドログバ選手が副会長を務める団体「The Peace and Sport」を中心に世界へ広まっています。

パキスタンのスポーツ大会でも。

インドでも。

世界テコンドー協会も。

ネットボール協会も。

水の中からも。

ということで私も。


サッカーが好きな世界中のすべての子どもたちにグラウンドを。


加藤遼也
love.fútbol Japan代表。
Twitter:@Ryoyalovefutbol

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