004 Tuitzaj, Guatemala/ 2009
004 Tuitzaj, Guatemala/ 2009
ー山の上の、教会の隣にあるグラウンドー
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これを書いている4月15日、朝起きてスマホを見ると海外から2件メッセージが届いていた。1つは、フィリピンの現地パートナーからで、先週COVID19について心配するメールを送ったものに対する返事だった。状況は深刻のようで、食べ物が一切なくなってしまった子どもたちに食料を届ける緊急支援をしており、「Things are very crazy here」と書かれていた。もう1件は、2年前にブラジル・レシフェで実施したプロジェクトの現地リーダーからだった。何の前置きもなく「今こっちはすごく厳しい状況にある。子どもたちが空腹を我慢し続けている」と助けを求めるメッセだったので、ブラジルチームと共有し動いてもらうことにした。
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こうした緊急時には、もともと社会的に弱い立場にある人たちが最も影響を受けやすい。今回のCOVID19でも、ウイルス感染から守るだけでなく、居場所のない子どもの孤立や家庭内暴力、飢餓、衛生的に問題のない水の供給など元々の課題からも守らなくてはいけない。今、こうした人たちが日本を含め、世界に何十億人といる。とはいえ、私が世界中すべての人を支援をすることはできるわけもなく、なんとなく自分にできる距離感を確かめながら動いている。
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サッカーをツールに社会課題の改善に取組んでいる多くの同業者たちは、今、先述したフィリピンの団体のように、サッカーの機会提供ではなく、喫緊で必要な支援ー感染防止の啓発や食料提供だったり、衛生環境の整備ーの提供をおこなっているところが多い。love.fútbolでもこれまでグラウンドをつくってきたいくつかの地域をサポートすることが決まっている。サポートを必要としているところへ必要な支援を的確に届けられることは、それまでサッカーを媒介に繋がってきた人たちとの関係性があるからだ。先日参加した海外のWebinarでは、南アフリカでは日頃マラリアやHIV/AIDS感染防止のサッカープログラムをしている団体が、その経験をコロナウイルス感染防止に応用していることを教えてくれた。この状況でサッカーに何ができるのか考える人が増えているが、これまでサッカーをサッカーのためにやってきた人は考えをシフトすることが必要なんだと思う。
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グアテマラで4つ目のプロジェクトとなるTuitzajは、グアテマラの首都から約180km離れた町の山の上にある。隣には教会があって素敵なところだけど、決してアクセスも良くないし、ビジネスマーケットは大きくないから、一般的にこうした場所には必要な支援が届きにくい。もしもの話だけど、企業寄付でこのプロジェクトを実施していたら、おそらくTuitzajは候補地から外されていた。支援が集まりやすいところと、支援が届きにくいところの差は事実としてあるけれど、支援が届きにくいところを支えることは私たちソーシャルセクターの存在意義でもある。自論なんだけど、支援における距離は2つあって、1つは、安心できる距離感。たくさんの人の役に立ちたい、なんとかしなきゃって気持ちになることもあるけれど、決して無理をせず、自分の手がとどく相手(家族や同僚、近所の人、共感できる相手)を支えてあげればいいんだと思う。身近にそういう関係性が生まれることが、幸せの輪を広げていく。もう1つは、挑戦する距離を広げることで、たまに遠くへ手を伸ばしてみる。すると、実は手が届いて、見える世界も安心できる距離感も広がる。ソーシャルセクターの意義がもう1つあるならば、そういう人たちとTuitzajのような地域をつなぐことのできるチャンネルとしての役割なんだと思う。どうぞ、love.fútbolを通じて、未知なる世界へ手を伸ばしてみてください。
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love.fútbol Japan
代表 加藤遼也
◎love.fútbol Japanではサポーターを必要としています。
サポーターが100人になると、1つのプロジェクトでゴール、フェンス、照明を設置できるようになります。
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