日立、家庭用空調事業売却(7/24)
(要約)
日立はジョンソンコントロールズインターナショナル(JCI)と保有する合弁会社、ジョンソンコントロールズ日立空調の株式を独ボッシュへ売却する。JCIも保有株を同社へ売却する。資本効率を高める為、非中核事業を切り離し、日立は26年3月期に1,250億円の売却益を集計する。業務用空調事業は新興国での需要増や業務用エレベーターを手掛ける日立ビルシステムとの相乗効果を見込み、家電子会社へ移管する。
(考察)
不採算事業の切り離しが各社横行している。資本効率を高める為には、得意分野での利益増もしくは不採算事業を改善するかの2択。内需が落ち、機能性で差別化を図りにくいエアコンは価格下落する成熟期に突入している。「空気を売る」をコンセプトにするダイキンとは空調ブランド力で各社劣る。またニトリやアイリスオーヤマが事業参画し、価格勝負はより一層激化している。総合メーカーの事業の見極めが求められる時代にすでに突入している。機能性だけではなく、売り方や見せ方、顧客インサイトにどう届けるか、マーケティングセンスが問われる。