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テーパリング研究~テーパリングを乗り切る備え~

皆さんこんにちはRYOYAです!

そろそろテーパリングの季節がやってきます(笑)
そこでテーパリングに備えてどのアセットクラスに投資すべきか?どのように資産を守るべきか?検証してみようと思いました!では過去を振り返っていきます。

テーパリングは恐らくは今年中に始まる、もしくは遅くとも22年の始め頃には開始されるという見方が市場のコンセンサスです。
過去を振り返ると2013年5月に当時のFRB議長ででバーナンキがテーパリングを示唆するような発言をしたことで市場は癇癪を起し株を代表とする多くのアセットクラスがコレクション又は20%以上の暴落を見せました。いわゆるバーナンキショックというものです。

過去を振り返り、経済統計と市場の関係について軽くですが調べしました。多くのデータを蓄積すべく、今後も調査を続けますが先行調査発表としてアップします。

対象は2013,14年の直近テーパリングがあった期間です。
まずデータ範囲です。3つに分けてパフォーマンスを見ることにしました。

①バーナンキFRB議長発言によりテーパリング開始期待が高まった2013年5月22日からテーパリング開始直前の2013年12月31日まで
②実際にテーパリングが開始された2014年1月2日からテーパリングが終了した2014年10月31日まで
➂テーパリングが終了した2014年10月31日から利上げ開始前日の2015年12月15日まで

まとめると
①13年5月22日~13年12月31日(テーパ示唆)
②14年1月2日~14年10月31日(テーパ中)
➂14年10月31日~15年12月15日(テーパ終了から利上げ前)

これらの期間毎の様々なアセットクラスのパフォーマンス(PF)を比較しました。
その結果が下記のグラフです。

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<ティッカーシンボル>
SPY=S&P500
XLP=米国株(生活必需品セクター)
VWO=新興国株
GLD=ドル建てゴールド
DBC=コモディティ(ソフト、ハードどちらも含む)
TLT=長期米国債
TIP=物価連動債
NK225=日経225
ITB=米不動産

基本的に株のPFは高いことが窺えます。
金とコモディティに関しては完全に下落トレンド入りし、常にマイナス幅を広げていく状態でした。比べてSPY、XLP、NK225は一時的に10%程下落するもののすぐに高値更新をしました。
やはりテーパリング後も株は堅調であると言えそうです。
しかし、株は再上昇するとは分かったものの、下落幅が大きいことを嫌う人もいます。ボラティリティが高いことは金融工学ではリスクとみなされます。では最大下落幅を見てみましょう。
2013年5月22日を基準にし2015年12月15日までに最大どれくらいの下落があったかをグラフにしたものです。

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やはり株価は比較的堅調で中でも米国株はより堅調です。
XLP生活必需品セクターはS&P500の市場平均より3つの局面でどれも安定したPFを出しており、下落幅もS&P500より小さくボラティリティの観点から見ると最も良好です。私は生活必需品株でがっつり固めていこうと思います。なぜSPYじゃないのか?理由はこの先長期金利が上昇する可能性がある、米景気が史上最高値付近にあるからです。

長期米国債のPFから紐解くことが出来ます。実際にテーパリングが始まった時にはプラスPFであり金利上昇はテーパリングが示唆されたバーナンキショックで既に織り込まれていたということです。しかしながら「今回も前回と同じくテーパリングが始まる時には長期米国債上昇するか?と聞かれたら、「そうとは限らない」と私は答えます。

前回バーナンキショックがあったことからパウエルFRB議長は慎重になっており、それが功をなし長期金利は低水準を保っています。まだテーパリングによる金利上昇は織り込まれていませんからテーパリング開始、もしくはテーパリング開始時期が明確に定まった頃に長期米国債は下落する可能性があると思っています。

下のグラフを見てください。米景気と米10年債利回りです。

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セオリーでは長期金利は景気と連動して動きます。しかし長期金利と景気はワニの口のようにパッカリ開いてしまっています。テーパリングによる金利上昇が織り込まれたとき長期金利は大きな乖離を埋める方向に動きだすと私は考えています。
ですから市場平均よりも少し堅めに行こうということです。
ただあくまでシナリオ、予測の話です。完全にあてにすることはオススメしません。しかし事実として長期金利と景気は乖離しているということは頭に入れておくべきです。

株はテーパリング後も上昇するということですが、懸念点の1つがこの長期金利上昇です。
前回は示唆の段階で長期金利上昇が織り込まれたわけですが、今回はテーパリング開始と同時に長期金利が上昇する可能性があるので、テーパリングが始まったときに株も下落するかもしれないとも考えています。懐疑主義で申し訳ないです(笑)

ですから株を買うにしてもディフェンシブ株もしくは割安で放置されいる株を買うべ気だと私は考えています。ではどのディフェンシブ株を買うべきか?割安株とは?という疑問が出ますが、それは次回以降の調査報告として出したいと思います。その他、利上げ後のPF、それぞれの株の割高さ、割安さ等々報告する予定ですのでぜひフォローお願いします(笑)

ではまとめますと、
①株は過去のテーパリングを振り返るとテーパリング後も高値更新を続けている
②一時的な下落はいい買い場になる”可能性がある”
➂XLP(生活必需品セクター)は市場平均よりも安定している
➃長期金利は今後上昇する”可能性がある”ので注意

ということでした。

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