相関係数
こんにちは。今回は相関係数についてお話します。前回、ポートフォリオの中にAというファンドとBというファンドがあるとき、AとBがどれだけ似た動きをするかを示す指標として相関係数があるとお話しました。
相関係数の定義は次のようになります。
$${ρ=\frac{cov[A,B]}{σ_Aσ_B}}$$
ここで、
$${ρ: 相関係数}$$
$${cov_[A,B]: ファンドAとファンドBの共分散}$$
$${σ_A: ファンドAの標準偏差}$$
$${σ_B: ファンドBの標準偏差}$$
この相関係数を使うことで、ファンドAとファンドBの関係の強さを示すことができます。
相関係数を求めるときに共分散というものが登場します。共分散は次のようにして求めます。
$${cov_[A,B]=E[(X-E[X])(Y-E[Y])]}$$
ここで、
$${E: 期待値}$$
$${X: ファンドAのリターン}$$
$${Y: ファンドBのリターン}$$
共分散は、ファンドAとファンドBがどのように一緒に動くかを示すものです。少々難しく感じるかもしれませんが、相関係数の計算にはこの考え方があることを知っていただければよいかと思います。
相関係数の性質として、次の点があります。
相関係数は-1以上1以下の値をとります。
相関係数が1に近いと、ファンドAが上昇したとき、ファンドBも上昇する傾向が強くなります。
相関係数が-1に近いと、ファンドAが上昇したとき、ファンドBは逆に下落する傾向があります。
相関係数が0に近いと、ファンドAの変化がファンドBにほとんど影響を与えないことを示します。
このような性質があるため、相関係数は2つのファンド間の関係を考えるときにとても役に立ちます。
ポートフォリオのリスクを考える際には、この相関係数を利用することで、ファンド間の関係性を含めて推測推測を行うことが可能になります。
次回もお楽しみに。