アリクイと赤ちゃんの夢
床で寝てたら不思議な夢を見た。
昔住んでいた家に、まだ住んでいる。
一階は私。二階は父。
夢の中で私は猫と認識していたけど猫ではない生き物がそこにはたくさんいた。
犬もいた。こちらは犬の姿をしていた。
夢の中の猫たちが突然唸り声を上げて逃げ惑い始める。
何事かと思って辺りを見渡すとささっと隠れる影。
コモドドラゴンのような太い尻尾だけが見える。
私は必死に後を追うけどどこに逃げたか分からない。
あちこちから猫の唸り声が聞こえてくるのでその声を頼りに不審生物を探す。
すると階段の踊り場に置いてある猫用ベッドにそれはいた。
夢の中で私はそれをハクビシンと認識していたが、とても大きく、そうあれは多分アリクイだった。
それをどうにか家の外に追い出す。
父の部屋の窓が少しだけ開いてて、どうもそこから入ったらしい。
(二階なのに?夢ってこういうことよくある)
その窓からうちの猫や犬が外に出ていないか確かめる。
外にいた者たちを中に入れる。
ふと、赤ちゃんのことが気になり始める。
赤ちゃんが、いたはずだ、と思う。
二階の父の寝室に行くと赤ちゃんが泣いていた。
夢の中でその赤ちゃんは、父の彼女が産んでその彼女は出ていってしまったことになっている。
この赤ちゃんは今までどうやって生きていたのだろう、と心配になる。
私は全く面倒を見ていなかった。
父もこの赤ちゃんを置いて普通に会社に行っている。
でも赤ちゃんは丸々太って健康そう。
病気には見えない。
夢の中で私は赤ちゃんを抱いている。
ああそうだ。
家政婦さんが来ていたんだ。
あの人が面倒を見てくれていたんだ。
あの人があの人があの人が
あの家政婦さんが…。
ここで目覚めた。
不思議な夢。
私には幼少期から繰り返し見る夢があった。
最初に見たのは三歳くらいだったと思う。
まだ首の座っていない赤ちゃんを三歳の私は抱っこしようとするんだけど、うまく抱けずに落としてしまう。
床から赤ちゃんを持ち上げようとするけどまた落としてしまう。
赤ちゃんの首はぐにゃんぐにゃん。
死んでいるんじゃないかと怖くなる。
でもうまく抱けない。持ち上げられない。
そんな夢。
五歳の私、八歳の私、十四歳の私。。
現実世界と一緒に夢の中でもちゃんと成長しつつも、いつも赤ちゃんをうまく抱けずに落としてしまう夢を、私は定期的に見続けた。
30歳過ぎくらいまで見ていたと思う。
いつもうまく抱っこできなかったのに、今日の夢では赤ちゃんをしっかり抱けていた。
なんか、ちょっと成長できてるのかな、私…。
そんなことを思った。
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