大学生活FW week7

 いま、走り続けている先にあるものはなんなのか。

 今年の誕生日を迎えた時にふと思ったことが
「人生長くねえか?」ってことだった。
いつ死ぬかも分からないが、幸い日本は世界の中でもトップクラスの
治安国家なので、他殺の可能性はずいぶん低い。それに、自死する気持ちは微塵もないので、余命宣告を受けるほどの病に伏すか不慮の事故に遭うかの二択と寿命を全うするかの三択に絞られるわけだ。
少なくとも残り20年以上は、人生が続く。

苦難や苦悩、苦しい状況に立っているといつもマラソンのランナーの
ようなイメージが浮かぶ。人生が長いと思った理由がそこにある。
人生は、マラソンのようなもの。というイメージがそこに反映されているんだろう。殺風景な場所でただただ走り続けている。息が荒れて、足を止めることすらしない。

「ゴールはどこにある?」
そのイメージが浮かんだ時に、走っているそいつにそんな問いの投げかけをしてはこだましている。
その問いは、自分のなかでも反芻し続ける。

「前を向いて、どこに向かって走っている?」

「走った先に何がある?」

中学の頃、陸上部で長距離走の選手として練習していた。
長距離走の練習は、陸上競技場のトラックを延々とぐるぐる回ってた。
練習の一環だからしょうがないが、キツかった。
体力的なキツさじゃなくて、精神的なキツさだった。風景の変わることのないトラックを走り倒した。今思えば、ぜんぜん短い距離なんだろうな。

走って。走って。走る。その繰り返し。
いつかこの走った先にあるものが人生の到達点なのか。
それとも人生の終わりなのか。

走った後の、ゴールから振り返ってみる景色が好きで
俺は走ってたんだった。

リョウマ 拝

掲載:リョウマ


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