マスクの需要を考える 影響力の武器第7章 【希少性】についてまとめてみた
こんばんは。りょうへいです。
「国民生活安全緊急措置法施行令」の改正に伴い、マスク転売によって1円でも利益を得る行為が禁じられました。
これによってもうしばらくすればマスクの過剰な需要は収まっていくのではないかとみられていますが、世界的にマスクの需要は以前の100倍となっているようで、依然としてどこまで手に入りやすいかは不明のままとなっています。
そこで、【なぜこんなに価格が高騰するのか?】とともに、影響力の武器の第7章【希少性】の内容をご紹介し、人間の希少なものへの欲求を紐解いていきたいと思います。この記事を読むことで、
・なぜ希少なもの(マスク)に人は群がるのか?
・そういった状況に落ち着いて対処するにはどうしたら良いか?
こんなことが学べるかと思います。マスクに限らず、毎年希少なものは発生していて、今後も当然希少なものは生まれていきます。そういったときに、この章の内容を知ることで、本当に価値はあるものは何か?と言うことをあなた自身が少しでも考えて行けるような記事にしていければと思っていますので、よろしければ最後まで読んでみてくださいね。
それではみていきましょう。
1.影響力の武器第7章 「希少性」 概要
この章の中ではまず、希少性とは、「失うことへの恐れ」だと言うことが書かれています。そして心理的リアクタンスについて解説がされ、希少性がより効果を発揮する条件へと続きます。
そしてそういった希少性の原理への私たちができる対策が解説され、まとめで締められています。
この内容について、次章から一つずつ解説をさせていただきます。
2.解説
・少ないものがベスト 失うことはワースト
まず、著者のチャルディーニ博士は、人間が希少なものを求める心理には、「失うことへの恐れ」が働いていると言います。
そのものが欲しいのではなく、そのものを買える機会が失われることを避けていると言うことです。
そして、【数量と時間】を限定されることで、その失われる機会はより現実味を増します。
「あと何個しかない、いつまでに買わないと買えない」と言う現実的な数値を出されることによって、購買欲求は強くなるんですね。
お店にいくとよく、「期間限定」とか、「数量限定」と書かれているのは、私たちの購買欲求を刺激するためのものなんですね。
・心理的リアクタンス
そして、なぜそのようなものへの購買欲求が高まるかと言うことが解説されています。ここではその欲求について、心理的リアクタンスと言う言葉が使われています。
心理的リアクタンスとは、一言で言えば、「制限された自由への反発」です。思春期の子どもが、大人がやってはいけないと言うことをやってしまうことなんかも、この心理的リアクタンスの働きのようです。
数量限定と書かれている商品は、現在は目の前にあるので「所有する自由」があります。しかし、時間が経つと誰かにそれを買われてしまうので、所有する自由がなくなってしまうんですね。
そういったものに反発する心理的な働きが、心理的リアクタンスです。
・最適な条件
さらに、この希少性の原理は、ある条件が整うと、より効果が強くなります。それが、「新たに生じる希少性」と、「他に競争相手がいるとき」です。
人間はもともと少なかったものではなく、「新たに少なくなったもの」に対してより価値を感じます。
これは、「みんなが良いものと思って買ったから少なくなったんだ」と感じるからなんですね。
使い捨てマスクなんかはその良い例で、ほんの半年前まで数百円で買えていたものが価格高騰してしまった背景には、この新たな希少性が大いに関係しています。
そして、他に競合がいるときです。
デパートのバーゲンセールなんかを思い出すとわかるのですが、ワゴンに群がる多くの人を見て、自分も欲しいと思ったことはありませんか?
実際に自分が本当に良いと思ったものでなくても、そう言ったものを買ってしまうのは、この、競合がいると言う条件を満たしているからなんですね。
・希少性の原理への対策方法
では、こんなに強く働く希少性の原理にはどのように対策をしたら良いでしょうか?
それにはまず、「希少性の原理は世の中に溢れている」と言うことを知っておくことが大切です。
そもそも商売をする人にとって、この強い心理トリガーは利用した方が利益になるので、大体のお店は希少性の原理を利用してものを売っています。
そして、次に目の前に実際に希少なもので欲しいものが現れた時には、それが欲しい理由と、所有した後で得られる機能について考えましょう。
これは希少じゃなくても買い物をするときは非常に大切な考え方です。
使い捨てのマスクと洗えるマスクは得られる機能は一緒ですが、洗えるマスクは比較的容易に手に入りますよね。
こうした時に得られる機能に注目をして買い物をすることで、本当に上手な買い物ができるようになります。
そして、欲しいものには上限額を明確に定めておきましょう。オークションなんかではこの額を少し超えて買ってしまう人も多いのではないでしょうか?
あらかじめ投じられる資金を定めて、それより1円でも高ければ買わないと決意することで、希少なものへ落ち着いて対処をすることが出来ます。
まとめ
・人は少ないものを得る喜びよりも、少ないものを得る機会を失う恐れの方が大きい
・心理的リアクタンスとは、「制限された自由への反発」である。希少なものが目の前にあるときは、この心理的リアクタンスが働いている。
・さらに、「新たに希少になっているもの」と、「他に競争相手がいる時」には、さらに希少性の原理が働くので注意をしよう
・世の中には希少性を刺激するものが溢れているので、そのことを理解し、所有することではなく、所有することで得られる機能を考えよう
最後に
いかがでしたでしょうか?ここからは個人的な意見になるのですが、マスクが使い捨てである必要って全然なくて、むしろこれを機会に再利用できるマスクを使うことで経済面でも優しいんじゃないかなと思っています。
世の中ではこのような希少性の働きによって、本来そこまで必要とされていないものまで希少になっていると言うことが分かることで、本当に価値のあるものが何かを判断できるようになります。
この記事を読んでくださった方が今後、よりご自身にとって価値のあるものを手に入れてくだされば幸いです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!