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誰がジャニーズ帝国を崩壊させたのか?

ジャニーズの新体制

9月5日の文春オンラインの速報で、どうやらジャニーズの新社長に東山紀之氏が就任しそうだとのニュースが流れてきた。

どうでもいいニュースだし、現在の藤島ジュリー景子氏が経営陣から退かず、役員として残るというニュースも、また東山氏が若い頃にジュリー景子氏と付き合っていたらしいとかいう艶聞についても私としては興味のカケラも無い。
私が本コラムで指摘した通り、ジャニー喜多川氏の犯罪行為は、ハッキリ言って美少年好きのエロジジイが自分の会社を使って好みの男の子を集め、ひたすら少年たちのチンコを咥え、チンコをシゴキ倒してきただけの話で、気持ち悪いという表現以上のものはない。

むしろ問題はジャニー喜多川氏の言うなりに少年たちをせっせとエロジジイの元に送り届けてきたジャニーズという会社ぐるみの犯行であった点と、ジャニーズが企業としての責任を回避し続けてきたこと、またジャニーズのタレントを使い続けてきたメディアにこそ問題がある。
先ごろ行われた第三者委員会の記者会見では、微に入り細にわたってジャニー喜多川氏が行ってきた犯罪行為の詳細が語られた。

9月7日には特別チームの調査内容を受けて、ジャニーズが会見を開き、藤島ジュリー氏が社長を退任し、東山氏の社長就任が発表されるのだろう。
またこの特別チームの会見を受け、被害者の会も会見を行い、今後の方針について発表を行った。

彼らの主張は、遠回しであるが、要は被害者救済のためにこれまで溜め込んだ資産を賠償金として差し出せと言ってるのだ。当然だが、そうなればこれまで顔出し名前出しで被害を訴えてこなかった人たちが、相次いで被害を訴えてくる可能性がある。これまで人気と知名度があったジャニーズタレントはおそらくダンマリだろう。既に、ジャニーズで恩恵を受けているからだ。むしろ鳴かず飛ばずなままジャニーズを後にした人たちから被害の声が上がる可能性がある。
肝心のジャニー喜多川氏が亡くなっている以上、ジャニーズ事務所としては被害者の声を受け入れざるを得ないだろう。
仮に現在、ジャニーズタレントとして活躍している者については、別会社を作るなりして受け皿を設け、芸能活動はこれまでのジャニーズとは一線を画した形で行うことになるだろう。そうしなければ、現役のタレントが稼いだお金がそのまま被害者の賠償に充てられることになり、現役タレントに負担を強いて良いのか?となる。
その意味で、藤島ジュリー社長はジャニーズにとどまったまま、新体制のままでジャニーズの資産整理を行い、被害者に賠償を行った上でジャニーズを解散すべきと思う。
同様に、東山氏が新社長に就任するとするなら、ジャニーズのタレントとしてジャニー喜多川氏の犯罪行為を告発することなく、タレント人生を選択したことの罪滅しとしては適任かもしれない。数多くのタレントがジャニー喜多川氏の下育っていったと思われるが、今回の被害を訴える人々以外の人の責任は問われることはないのか?という疑問があるのは事実で、まさかジャニー喜多川氏の行為を知らなかったでは済まされないだろう。

ジャニタレの責任

ジャニーズ所属タレントが所属事務所の社長に就任することの是非は、現役所属タレントのトップが責任を負う形と捉えれば、むしろ東山氏の心意気を感じないでもない。
私はタレントに罪は無いという意見には違和感を感じる。
タレントとして高い資質を備えた者がその能力によってデビューにこぎつけることと、ジャニー喜多川氏の性的嗜好に合致して「お気に入り」として重用されているタレントとの温度差はどこにあるだろうか?男色趣味のエロジジイに気に入られ、チンコを舐められしごかれ射精すれば気に入られてデビューにこぎつけることができることを、他のタレントは異常なことだとは思わなかったのか?仮にそうやってデビューできた後、一定の芸能活動を行う中で、社会に触れ、次第に大人になるごとにジャニー喜多川氏はタレントを見出す才能もあるかもしれないが、結局は、自分のお気に入りの少年を、会社ぐるみで弄ぶだけの変態ジジイだったと気づいた時、その異常性を告発しようとしなかったのは何故か?
北公次氏をはじめ、過去にもジャニーズ事務所の異常性を告発してきた事例はあったが、誰もがその事実に蓋をしてきた。ジャニーズ事務所も、マスコミも、メディアも同様だ。
では当事者であるジャニーズのタレントはどうか?自分がタレントとしてデビューするための踏み絵として、エロジジイにチンコをしゃぶられることを許容してきた少年時代と、大人になって社会人としても一定の経験を積んだ時、少年時代のトラウマとしてエロジジイとの関係を考えるのか、或いは社会的に見てあってはならない非人道的な犯罪行為だったと認識するのか?または、自分はデビューできてある程度の人気、知名度、お金を得たのだから、忌まわしき記憶として封印して終わりなのか?

パラフィリア症郡で片付けてはいけない

ジャニー喜多川氏問題がクローズアップされてくることで、ジャニー喜多川氏がパラフィリア症群だったとの分析がクローズアップされている。
詳細は多くの資料が出ているので割愛するが、性的嗜好は誰しもが持つ個別具体な趣味の世界であり、好みの問題だ。性的な趣味の場合、通常はその衝動を理性で押さえ込んで生活をしている。自分の性的な嗜好を欲望のままに表に出して行動したら、今のアメリカのレインボーパレードのように、子供が見ている前で平気で性行為の真似をしてみたり、パンツ一丁で歩き回る変態のような輩が巷に溢れることにもなりかねない。そのような行為に対しては変態だと感じるのが一般的な感覚だと思うが、そのような変態行為でなければ快感を得られないと感じている人がいるのも事実で、それ自体を否定はしない。
否定はしないが、そのような変態的性的嗜好性について、「私は変態です」と表明することは如何なものか?と言う疑問は誰しも持っているだろう。ジャニー喜多川氏にしても「私は未成年の男の子のチンコをしゃぶったり手でシゴいて射精すると私も射精できます」と公言していれば、今回の犯罪被害者が増えることも無かったかもしれないが、事実は日本の芸能界で一定の影響力を持った社会的に認知された一流と位置付けられた芸能事務所の社長が、自らの変態趣味、性犯罪趣味を自ら開陳することはない。それどころか、ジャニーズ事務所とジャニーズのタレント、マスコミ、メディアがこぞってジャニー喜多川氏の変態趣味と犯罪行為を隠蔽したのだ。
安易にジャニー喜多川氏が何がしかの精神疾患等を抱えていたからと言うのは、詭弁であって、この問題の本質を覆い隠してしまいかねない。そちらの方が問題であると考える。
仮にそうだとするなら、ジャニーズ事務所は社長以下、変態趣味や悪事に手を染めることを厭わないほど、モラルに欠ける企業ということになる。しかもそれがジャニー喜多川氏の親族経営で成り立っていたなら、仮に藤島ジュリー氏が代表の座を降りたとしても、役員で残れば一定程度の影響力を与え続けるだろう。事実、藤島ジュリー氏が社長時代にもジャニー喜多川氏は青少年への性加害を行っていたのだ。

結局、誰に責任があるのか?

帰するところ、ジャニー喜多川氏の性加害問題の責任は、親族で経営してきたジャニー一家にあるのは明白だ。彼らはジャニー喜多川氏のタレントを見出す能力を利用して芸能事務所として巨大化し、様々なメディアに対して影響力を行使してきた。
次にジャニーズ事務所所属のタレントを使って視聴率を稼いできたテレビ局、タレントをCM起用してきた企業、少しの間我慢すれば自分がタレントデビューできると思ってきたタレント自身と、それらに責任が及ぶのは間違いないだろう。
そして、過去数十年間、折に触れて噂に上ってきたジャニー喜多川氏の変態趣味を、ファンが全く知らなかったとは言えないだろう。週刊誌が取り上げてきたこともあれば、ジャニーズのタレント自身が暴露本を出版したこともある。ファンでさえそれらには目を瞑ってきたではないか。
このジャニー喜多川氏を取り巻く奇妙な関係を、奇妙だと思わなかった全ての人に責任があると言っていい。
ファンであってさえ、自分の胸に手を当ててみる必要はあるだろう。
元々の発端は、NHKから国民を守る党の立花孝志氏が指摘しているように、ガーシーが自分のチャンネル内でカウアン岡本氏の告発を受けてから、この問題がはっきりと表面化してきた。
芸能人の内幕をスキャンダラスに暴露してきたガーシーが、ジャニー喜多川氏から性加害を受けた本人を実名顔出しで暴露したことで、これまで一種の都市伝説のように語られてきたジャニー喜多川氏の変態趣味がネットの世界から世界に発信されるようになったのだ。
このガーシーとNHKから国民を守る党の立花孝志氏の功績は非常に大きいと言える。今まで、ジャニーズ事務所からの意趣返しが怖くて、誰も言い出せなかった点に切り込んだのだ。

これまでジャニーズ事務所のタレントを使い続けてきたテレビ局は、今回の特別チームの報告を受け、民法キー局を中心に一様に同じ内容に近い形での報道を行なった。

いずれのテレビ局も、ジャニー喜多川氏の性犯罪に目を瞑り、ありもしないことだと一笑に付してきたのだ。これらもジャニーズ事務所と利益供与関係にあったとも言えないだろうか?
ジャニーズタレントのファンが、ジャニーズ事務所の暗部を暴露したガーシーと立花孝志氏を批判したい気持ちは理解できる。しかし、大前提として、都市伝説のように語られてきた芸能界最大の闇に光を当てた両者の功績は、犯罪行為を表沙汰にしたと言う点で非常に大きな価値があると見るべきなのだ。
勿論、現役のジャニーズタレントに否は無いどころか、彼らは自らの夢に向かって努力しているのはよく理解できる。だからこそ、ジャニーズの歴史に終止符を打ち、日本の芸能界を変えていく努力が必要だと感じる。
その意味で、藤島ジュリー氏の役員留任とジャニーズタレントである東山氏の社長就任には違和感を感じる。過去を知る人間が最後まで責任をとると言う意味があるとも言えるが、一方で、影響力を残しながら果たして再出発が可能か?という疑念が残るのも事実だろう。
だからこそ、現役のタレントは別会社を作りそちらに移籍させ、ジャニーズ事務所は被害者救済のみに注力すべきではないだろうか?
加えて、大物と言われるジャニーズ所属のタレントや、過去、ジャニーズに在籍していたタレントがコメントを発表しないことにも違和感を感じる。
このような状態で、BBCを通じて世界にジャニー喜多川氏の性加害が情報発信されている今、ジャニーズが過去の黒歴史を払拭できるとは思えない。

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