「新しい領解文を考える会」運営チームの声明
宗会議員有志による「『2023年度宗務の基本方針具体策』の一部変更を決議する臨時宗会招集要望」への支持表明と要望について
『新しい「領解文」(浄土真宗のみ教え)』(以下:「新しい領解文」)の唱和推進がされていることで、宗門内に混乱が続いています。
この混乱を収める必要があると、8月末には宗会各会派の会長・幹事会は話し合い、「混乱を収束をするように」と総局へ申し入れました。また10月には、宗会運営委員会にて事態を打開する必要があると決議され、園城義孝議長が池田行信総長に申し入れました。しかし、総長及び総局は全く対応せず、推進を続ける姿勢を崩していません。
また、10月下旬には、宗会議員有志による「新しい領解文」の唱和推進の見直しを求める「2023年度宗務の基本方針の具体策の一部変更を求める決議案」を総局に提出することへの賛同を求める文書が、宗会議員に送付されました(中外日報11月8日発行)。半数以上の議員から賛同する旨の返答を得たことを受け、11月16日に有志代表の桑羽隆慈議員が総長へ面会を求めたところ、「総局会議で常務委員会への不当な干渉であると"面会申し入れには応じない"と決めた」との返答が総長からなされたようです。面会を拒否された議員有志は、次に全宗会議員宛に「宗務の基本方針の一部変更のための臨時宗会招集要求への賛同」者を募る文書を送付し、12月14日現在、過半数を超える41名の賛同を得ています。
宗門法規(宗会事項第52条)には
とあり、すでに過半数の議員が招集に賛同していることから、総局はそれに応じなければなりません。しかし、12月18日現在、手続きに問題があると理由付けし招集要求に応じる姿勢を見せていません。
総局主催の「新しい領解文」教区学習会において、唱和推進の根拠は「宗会において宗務の基本方針が議決された」ことだと説明されています。しかし、宗会で決議した唱和推進により混乱が生じている現状を打開するために「唱和推進と議決した事を再度検討したい」と議員が申し入れているのですから、いかに執行機関であろうとも総局は話し合いに応じる姿勢が必要なはずです。
宗門人の民意を代表する多くの議員が、総長に面会を求めたり事態打開の話し合いを申し入れたにも関わらず、それを拒否することは、現総局には唱和推進を停止する意思はないという表明であり、「宗門内の声は聞かず、総局と一部会派議員の意向で宗門を運営する」と、表明したことに外なりません。これは宗門内の多くの声に対する専制的且つ敵対的な行動であり、およそ宗教団体の執行機関とは思えない横暴な姿勢であると、私たちは強く批判いたします。
宗報2023年6月号に掲載された総局見解では、「勧学・司教有志の会」や「新しい領解文を考える会」による行為は、あたかも宗門の秩序を乱していると言わんばかりの言説が見えます。しかしこれだけ多くの異論が噴出しているにも関わらず、全く対応しない総長および総局員の姿勢こそ「宗門の秩序を乱す行為」と受け取れるのではないでしょうか。また、この総局の姿勢は、宗門内にご門主批判を生む恐れがあり将来に禍根を残すことになることを憂慮いたします。
私たち「新しい領解文を考える会」は、この度の宗会議員有志による「2023 年度宗務の基本方針の一部変更のための臨時宗会招集要求」を求める行動を支持し、総長並びに総局員に対して早急に対応をしていただくよう強く要望します。
2023(令和5)年12月19日
「新しい領解文を考える会」運営チーム(五十音順)
稲城蓮恵(大阪教区・光蓮寺)岡本法冶(安芸教区・光源寺)
五藤広海(岐阜教区・光蓮寺)寺澤真琴(滋賀教区・清徳寺)
深水顕真(備後教区・専正寺)松月博宣(福岡教区・海徳寺)
山上正尊(大阪教区・旭照寺)雪山俊隆(富山教区・善巧寺)
他数名
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