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総長交代、新しい領解文を巡り紛糾

5月30日、臨時宗会において石上智康氏の辞職が承認され、続いて、大谷光淳門主より総長候補に、前筆頭総務の池田行信氏、元総合企画室長の保滌祐尚氏の指名がありました。保滌氏は現在81歳で療養生活されているとも言われています。

翌日31日に総長選挙が行われました。

池田行信 47票
保滌祐尚 22票
白票 4票
無効票 1票

結果、池田行信氏が総長に就任しました。前総局の方針を継承し、新しい領解文の唱和推奨を推し進めていく方針を示しました。

新総局
総 長 池田 行信(東京・5期・大心会)
総 務 荻野 昭裕(和歌山・4期・八五倶楽部)
総 務 公文名 眞(高岡・3期・大心会)
総 務 三好 慶祐(福岡・3期・八五倶楽部)
副総務 加藤 尚史(熊本・2期・八五倶楽部)
副総務 菅原 俊軌(山陰・1期・誓真会)
※会派は、最大会派は前総長石上氏の「八五倶楽部」、新総長の会派「大心会」、唱和推奨に反対を示す会派「顕心会」、最近2名が脱会した「誓真会」の4つある。総局は各会派から1~2名入るのが慣例。

中外日報6/2号

池田 行信(イケダ ギョウシン)
1953年生、東京教区・慈願寺(栃木県那珂川町)住職
龍谷大大学院文学研究科博士課程(真宗学)終了
2005年に宗会議員に当選、宗会議員5期、総務を3回歴任。
元武蔵野女子大学講師。元東京仏教学院講師。全日本仏教会事務総長。
著書:「正信念仏偈註解」(法藏館)、「宗法改定論ノート」(法藏館)、「真宗教団の思想と行動」(法藏館)、「現代社会と浄土真宗」(法藏館)、「現代真宗教団論」(法藏館)など。


以下、各社メディアのニュースをまとめました。

朝日新聞

本願寺派では、大谷門主が今年1月に示し、同派が門信徒らの唱和を推進する「新しい『領解文(りょうげもん)』(浄土真宗のみ教え)」に対して、教学の最高権威となる勧学の僧侶らが取り下げを求める動きが表面化している。石上さんは5月22日、人心一新と健康上の問題を理由に3期目の途中で総長辞任を表明していた。新総長の池田さんは就任のあいさつで「前総局の方針を継承し、宗門の発展のために宗務を推進する」と明言した。

朝日新聞より

毎日新聞

門信徒が高齢化するなか、現代の若い世代にも浄土真宗の教えを伝えたいと1月に制定した文書を巡り、両氏ら執行部(総局)は、僧侶・門信徒から批判や疑問をぶつけられてきた。それがトップからナンバー2への「委譲」となり、異例の混乱が収束するか不透明だ。

毎日新聞より抜粋

読売新聞

池田氏は、100%唱和の方針について「目指してやっていく」と説明。「制定手続きに疑問がある」とする有志の会の主張については「総局は取り下げの手続きができない。ご意見としておっしゃられるのは自由」との見解を示した。

読売新聞より抜粋

京都新聞

本願寺では1月、大谷門主が新たな門徒の指針として発布した「新しい『領解文(浄土真宗のみ教え)』を巡り、教学の最高位の勧学と司教の19人が有志の会を結成し、総局に対し「速やかに取り下げるべき」と批判する異例の声明文を発表している。池田氏は宗会のあいさつで、「前総局の方針を継承し、宗門の発展のために、宗務を推進しまいりたい」と語った。

京都新聞より抜粋

中外日報

池田氏は「昨日の開会式で、ご門主さまが新しい『領解文』に言及された。そのお心を拝し、前総局の方針を継承し、宗門の発展、ご法義繁盛のために宗務を推進していく」と述べた。

中外日報より抜粋

仏教タイムス

文化時報

産経新聞


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