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難民ってどんな人?意外と知らないその定義

「難民」
言葉自体はよく耳にするかと思いますが、意外とその定義やどんな状況に置かれているのか知らない方も多いのではないかと思います。
そこで今日はこの難民についてお話していきます。

まず、どういった人を「難民」と呼ぶのか。
1951年の「難民の地位に関する条約」では、「人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるかあるいは迫害を受けるおそれがあるために他国に逃れた」人々と定義されています。
また、現在では、国内で避難生活を送っている国内避難民の方も増加しており、外部からの支援を必要としています。

また、難民の数については世界で8240万人(出典:UNHCR Global Trends 2020)と言われて居ます。これは、日本の約3分の2、トルコの全人口にあたります。
世界で最も難民を生み出している国はシリアで、その数は669万人。シリア国民の約3割にあたる人々が国外への逃亡を余儀なくされています。
次いで、アフガニスタンの約270万人。彼らの9割以上をイランとパキスタンが受け入れており、両国も逼迫した状況にあります。

昔から、難民のような概念は存在しましたが、大きく状況が変えたのが2度の世界大戦です。この大戦によって多数の難民が生まれたり、ジェノサイド(虐殺)も世界各地で行われました。これにより難民を庇護する必要性が強く説かれ、1950年には、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が設立され、1951年には難民条約(Refugee Convention)が生まれました。

日本における難民問題

日本は1981年に上述の難民条約に加入しました。ベトナム戦争終結前後にインドシナ三国(ベトナム・ラオス・カンボジア)から逃れた「ボート・ピープル」と呼ばれる人々を1万人以上を受け入れたことがきっかけです。

ですが、今現在、日本の難民認定はとても厳しく、2019年は10,375人が難民申請を行い、認定されたのは44人。2020年は3,936人の難民申請に対して認定は47人でした。制度面での整備の遅れもそうですが、治安悪化などと安易に結びつける誤解や偏見も多く、日本国民の難民リテラシーの低さも影響しています。事実、多数の難民を受け入れているドイツやスウェーデンでは、難民の方が地域社会に共生し、それぞれの個性を発揮しやすいダイバーシティ(多様性)に富んだ社会を生み出しています。

僕は、難民を単なるマイナス要素として考えるのではなく、共により良い社会を形成していくパートナーとして捉えることもできると信じています。
これまで出会ってきた難民の方々も本当にステキな個性や才能で溢れていました。
そういった方々に輝ける場所を事業を通じて提供していきます!
また、こういった発信を通じて1人でも多くの方が難民問題に興味を持ってもらえると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
これから、シリアのアレッポ(北西部、日本だと石鹸で有名)の方々へボランティアで日本語レッスンを行います。
初めての試みで緊張していますが、楽しんできます😆



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