NY旅行記#4
オニオングラタンスープ
「you達、ホテルいれば」
5日目からは、毎回特等席で寝ている我々は観劇に誘わなくなり、
3人でホテルのルームサービスを食べる夜を過ごすことになりました。
大先輩が注文の電話を入れてくれます。
いつもの注文は、
ローストビーフ、鮭のムニエル、ハンバーグ、パスタなどを頼んでいました。
そしてマストで絶対に頼むのがオニオングラタンスープでした。
パイ生地で蓋がされた器。
生地をスプーンで割って器の中に落としていきます。
中には玉ねぎ、焼いたパン、そして濃厚チーズとスープ。
ほんとに美味しいです。ニューヨークでの食事の思い出はほとんどオニオングラタンスープです。
帰国してもデニーズで絶対に頼むようになりました。
そんなある時、大先輩がとんでもないことを言い出しました。
「キャビア頼んでみよう」
キャビア。
中学生の亮太少年にはどこの国のどんな食べ物なのか全くわからないですが、高級食材だとは認識しています。
注文され、
届いたお皿には笑えるくらい少量のキャビアが載っていました。
サラダの中央に小さな器。
小さじ1くらいの大きさに、いくらのような粒。
「これがキャビアか」
3人は同じ思いでした。
そして大先輩はダイレクトにその黒いいくらの様な粒を頬張りました。
「しょっぱい」
以上。
少年達にはまだ早い、
しわくちゃになる先輩の顔を眺めながらオニオングラタンスープを飲みました。
最悪の後輩
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