『<レンタルなんもしない人>というサービスをはじめます。』 に共感した話。
僕が、勝手に親近感を抱いている「レンタルなにもしない人」さんの書籍について記述したいと思う。
レンタルなにもしない人さんは、
『なんもしない人(ぼく)を貸し出します。常時受付中です。1万円と、国分寺駅からの交通費と、飲食代等の諸経費だけ(かかれば)お支払いいただきます。お問い合わせはDMでもなんでも。飲み食いと、ごくかんたんなうけこたえ以外、なんもできかねます。』
というスタンスでツイッター上で活動している。
明後日から、NEWSの増田さん主演でテレビ東京のドラマホリック!枠で連ドラが放送予定。
僕は、「なにもしない」というスタンスの軸がブレず、活動している姿に憧れと嫉妬の感情を抱いているのだ。
いくら有名になっても相手の期待に応じない。
自分が嫌だと思うこと、やりたくないと思うことは全てNG
最も感銘を受けたのは、AbemaTVで家族についてコメントを求められた時に、
「言いたくないです。」ってスパッと言えること。
当然、スタジオの雰囲気が悪くなるが、気にも止めない。
現代では、評価経済に移行したと言われているが、この方は評価経済の逆をいっている存在なのではないだろうか。
相手に見返りを求めず、YES/NOをはっきり伝える。
当たり前にできそうでできないことをいくら有名になってもやり続ける姿に尊敬と嫉妬の感情が疼いて仕方ない。
書籍に出てくるエピソードで、特に親近感が湧いたトピックがあるので、今回はそれらをシェアしたいと思う。
□就活でポジティブな面を押し売ること
最も共感したのが、就活のエピソードである。
僕も、今年就活を始める年齢になったのだが、本腰を入れようにも気持ちが乗らない。
「自分のポジティブな面を書き出す作業が気持ち悪い。」
本当にそうだなと思った。
自分のことを褒めちぎって、そのポジティブを自分の強みとしてアピールする。
じゃあ、アピールせずにありのままを受け入れてもらえばいいじゃんと言われるかもしれないが、この作業をしないと社会で仕事ができない。
同じようなスーツを着用して同じような髪型をして「御社のビジョンに共感して自分の強みは〜」と姿勢が良く口が上手い人が勝ってしまう就活事情。
一定期間、学生人事として学生の採用面接を行ってきたが、全員が全員、叶えたい夢があるわけでもないし、漠然と社会に対する不安を持っている。
もっと、選択肢が増えたらいいのになと思う。
学歴、インターンの実績、ガクチカ、ESも評価の本質の一つで、その人自身をありのままに受け入れる評価システム、採用システムがあれば良いのに。
レンタルさんは自分に嘘をつかずに、自分がNOだということはNOというこのスタンスは、こういう原体験があるんじゃないかなと思った。
□家庭の体験からの社会への絶望
レンタルさんの兄弟の境遇も、感情移入を勝手にしてしまった。
兄は、受験で失敗して引きこもり状態に。
姉は、就活で自殺。
どういう事情でそういう選択になってしまったのかわからない。
でも、1つ言えるのは、「世間の常識の押し付け」が原因ではないだろうか。
受験というシステムを作って、入学する権利を競争させる。
就活に関しては、先ほど述べた通り。
あくまで就活、受験も判断軸があってそれにそぐわなかっただけ。
でも、そういう判断軸が当たり前に存在していることに違和感を感じる。
自分も、高校受験が未だにトラウマでそれ以降、競争という場面をいかに回避するかという人生を歩んできた。
競争をすることによって、誰かが不幸になってしまう。
日本は資本経済なので、競争をやめてしまうと経済が破綻するし、成長するという過程を得られない。
ただ、判断軸を増やすことは可能だと思う。
人柄でもいいし、趣味でもなんでもいい。
1つでも評価する判断軸が増えたら、多くの人が幸せになるんじゃないかと思う。
レンタルなにもしない人さんがこれからも自分の軸を変えずに、我流で人生を歩んで欲しいと心の底から思う。
評価されることに疲れている人が、レンタルさんを見て元気をもらっているのは事実なので、これからもツイッターで応援したい。