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さまざまな縁が繋がって生まれた、華やかな結晶 ~小林沙桜里『FANTASIA』リリース記念Special Interview~

関西の音楽シーンで幅広く活躍するピアニスト、
キーボーディストの小林沙桜里

小林沙桜里

ジャズでは華麗で小粋にスウィングし、時にはファンクやソウルで熱い演奏も披露。そして、シンガーとの共演も近年多く重ねて好評を得ている。
まさに八面六腑の活躍を続ける小林が、自身の名義での初リーダー作『FANTASIA』を完成させ、2024年7月10日にリリースした。

『FANTASIA』アルバムジャケット

今回の作品で小林はアコースティックピアノの演奏に絞り、畠山令(ベース)、齋藤洋平(ドラムス)とのピアノトリオを中心に全10曲収録。収録曲すべて、小林のオリジナル楽曲となっている。
今の彼女の全てが集約されていると言っても過言ではない、充実のアルバムについて、そしてこれまでの音楽人生について、小林にインタビュー。
今後のさらなる活躍が期待されるプレイヤーなので、ぜひチェックしてほしい。

エレクトーンから始まった音楽生活

-ピアノを始めたキッカケを教えてください

私の母が元々、高校までピアノをしていたのですが、その母の勧めで4歳の時からヤマハの音楽教室に通って、高2までエレクトーンを中心に練習していました。
その際に、教えていただいていた豊田佳代子先生から、ピアノの練習も並行してすることを勧めていただき、小6からハノンなどを少し練習し始めましたが、ピアノのペダルの踏み方、エレクトーンとは異なる鍵盤の固さの違いに戸惑いました。
高2までエレクトーンを中心に演奏していたので、大阪音大のジャズ科に進学してから、ピアノの演奏ばかりになったので、苦労しました(笑)。
元々、エレクトーンをしていたことが、様々なジャンルが好きになったルーツにもなっていると、今改めて思います。

-エレクトーンから始まった音楽生活ですが、現在、活動の軸の1つである、ジャズとの出会いはどういった経緯だったのでしょうか

エレクトーンで、ジャズのビッグバンドの曲をコンクールで選曲して演奏する事が多く、それがジャズに興味を持つキッカケになりました。バディ・リッチの曲が好きでしたね。
エレクトーンは基本的に書き譜なのですが、即興演奏する事の面白さもジャズから感じました。今思えば、エレクトーンでオルガンの曲を弾いたことも、後にオルガンを演奏するキッカケになったとも思います。あとは高校時代、Jフュージョンの「T-SQUARE」、「DIMENSION」、また「T-SQUARE」のドラマー、坂東 慧さんの「BANDOBAND」を追っかけていて(笑)、そのアレンジを参考にしたこともありました。

-エレクトーンでのバディ・リッチの曲の演奏、
聴いてみたかったです(笑)
では、現在のプロの音楽家を志すようになったキッカケもエレクトーンの演奏からだったのでしょうか

はい。エレクトーンの発表会でプロのバンドの方と一緒に演奏する機会を毎年いただいていて、その時に共演したギタリストの岸本耕誌さんがミュージシャンの世界を色々と教えてくださいました。岸本さんのお話から、ピアノやシンセサイザー、オルガンなど、幅広い鍵盤楽器で色々な方と共演したい、ミュージシャンの世界をもっと知りたいと思うようになりました。

偉大な方々からの教え

-小林さんは、アロージャズオーケストラなどで活躍された、関西を代表するジャズピアニスト、北野タダオさんのレッスンを受けていたんですよね

高校卒業後の進路に悩んでいた時期に、大阪音楽大学のオープンキャンパスや演奏発表会を観覧した時に、ジャズの演奏員の方の演奏がとても格好良くて、そこで大阪音大のジャズ科の短期コースに進学しようと決めました。

となると、もちろんジャズを演奏しないと受験に受からないので(笑)、ジャズを学ぶために、アローミュージックスクールに辿り着きました。
そこで北野タダオさんに高3から大学2年まで、1週間に1回くらいのペースでレッスンを受けさせてもらうことができました。
北野先生とのレッスンでは、まず私が弾いてみて、それを北野先生が見てから、「ほな、代わってみ」とおっしゃって、弾いてくださいました。間近でご自身のオリジナル曲などを弾くのを聴かせてもらって、今振り返ると、大変貴重な経験でした。北野先生の譜面などの資料もたくさん見せてもらいました。
先生の演奏のハーモニーの深さ、アレンジの数々を学んだことは今も私の中で大きな礎となっています。
祖父母、特に祖父がジャズ好きでアロージャズオーケストラが好きだったので、そのピアニストである北野先生に教えてもらった事も感慨深いです。

-大阪音大のジャズ科に進学後は、木畑晴哉さんに師事されましたが、木畑さんの教えや、大学時代の想い出を教えてください

音大に入ってから、まだまだジャズに詳しいわけではなかったので、ジャズだけに打ち込むことは楽しかったです。その分、授業に追いつくのは大変でしたが(笑)

木畑晴哉さんのレッスンは基礎をしっかり、そしてわかりやすく教えてくださいました。先生がフレットレスベースを弾いて、それに合わせて弾くこともありましたし、いろいろな曲、音源もたくさん教えていただきました。
音大の卒業後、ジャズだけでなく、幅広い音楽を演奏していきたいという私の想いも木畑さんは尊重してくださって、在学中に様々な音楽に触れる機会を作っていただきました。ヴァイオリニストの五嶋みどりさんの現代音楽の演奏を45分間ひたすら聴くという授業が特に思い出深いですね(笑)
そして、木畑さんの美しいピアノの音色と、ハーモニー、ヴォイシングの素晴らしさを間近で感じることができたのは何物にも代え難い経験でした。木畑さんの美しいサウンドに今も憧れています。

-素晴らしい方々の教えが、今の小林さんの柔軟なプレイスタイルを形成していったのが伝わってきます。音大在学中から、ライヴ活動もされていたのでしょうか

音大2年生から、ライヴ活動を本格的に始めました。
音大の同級生で、現在も定期的に共演しているサックスプレイヤーの榎本有希さんとポップス科の同期の子と、オリジナル曲を演奏するポップスのバンドを結成してライヴをしていたこともあります。
また、サックスの講師をされていた横山未希さんにお声がけいただいて、高槻のJKカフェでライヴをさせてもらったこともありますし、音大同期のサックス奏者の西面佑紀さんが天理大のビッグバンドに入っていたので、そのバンドで演奏した機会に学生ビッグバンドのプレイヤーの方々との人脈が広がって、その方々と企画バンドを組んでライヴをすることもありました。そういった経験の中で、ジャズだけでなく、いろいろな音楽をするミュージシャンになりたいと、さらに思うようになりました。

常に自然体で演奏したい

-音大の卒業後、実際にプロになってからのこれまでの活動も教えていただけますか

関西を中心に活動している、プロの方が多数参加する「The Global Jazz Orchestra」に参加して、そこからご縁が広がって徐々に演奏の機会が増えていきました。
サイドミュージシャンとして、ジャズだけでなく、タンゴやラテンなど、様々な現場も経験できているのはありがたいですね。

その後、今の私のホームとも言える、神戸元町の「theater jazzy」で結成した、ギターの牧野由希子さん、ドラムスのさわいはるなさんとの「JC&C」というオルガントリオで3枚アルバムを出しましたし、シンガーのYüka Singerさんとのデュオアルバムも昨年リリースしました。


-プロでの様々なステージを経験したうえで、今、演奏で気をつけていることはどのような点でしょうか

共演者の方の音をとにかくよく聴くことです。
その方が、どういう演奏をされたいのか、考えながら聴いて、それだけでなく自分が演奏で表現したいことも伝えていきたいと思っています。だからこそ、共演者の方とのコミュニケーションを取っていく事も大事なのかなと思います。
あとは、これは今後の自分の課題の1つですが、ピアノの音のコントロールをもっとできるようになりたいですね。ついつい力んで弾いてしまうことがあるので、常に自然体に弾けたらいいなぁと思っています。

影響受けた方々

-北野さん、木畑さんはもちろんですが、小林さんが影響を受けたプレイヤーは他にどのような方がいらっしゃいますか

ジョー・サンプルが好きです。
『Carmel』や『Rainbow Seeker』、
ランディ・クロフォードやレイラ・ハサウェイをヴォーカルに迎えたアルバムも最高です。

トミー・フラナガンの『Overseas』を今でもよく聴きます。
このアルバムは岸本耕誌さんに教えてもらったアルバムです。
ライヴでジャズを演奏する機会が久々になった時は、自分の中でジャズモードに切り替えるために、現場に行く前に、このアルバムを聴く事が多いです(笑)

安次嶺悟さんのピアノも高校生の時から大好きです。歌心あふれる演奏にいつも聴き惚れています。先日も同じイベントライヴにご出演されていて、間近で演奏をお聴きして、素晴らしい音色に感動しました。

中島徹さんも最高です!
色々な音楽に精通されているし、尊敬しているおひとりです。
しかもピアノだけでなくトロンボーンまで…
本当にすごい方です。

藤井快哉さんは大学時代に副科でクラシックピアノを教えていただいて、今も一年前からレッスンをしていただいています。
先生の豊かな音色が憧れです。クラシックピアノの弾き方は、本格的に学んだことがなかったので、レッスンは驚きと発見の連続で、先生のおかげで、ピアノを弾くのが今が一番楽しいです。

生島大輔さんは私にタンゴの世界を教えてくれた方です。 
たくさんの方に出会わせてくれて、私の音楽人生を広げてくれた、大切なおひとりです。セッションスタイルでタンゴを演奏するという、
画期的なことをされていて、「音楽は自由なんや!」ということを体現されていたことにも影響を受けました。

そして、大きな存在だったのが、サックスプレイヤーの古谷光広さんです。
学生の時から、仕事の現場で関わってくれている方へ気遣いや、仕事以外のことも、立ち振る舞いから教えてもらいました。
オリジナルの演奏や、「自分がフロントに立つバンドは絶対続けたらええで!」と、勧めてくださったのも光広さんでした。
色んな音楽ジャンルに精通されていることも憧れていて、「どのジャンルをやっていても、小林沙桜里の音が出せたらいいんちゃうか?」と、自分にとっての芯になる言葉をくださった方です。

『FANTASIA』の制作の経緯

-今回、ついに初リーダーアルバム『FANTASIA』をリリースされましたが、
アルバム制作の経緯を教えてください

今回、自分名義のリーダーアルバムを出すに当たって、アコースティックピアノ1本での収録に絞ることに最初から決めていました。

今まで、インストのCDでオルガンは弾いていましたが、ピアノを弾いた作品がありませんでしたし、ライヴに来てくださるお客様からも、インスト作品でのピアノ演奏が聴きたいというお声を多数いただいていました。
リーダー作を作ろうと思った時、また日頃の活動の中でも、ピアノを弾くことが多くなってきたタイミングでしたので、自然とピアノにフォーカスした作品を作りたいと思うようになりました。
また、オリジナル曲のストックがかなりできたのも大きな要因です。

畠山さん、齋藤さんとはそれぞれ、トリオ結成以前から共演させていただく機会はありましたが、本格的にピアノトリオ結成することになったのは、「theater jazzy」のマスター井上さんからのご紹介でした。
2021年の11月から定期的にライヴをさせてもらい、このトリオでアルバムを作りたいという意志も、結成初期からお2人に伝えていました。3〜4ヶ月に1回のこのトリオのライヴで、
いつも3~4曲の新曲を作っていきました。
その曲は半分以上ボツになってますし、新曲を作り続けるのは、すごくしんどかったですが(笑)、その時はアウトプットの時期だったのかもしれないですし、良い経験となりました。

theater Jazzyでのレコ発ライヴ

『FANTASIA』収録曲紹介

-アウトプットの時期、と言っても怒涛の創作ペースだと思います(笑)
それでは、『FANTASIA』の収録曲について、ご紹介をお願いします

1.Transition
ライヴの1曲目に演奏することも多い、幕開けをイメージした曲です。
普段は曲を作る!と意識して制作するのですが、この曲は自分では珍しく弾きながら自然とできた曲です。
流れるようにハーモニーが移り変わっていく曲に仕上がったので、“Transition”と付けました。
ライヴで演奏するうちに展開を増やしたくなり、何度かリアレンジするとその度に派手になり…
私はミュージカルが好きなので、ミュージカルの幕開けのような、豪華絢爛なイメージがそのまま出た、まさに私の趣味全開の曲となっています(笑)


2.月の花
月下美人という花の、夜に人知れず咲き、閉じるという、神秘的なエピソードに感銘を受けて、ハーモニーから書き出した曲です。
聴いてくださった方にも、この曲が好きと言っていただくことも多く、自分でもお気に入りの曲になりました。
中盤の畠山さんのベースソロと、齋藤さんの繊細なシンバルワークで、曲をスタイリッシュに仕上げていただきました。


3.Forever
コロナ禍の最中の、辛く、やるせない気持ちを曲に込めました。
コロナ禍では、ライヴハウスなどで何度も規制がかかり、演奏することが難しかった時期がありました。そんな時期の帰り道を歩いていた時に、月が出ていて、ぼんやり見上げながら、
こんな日がずっと続いたらまずいなあ、
自分自身の気持ちもなんとかしなくては、と
ある意味、前向きに曲を書くことにして出来た曲です。

LA在住のヴィブラフォン奏者、亀岡彩さんの参加でサウンドの広がりが素晴らしくなっています。亀岡さんご自身のアルバムのレコーディングの合間を縫って演奏してくださいました。亀岡さんとも「theater Jazzy」でご縁が繋がりました。
このアルバムの中で、ピアノトリオでは唯一のバラードチューンです。

亀岡彩

4.Revive
学生時代に書いた曲で、過去に1回ライヴで演奏した時、正直イマイチでお蔵入りしてたんですが、リズムなどリアレンジしてエッジの効いた、タイトな感じに仕上げてみました。
なので、タイトルは“復活”という意味です(笑)
終盤の齋藤さんのドラムソロの音色も、毎回迫力を更新してこられるので、この曲の鉄板アレンジになっています。
ベースとピアノのユニゾンが好きなので、そんなシーンも盛り込んでみました!

5.Pressure
ウルグアイ発祥のリズム、カンドンベの曲です。
ちなみに収録されている手拍子も私たちです(笑)
元々はラテンジャズのアレンジで書いていたのですが、次の収録曲である「Caótico」とセットのようなイメージでリアレンジしました。
アルバムはこの辺りから、少しジャズから離れますが、アルバムの中に起承転結を作ってみたかったので、あえて挑戦してみました。

6.Caótico
タンゴとクラシカルな感じをかけ合わせた楽曲です。タンゴにドラムは入りませんが、どうしても齋藤さんの、繊細で迫力のある音がこの曲に欲しくて、無理を言ってトリオでやらせていただきました。
私のタンゴの先生でもある、バンドネオン奏者の生島大輔さんに、アストル・ピアソラの孫にあたる、ダニエル・ピピ・ピアソラの演奏動画を教えてもらったのが曲制作の大きなインスピレーションになっています。

7.All the time
この曲のみピアノソロです。
もともと、トリオで演奏していた曲をゴスペル調にアレンジしています。
アローミュージックスクールの教室や音大の授業で、偉大なトロンボーン奏者の宗清洋さんにも大変お世話になりました。宗清さんとの想い出を忘れたくないと思い、曲にしたのがこの曲です。
古谷光広さんにも演奏してもらった、感慨深い曲でもあります。


8.Black spinel
オルガントリオ「JC&C」でやっていた曲を、ピアノトリオの演奏用にアレンジしています。「JC&C」にカレー好きのメンバーがいて(ドラムスのさわいさん)、当初は、 “ザ・キーマ”という名前の曲にしていました。
私がなぜかカレーを、アラブ地方発祥の食べ物と勘違いしていたのがキッカケで、アラビアンな曲調になりました(笑)

ハーモニーを長く聴かせるアレンジで、タイトな中にも間を活かした楽曲となっています。
今回のアルバムのエンジニアである、藤塚雄一さんが、私が好きなエッジを効かせた音色にしてくださいました。

9.Keep on going
このアルバムのために作った曲です。
勢いのある曲をアルバムのために作りたいなと思って。
ですが、せっかく作り込めるのだから、普通にやるのでは面白くないな…と、ちょっとしたキッカケも作っています。
畠山さん、齋藤さんの阿吽の呼吸や、次はこうくるかな!?みたいなやりとりが楽しい録音でした。お2人の反応速度には、いつも驚かされます。

ちなみにライヴでは、今回のアルバムの曲順通りに演奏した事もあります。

10.For you
コロナ禍で誰にも会えない時に、そういう大変な時でも、自分の曲を聴いてもらえたらと思って書いた曲です。
1人寂しくソロピアノで書いた曲だったので、
アルバムの中で1番ピアノらしい曲に仕上がりました。

辛い時期に書き溜めていた曲も、こうしてお披露目出来ることが嬉しく、無駄な経験ではなかったのかもしれないと、今となっては思います。
再びヴィブラフォンの亀岡さんにも参加してもらい、透明感のある音でハーモニーをつけてもらえたのも幸せでした。
畠山さんの重量感のあるベースと齋藤さんのシンバルワークが冴えわたっています。

このアルバムを通して聴いていただいた時に、
この曲で、温かい気持ちになっていただけたらという願いも込めています。

アルバムの曲順はすごく悩みました。
色々組み替えて聴いてみて、ピアノソロをどこに入れるのか、聴いてくれる方が飽きないような曲順をかなり考えたので、リスナーの皆様には、アルバムのストーリーを意識しながら聴いていただけると、とても嬉しいです。

レコーディングの想い出

-レコーディングはどのように進めていったのでしょうか

「JC&C」の時からずっとお世話になっている、「CSE Recording Studio」の藤塚雄一さんのもと、和気藹々とレコーディングできました。
畠山さんと齋藤さんは、基本ワンテイクで素晴らしい演奏をしてくださって、私自身がやっぱりアレンジを変えたいなとか、お2人からの提案などがあって、あえて何度か録り直すこともしましたが、本当にプロフェッショナルな方々だなと感じましたし、頼もしい限りでした。
また、ピアノチューナーの成川弘治さんがレコーディングに付きっきりで対応してくださるという、とても贅沢な録音環境でした。
アルバムジャケットの写真の撮影は、JAZZ PHOTOGRAPHERのはらまいこさんにしていただきました。笑顔の絶えない、和やかな雰囲気で楽しく撮影できました。はらさんご自身がジャズをお好きだからこそ、素晴らしい空気感を作っていただけるのだと思います。

信頼する畠山令さん、齋藤洋平さん

-リラックスした環境でレコーディングに臨めたのはとても良かったですよね。
小林さんが感じる、畠山さん、齋藤さんのそれぞれの演奏の魅力について、教えてください

畠山さんは、生音がすごく鳴る、あの太い音色が大好きです。ビート感も大好きですし、とても信頼しています。
また、畠山さんは、ご自身のリーダーアルバムの制作の経験を活かして、今回の私のレコーディングでも、アドバイス、サポートしてくださいました。

畠山令


齋藤さんは共演者がしたいことを自由にさせてくれます。それは、共演者の方をよく見ているからこそできることだと思います。
あと、演奏の最後の音の切り際まで、とても集中して演奏されているのも素晴らしいと思います。

齋藤洋平


お2人に共通しているのは、リズムがタイトなことはもちろん、私のオリジナル曲を演奏してもらう際などに感じる、表現の幅広さ、ダイナミズム、そして、ゾーンに入った時の爆発力が凄まじいです!
あと、すごく仲が良くて、普段のお2人の会話は、まるで漫才を見ているみたいです(笑)

今後の展望

-ついにアルバムをリリースしましたが、今後の活動などの目標や展望については、どのように考えていますか

畠山さん、齋藤さんとのトリオを今後も続けていきたいです。
あとは、いつか、ソロピアノの作品も作ってみたいですね。
また、今年は榎本有希さんとデュオの音源を作るプロジェクトを進めているので、そちらにも注目してほしいですね。

今回のアルバムを含めて、最近はピアノの演奏に重きをおいてきましたが、オルガンも多く弾いていきたいと思っています。

ついに待望のリーダーアルバムをリリースした小林沙桜里のこれまでの音楽家としての歩み、そして『FANTASIA』について、今回のインタビューで知っていただけたと思う。

今後はピアノだけでなく、オルガンにも力を入れたいとの事だが、彼女の多彩な才能であれば、きっとどんな形でも、リスナーをアッと驚かせると共に、素晴らしい音楽を届けてくれる事だろう。

〈小林沙桜里 Official Site〉


〈『FANTASIA』CDアルバム販売情報〉
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小島良太
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