知識を甘くみてはならない

いつもありがとうございます!
山口竜太です。

薬剤師、ノンテクエヴァンジェリスト、イベンター、一児のパパなどしてます。
肩書きはメディカルアーティストです。
唯一無二の肩書きで、世界を変えたいとか言っています。

先日の記事で「成長に必要なのは能力=学習×練習」という話しをしました。


ここの一説に「学習に逃げるな」と書きました。
学習に対して練習は「できない自分と向き合う作業」になるので、苦しみを伴います。
そのため、受け身でいい学習ばかりしてしまう、学習に逃げるということをするなということでした。

ですが今回は、あえて「学習」の話し。
知識を得ることを甘くみるなって話しです。

アウトプット(練習)は、インプット(学習)が必要で、インプットなしにはアウトプットはできない。

そこを落としちゃいけないよって話しです。


新人くんとの話し

先日ですね、新人くんと話しをしていて患者さんの生活指導の話しになりました。
薬剤師は、薬の指導はもちろん、医療者なので生活指導もします。
新人くんはその部分に興味があってのことなんでしょう、「食事指導とかってするんですか?」って質問をしてきてくれました。

その話しの流れで、
「水分補給のこと指導するけど、それでスポーツドリンクを飲んでくれる人がいる。スポーツドリンクじゃほとんど水分補給にならないから、飲んでるのがスポーツドリンクかどうかも確認してあげないとだね」
というと、新人くんはポカンとしてました。

「スポーツドリンクはダメなんですか?」

「ダメだよ!!!!」


スポーツドリンクはほとんど水分補給にならないことを、まったく知らなかったみたい。
それは困る。
患者さんに、水分摂ってねと言いながら、スポーツドリンク渡してたら、それは逆効果ですよね。
あぶない、あぶない。

スポーツドリンクが水分補給にならないのは簡単で、「濃ゆい」からです。

スポーツドリンクは飲み易さを重視して、糖分をふんだんに入れています。
美味しいと感じるのは、糖分の味。
元気になった気がするのは、糖分のおかげ。
水分補給できてない。

どれほど水分が多いのか、昔私が作ったチラシで紹介する。

画像1


おまんじゅう一個よりスポーツドリンク1本の方が砂糖多いんです。
そんなの飲んだら、やばいやばい。
運動してるのに痩せない!って人は、もしかしたらスポーツドリンク飲んでるのかもね。


濃ゆいと吸収できない理由は少し難しくて、浸透圧が関わっている。

飲んだ水分は腸で吸収されるんだけど、それが濃ゆいと、体液側が薄めようと働いてしまって、腸の中に水分を出してしまう。受動拡散という体のメカニズムの1つ。
絵具の濃ゆいところを、水が薄めるイメージ。
それが働いてしまって、吸収がすごく悪い。
下手したらむしろ脱水なる。
血糖値あがって、おしっこもたくさん出るだろうから、やはり脱水になるだろうね。
こわい。

機構は難しい話しだけど、薬剤師なら学生のときに当たり前に学ぶこと。
それを見落としている……

きちんと学んだはずなのに、CMに踊らされて、知識を放棄してしまっている。

困りものです。


自分が学んだ知識にもっと自信を持たないといけない。
そして、スポーツドリンクの中身のことを、もっと知って知識を身に付けないといけない。

でないと、間違ったことをアウトプット(患者さんに説明)してしまう。


能力=学習×練習

やはり先に立つのは学習です。
良質な知識を得て、どんどん練習していく。
また知識はどんどん変化します。
大昔は地球が平だったように、知識を常にアップデートし続けないといけない。

知識を甘くみてはならないよねって話しでした。

ありがとうございました!

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