World Chagas Disease Day(世界シャーガス病デー2023)
はじめに
今日(2023年4月14日)は世界シャーガス病デーになります。シャーガス病はNTDs(顧みられない熱帯病)の一つです。世界シャーガス病デーは2020年から開始され、今年のテーマは「Time to integrate Chagas disease into primary health care」です。
シャーガス病とは?
シャーガス病は原虫であるクルーズトリパノゾーマによって引き起こされ、主にラテンアメリカ(アルゼンチン、ブラジル、ボリビア、メキシコ、コロンビア、パラグアイ)でみられる感染症です。適切な治療を受けることができなければ、完治は困難です。慢性期になると、心臓や消化器に致死的な影響を受ける可能性が高いです。
毎年、世界で毎年3-4万例の新規症例があり、世界で600-700万人が感染しています。さらに、この感染症に関連する症状(不整脈、消化器症状など)によって年間12,000人が亡くなっています。
シャーガス病を減らすためにできること
①サシガメに刺されないこと
サシガメは壁や天井に潜み、夜間に活動をすると言われています。そのため、できるだけ部屋の中にサシガメを入れないようにすることが重要です。また、殺虫剤や殺虫剤が塗られた蚊帳を使用すること、肌の露出を防ぐことが重要です。
②早期に適切な治療を受けること
適切な治療を受けることができれば、慢性症状を防ぐことも可能です。しかし、医療アクセスが悪い地域の人々は治療を受けることが難しく、慢性期に移行してしまうことも多いです。
日本におけるシャーガス病
日本でもシャーガス病の患者さんは3000人前後いるとされていますが、その実態はまだ十分に分かってはいません。以下に、日本での有病率を調べた研究と日本在住のシャーガス病の患者さんの体験談を紹介します。
最後に
今年の世界シャーガス病デーのテーマである「シャーガス病をプレイマリーヘルスケアに統合する時」から分かるように、適切な医療を受けられるように医療アクセスを改善することが重要です。また、サシガメに刺されないように工夫することも大切です。
参考資料