琴平町がデジタルノマドの聖地になるまで〜Vol.8 これまでの振り返りとこれから〜
みなさんこんにちは、香川県琴平町でデジタルノマド誘致をしているりょーたです。
このNoteが永遠に下書きにあったので、流石に年内に完成させたいと思います。
今年は本当にたくさんのところに行かせていただき、色んな人と出会う機会がありました。台湾×2回、ブルガリア、ポルトガル、タイ、韓国、国内もたくさん。。。全くデジタルノマド・コリビングがわからなかった6月からたくさんの学びが合ったと同時、たくさん考えたなーとも思います。(まだまだ足りない。)
そんな中、色んなところでの出会いから9月末から計5人のデジタルノマドが琴平に滞在してくれました。こんだけ行かせていただいて、5人か、、、という気持ちもありますが、逆に少しづつ受け入れたおかげで、ブラッシュアップや今後に向けての改善点、あるべき姿がシャープになってきたと思ってます。
ただ一つ言えるのは、
そんな今回は、これまでの振り返りと今後について「完全に主観」で記載したいと思います。
Let's Go!
①デジタルノマドとコリビングの現状理解
まずはこれまでバンスコ、マデイラ、チェンマイ、韓国に行って、デジタルノマドに会ったり、コリビングを経験して感じたことをまとめてみます。
①-1デジタルノマドとは?
A-デジタルノマドが求めていること
もちろん上記のみと一概には言えないです。が、上記の理由がほとんどかなと感じています。
上記の理由のみであると、その地域である必要がなく、たまたまその地域の物価が安く、気候が良く、人が集まり、コミュニティができたに過ぎないなと思ったりします。
その地域でやる意味・意義は何なのか?琴平では考えないとなと改めて気付かされました。
B-デジタルノマドがめんどくさいと思っていること
一緒に過ごしたり、プログラムをしていても思いますが、本当に彼らは自分で調べないし、何度もされている質問を平気でしてきます。(その質問さっきチャットで流れてたよ!って思うこと多数)
なので、コミュマネがいたり、長く滞在している人がいると、調べずとも彼らに聞けば解決するので、そういう対策はしておいたほうが良さそう。(コミュマネは絶対に疲弊する。後述します。)
以前も記載しましたが、旅をしながら沢山の人に会うので、自己紹介などの同じような会話をめんどくさいと思ってます。。。笑(どこからきたの、何しているの、どこ行ってきたのなど)
自己紹介がないと、新たな出会いは生まれないと思うんだが、、、英語の壁がある日本の地方ではかならず訪れる壁だと思うが、ローカルに入り込みたいならデジタルノマド自身が乗り越えないと行けないかなと思ったりします。
①-2コリビングとは?
6箇所くらい見てきましたが、あまりローカルとの接点はなく、多くのコリビングはデジタルノマドのコミュニティを大事にしている印象です。(話を聞いていると、ローカルプロジェクトとのコラボをやっているところもあるとか!気になる。。。)
なので、せっかくその土地にいるけど、デジタルノマド同士の交流のみとなっており、その地域の人と関わるのはレストランの接客くらいです。
琴平では、ただデジタルノマドを誘致して、デジタルノマドのコミュニティ作ればいいよねって話じゃないなって強く思ってます。
②5人のデジタルノマドを受け入れてみて
9月から10月中旬にかけて2人のデジタルノマドを受け入れる経験ができました。(Johnありがとう。)※今回は2/5のデジタルノマドにフォーカスを当てます。
本当に僕にとっても、コトリメンバーにとっても、町のみなさんにとってもめちゃくちゃ新鮮で、素晴らしい経験だったなと思います。
面白かったのは、2人はもともと10日間と7日間滞在の予定が、どんどん延泊してくれて、次の予定もキャンセルしてくれ約1ヶ月滞在してくれて、すごく琴平を気に入ってくれました。
②-1受け入れに際してやったこと
結構詰め込んでまじで疲れたなって思いました。(たまたまその時期に2回お祭りがあったり、、、。)ドイツの方を受け入れて4日目くらいで僕が7日間韓国にいかなければいかず、それまでにある程度紹介しておきたく、韓国に行っている間も色んな人とコミュニケーションを取っててくれて、すごく嬉しかったです。
本当に2人とも琴平のことを気に入ってくれて、友達も作り、住んでいる人と変わらない生活をしてて、嬉しかったです。
②-2ゲストから地域へのShare/Give
僕が試してみたかった、「中長期滞在しているゲストが地域になにかShare/Giveをする機会を作る」が、2人のゲストからの進言で「実験」することができ、めちゃくちゃ有意義な時間でした。
2人ともこのワークショップのために資料も用意してくれ、無料で実施してくれたこと、本当に感謝しています。そして、めちゃくちゃ手応えを感じてます。
A-コーヒーライターによるコーヒーワークショップ
10年以上世界各地のカフェやコーヒー農家を訪ねてきた彼女によるワークショップです。今回はあまり有名でない「台湾」と「マレーシア」のコーヒー豆の歴史と現状を説明し、それぞれのコーヒー豆を試飲するというものです。
ランダムに人を呼ぶというよりは、香川県内のコーヒーに携わっている人をメインでお呼びしました。
狙いとしては、2つあります。「①刺激や学びにつなげる」「②ワークショップ後に彼女がお店にいく流れを作る」
参加者からは、「台湾とマレーシアの豆なんて知らなかった。」や「コーヒー豆の危機を聞けて新鮮だった」など海外の情報を聞けて良かったみたいです。
また、ワークショップ後にはすぐに参加者のお店に行ってくれて、お店の人がTシャツを上げたり、コーヒー豆を上げたりなど交流の機会ができてよかったです。
また彼女のインスタにも上げてくれ、少しでも集客の窓口になればいいなとも思ってます。(彼女のインスタ貼っておきます)
B-瞑想講師による瞑想ワークショップ
3週間滞在してくれた台湾人のゲストの方も「なにか琴平のコミュニティにしたい」と言ってくれて、めちゃくちゃ急でしたが、瞑想ワークショップを実施しました。
彼女のすごいところは、集客はほぼ彼女の力で約10名位集めました。コーヒーの時はコトリチームや地元の方の声掛けで15-20名くらい集めましたが、瞑想の時は急だったので、個人的にキャンセルになるかもと思ってました。
が、彼女が通い続けたお店の方々や仲良くしていた友達が彼女のワークショップに参加したいと言って、時間作って来てくれた時は、本当に感動しました。
彼女としても、瞑想のワークショップを英語でやるのは初めて。資料も英語で作り、たまに日本語入れてくれたり最高のホスピタリティでした。
そして、プレゼン、ワークショップの内容もかなりのハイレベルでした。プレゼンの一部を貼っておきますね。(未だにこのプレゼンについて琴平の人と話します)
②-3感じた可能性
デジタルノマドによる2つのワークショップをやってみて感じた可能性を共有します。
A-地域にGiveすることでコミュニティの一員と感じることができる
面白い連鎖(地域の人はゲストに地域のことを話す→普段はここで終わるが)→ゲストが地域にGive/Shareする→地域に関わり続けた→お別れの時に地域の人がゲストにプレゼントをする)という「Give&Give&Give」の連鎖が非常に面白かったです
※ただ、みんながみんなGive/Shareしたい理由ではないので、強制ではなく、自然発生的にするのが大事
B-デジタルノマドのようにスキルを持った人が常に琴平にいる状態
観光地である琴平は香川県内の人にとって普段からいくところではないが、デジタルノマドが常にいることで、刺激/学びの場として、コトリがハブになりうる。
ただ、デジタルノマドがいなくてもそういう状況を作ることで、デジタルノマドにとっても刺激のある経験を提供する必要がある。
④そもそもデジタルノマドをなぜ琴平で受け入れるのか
デジタルノマドを誘致していく理由は大きく2つあると思います。ここは当初から変わってないけど、誘致が目的ではないのは共通認識にしたほうが良さそう。(まず来てもらうのが大事ですが、、、!)
前述した、デジタルノマドはコリビングやデジタルノマドのコミュニティのみだと上記の目的は達成されないので、気をつける必要があります。
特に琴平は自然が裕福なわけでもなく(沖縄のようなビーチ、長野のような山があるわけではない)、強みはローカルコミュニティなので、そことどう連携、コラボレーションしていくかが重要な気がしてます。
※デジタルノマド、彼らが何を求めているかを理解しているのは大前提として、プラスアルファの話です。
④-1コミュニケーションの質と量を上げ、リピーター、ファンになってもらう
リピーター、ファンや滞在日数が少ないことを課題に感じた、コロナ禍以降、短期滞在者に対しても同じ活動をしてきた琴平のみなさんなので、コミュニケーションによるリピーター、ファンの獲得というコンセプトは統一されているので、本当にすごいです。
滞在してくれたゲストの感想が「Welcome感」「狭い町なので、すぐにFamilyの一員になった感覚」まさに、これまで取り組んできたことがデジタルノマドにも伝わった瞬間、、、!
英語は完璧ではないけど、話そうとする姿勢が何よりも海外の人にとっては響くものがあるので、僕がフィリピンの語学留学で学んだ、英語を話すことは怖くない、完璧である必要がないということを琴平の皆さんにも味わってもらえるといいなと思います。
④-2地方の課題解決の歯車の一つになってもらう
日本の多くの地域に課題がたくさんあります。人口減少もあり、その地域の人たちのみで解決ができないことが多いため、「関係人口」という人たちの獲得に励んでいると思います。
デジタルノマドも関係人口になりうると思っていて、ただその地域に滞在するのではなく、地域とどういう関わりを提供できるのか具体的な役割まで落とし込む必要があるなと思います。(日本の関係人口に関しても同じです。)
デジタルノマドが中長期滞在してくれ、上記のような取り組みに少しでも巻き込むことができれば、琴平はもっともっと面白くなるなと思います。
そして、滞在しているゲストも琴平への帰属意識も高まると思います。
※巻き込み方、ボランティア搾取にならないように気をつける必要がある。
⑤これからの方向性
⑤-1どういう町としてブランディングしていくのか
外の人と話して、「琴平に来てよ」っていう立場ですが、琴平がどういう町でどういう滞在ができるのか、他の街との違いを明確に伝えることで、ターゲットに沿った人が来て満足度が高くなると思ってます。
どういうコミュニティを作っていくのか、どういう滞在をしてほしいのか、そもそもコミュニティって何なのかって話はまた別の機会にしたいと思います、、、。
⑤-2そのためにやっていきたいこと
A-ビジネスイノベーション、ビジネスコラボレーションなど
もともとのコワーキングとしての機能である、ビジネスイノベーションやビジネスコラボレーションが生まれる仕組みづくり。
琴平だけではなく、近隣エリア(高松も含む)の人たちをコンスタントに琴平に来てもらえるようになれば、コトリコトヒラのハブとしての価値も出ると思ってます。
ベルギー人のイベント運営の仕組みを作っている経営者が滞在してくれたときに、「大きなイベントをやっている知り合いいない?」と聞かれたときにすぐに答えられなかったのが悔しかったです。
ビジネスマッチングの機会を探しているタイプは初めてだったので、今後の改善策として、もっと多様な人がコトリ琴平に集まる必要があるなと感じました。
B-ローカル(暮らし)を感じる経験
上記で記載したビジネスビジネスしている形ではなく、農家さんやおじいちゃんおばあちゃん、学生など暮らしている人との接点も増やしていきたいと思います。
その土地の暮らしはかなりユニークな経験になるに加えて、おじいちゃん世代も外の人と出会うことで「この地域のこと教えたい」となり、家に籠もらず、生きる活力となればいいなと思ってます。
学生には、デジタルノマドと出会うことで人生の選択肢が増えればいいなと思ってます。また、デジタルノマドが集まり刺激成長のできる街となれば、琴平に帰ってくる人も増えるのではないかと思います。
C-滞在者同士、滞在者と地域のコミュニケーションを深める
プログラムやコリビングを今年たくさん経験させてもらいましたが、体験アクティビティや楽しい時間を過ごすというのもすごく大事なのですが、「滞在者同士の繋がり」=「コミュニティビルディング」としての要素を大事にしていきたいと感じました。
この滞在中にお互いの過去や未来の話を深くすることで、滞在者が何を感じ、どう成長したか等を踏まえて、コミュニティとしての絆を強くしたいと思います。
※まだまだ言語化している途中です、、、。
ここで滞在者だけでなく、琴平の強みである「ローカルコミュニティ」をどう接続するかは考えていきたいです。
※ファシリテーターとしてのスキルを伸ばしたい
最後に
たくさんの出会いがあり、外の人に伝えることが多かった半年でした。そこで色々これまで使っていた言葉の意味や定義を自分でちゃんと説明できるところまで落とし込むという作業を12月はよくやってたような気がします。
まだまだ浅いところがありますが、しっかり伝えられるように、口だけにはならないように、色々実践して行きたいと思います。
4月にはタイ・チェンマイのAlt_Chiang Maiとのプログラムを企画中です。また、告知ができるときに発信します。
試したいことを試して、色々な歯車が合う(きっかけになる)プログラムにしたいです。
また今年はNote14本。1ヶ月に1回以上は書けました。もっとメモ程度でも言語するクセをつけます!
来年もよろしくお願いいたします!