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バーチャル学会2024参加報告
2024年12月7日,8日に行われたバーチャル学会2024に参加しました。
よく間違われるそうなのですが,バーチャルリアリティ学会とは別の学会でトピックはVRに限りません。実質的,本質的(バーチャル本来の意味)に学会であるという意味かと思います。実際,バーチャル学会での体験は学会そのものであり,移動やポスター,機材の運搬に悩まなくてよい分,物理空間の学会よりも快適でした。口頭発表,ポスター発表,デモ発表,OS,懇親会と物理空間の学会でやっていることはすべて制覇しているといっていいでしょう。
詳しくはバーチャル学会代表ふぁるこさんの記事があるのでこちらを読むのがよいかと思います。
発表内容
最近メタバースパブリックラボというプロジェクトを行っており,バーチャル学会ではそれに関する3件の発表を行いました。メタバースパブリックラボでは,メタバースで起こっている興味深い現象の調査及びそのための枠組みの構築を行っています。
詳しくは後日別noteにでも書きますが,TwitterアカウントとDiscordサーバだけ宣伝させてください。
Twitterアカウント
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Discordサーバ
今回の発表はこちらの3件です。
リンク先はJ-Stageに掲載されている要旨です。
アバターのアイデンティティ維持とプロテウス効果への影響に関するアンケート調査
VRChatで新しいアバタをアップロードしても,何かしらアイデンティティを残そうとする傾向と,効果を得るためには全く別のアバタに変える必要があるプロテウス効果の関連を調べました。
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こちらの内容は過去にnoteにまとめています。
VR空間における滞留状況分析手法の提案と可視化
VRChatワールドにおけるユーザのリアルタイムヒートマップ。
アバタとワールドの両方に実装。
デモが好評でした。
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メタバースパブリックラボ -1.0
メタバースユーザを調査するための仕組みを作るプロジェクト。
-1.0はゴジラから。
最初の取り組みとしてユーザの身体性を計測するための実験空間を構築。
劇場型空間でユーザの行動を計測するためのプロトタイプワールドも発表。
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発表のようす
写真ぺたぺたこーなー
口頭発表
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運営の方がすごくいい感じに撮ってくれました。
すごいこと言ってそう。
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左側にちょこんといます。
ポスター発表
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たくさん人が来てびっくり。
物理学会ではこの人数は無理。
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がんばってデスクトップで腕を上げてくれています。
デモツアー
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大盛況でした。
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ワールド側で実装されたアバタの動きを部位ごとに遅延できます。
デモツアーの様子はおきゅたんbotさんの配信アーカイブがから見れます。
感想
今回は4回目のバーチャル学会発表でした。
いつもは普通の学会で発表するような研究っぽい研究について発表しているのですが,今回はかなりメタバースに寄った内容になっています。どれもメタバースユーザから興味を持ってもらえたため,方向性としてはよかったのかなと思います。物理の学会ではあんなに人が来たことはなかったですよ。やっぱりメタバース住民の声を聞けるのは貴重ですね。来年は開催未定ですが,開催されたら出す予定です。
ではまた来年。