UCIくまもと吉無田国際 レースレポート
大会:Coupe du Japon くまもと吉無田国際
日時:2022年10月16日
会場:熊本県・吉無田高原緑の村
天候:晴れ、曇り
コースコンディション:ドライ
カテゴリー:男子エリート
コース:XCC 1.20km × 6Laps = 7.20km
:XCO 3.60km × 8Laps = 28.8km
リザルト:8位(XCC、XCO)
ー使用機材ー
バイク:Canyon Exceed CF SLX
ホイール:DT Swiss XRC 1200 Spline 30
タイヤ:Maxxis Aspen 29×2.25 1.2ber
コンポ:Sram Xo1 Eagle
サスペンション:Fox 32 Step Cast Factory Fit4 Remote Forks
ウェア:Sunvolt S-Ride Proパフォーマンスセパレートワンピース
ボトル:Beka
早くも国内CJシリーズ最終戦を迎えた今大会。今シーズン完走すらできていないほど調子を崩してしまっていた。前大会の深坂国際で吉無田に参戦しても良い結果が出ないと感じ参戦はしないと考えていた。しかし、レースまでの短い期間本気で練習してみて、今大会を通じて全日本選手権に向けて頑張ろうと思い参戦することにした。深坂から吉無田までマウンテンバイク中心のトレーニングを行い身体をマウンテンバイクに慣らしていった。部のロード練もマウンテンバイクで参加しロングライドやインターバルもこなした。今年は怪我が多く絶望的に練習量が足りていない状態であったが、今大会に向けてのトレーニングはようやくと言っていいくらいに取り組めたと感じる。予定より乗れていなかったが、身体の感覚は良くなってきていると実感できていた。
今大会の開催会場は熊本県。初めて来た。九州は中々行ったことが少ないため新たな場所に行けることは新鮮で楽しみにしている。10月中旬なのに日差しが暑かった。火の国と呼ばれてるせいなのか、まだまだ夏を感じさせてくれた。熊本は自然が豊かで景色がとても良い眺め。個人的にかなり気に入った。
吉無田のコースは一言でいうとパワーコースだと感じた。朽木の芝バージョンというのが分かりやすいだろうか。登りが長く、下りはすぐに終わってしまうため力の差が大きく出やすいと感じた。コース試走した際に驚いたことが砂埃が黒いこと。山焼きを行っているらしく灰が原因みたい。そのせいか土質もパリパリしている感じがし独特な感覚だった。個人的には登りよりも下りが勝負所になるなと感じた。下りはすぐに終わってしまうが、走っていて下りのスキル不足に痛感してしまう。竹之内監督との試走で下りが速すぎて全くついていけなかった。少しでも身体を慣らすために下り区間は意識するようにした。マウンテンバイクに乗る時間は増やしていたが、下りはまだまだ不確定要素が強いと感じた。芝はかなり重く感じたのでタイヤはAspenをチョイス。空気圧もできるだけ低圧にし転がり抵抗を意識した。
土曜日は試走後XCCに参戦。上位24位以内に入れていたので明日のXCOスタート位置を良くするべく参戦した。XCCはショートコースを8周回で行われた。
スタートは最後尾からだった。落ち着いてスタートできた。スタート直後のカープで砂埃が酷く後方はコースが見えない状態になって詰まっていた。足止めを食らってしまったが、登りで一気に順位を上げ先頭に追いついた。
2周目にフィード前の直線でペースが緩んだので一気に前に上がり登りも踏んでいった。コース1箇所の登りだけかなりペースが上がるのでそこが勝負所になっていた。気がつくと先頭は5人となり最後尾で様子を見ていた。周回こどにスタートゴールでは牽制が入り各選手補給をとっていた。自分は20分のレースだから補給はいらないと考えボトルを持っていなかったが、持って走れば良かったとここで後悔した。かなりパサパサで水が欲しかった。回復も十分にできていなかったので徐々に苦しくなった。
4周目の登りでのアタックに反応できなくなり先頭からドロップ。完全に垂れてしまった。徐々に順位を落としたが、8位以内に入らなければ参戦した意味がないのでそこは死守つもりだった。そしてなんとか8位でゴール。XCOのスタートグリッドを確定することができ良かった。最後尾からの追い上げにだいぶ力を使ってしまったが、目標の8位以内には入ることができた。以前に比べて調子も上がってきたと実感できた。少しだけトレーニングの成果を感じた。本番はXCOなので明日に集中だが、レースが楽しみだった。
日曜日はXCO。XCCの疲れが残っていたせいか普段よりも疲労を感じていた。レース後のケアは行っていたのでダメージは少ないはずだが、今回は疲労感があった。軽く体を動かしつつ老廃物を流すように心がけた。アップはスタート1時間前から開始。アップでランニングを取り入れているのが自分のルーティンの一つだが、小森コーチからランニングは大腿四頭筋へのダメージがあるのでレース前にはやめといた方が良いということで今回は行わなかった。疲労感からいつもよりもアップ時間は少なめに軽く身体を動かしほぐすことに焦点を当てた。
スタートは最前列の一番右側。レース前に紹介されると注目もされるし気分も良い。レースに集中することができた。XCOはフルコースを8周回。かなりハードだと感じた。ペースを考え今の自分にできることをやるだけ。スタートは上手くいき、良いポジションで登りに入ることができた。自分からはペースを上げず、有力選手が上がっていたのに反応して順位を上げた。レース早々からペースが速く、早くも集団が分断していた。それだけ先頭のペースが速くついていくことができなかった。
2周目、3周目はたれてしまいペースを落とし、11位まで順位を落とした。このままだといつもと同じになってしまうと思ったので自分のペダリングに集中した。すると4周目に自分でも実感できていなかったがペースを大幅に上げることができた。それにより順位を上げることもでき、集中力も落ちていないことを確認できた。前にはオランピアの山本選手がおり、登りで差が縮まっていたので前へ前へを意識した。
5周目からは登りで山本選手に追いつき下りで引き離されるの繰り返しだった。登りの頂上付近で追いつくが、下りが速すぎて一気に離されてしまうことが毎周回続いた。単純な登りのスピードは力がついてきたと感じたが、下りで離されるのでまた追いつくのに力を使ってしまうのが悔しかった。ペースもイーブンで維持できていた。
最終周回に入り、気持ちが緩んでしまったのか脚にダメージが出てしまいペースを落としてしまった。山本選手からも離されてしまい単独8位でゴールした。
恥ずかしながら今年の最終戦にして初完走となった。以前のパフォーマンスからして完走することは当たり前だと考えていたので、完走できていなかった今シーズンは苦しかった。中々調子が上がらないでいたが、今シーズン終盤にようやく調子が戻ってきたなと実感できて嬉しかった。-3Lapだった深坂から3週間で完走できるまで調子を戻すことができた。正直完走できるまで戻って来れて本当に良かった。今回は達成したいことが全てできた。今大会に参戦することを決めて良かった。しかし、レースの結果はまだ8位。本来の目標である優勝にはまだまだ程遠い。やっとスタートラインに立ったのでこれからもっと頑張りたい。
今大会はレース中盤持ち直すことができたことが成長できたと感じた。今シーズン中盤の垂れから回復することができたのはロングライドと取り入れたおかげで基礎体力が上がったからだと思う。補給に関しても定期的に摂っていたので不足することもなく最後まで走り切れた。掛水を積極的に行っていたのもクーリングとしての効果を発揮できていた。自分は積極的に掛水を行った方が身体に合っていることを再確認できた。サポートとの連携も上手くいって良かった。
課題としては下り。下りで離されてしまうのは本当に勿体無いことだと感じた。脚を使わずタイムを稼げるのに遅いことはデメリットしかない。レースの写真を見ても、全く腰が引けていない状態だった。基礎的なことだが今回のレースで足りなかったところが分かって良かった。基礎的なことでも時間が経ったら忘れてしまうこともあるので初心に帰ることは大切なことだと感じた。下りのテクニックを鍛えるためには経験と体幹トレーニング、柔軟性が大事なことは理解しているので改善に取り組んでいきたい。
↓山本選手との比較(全く腰が引けてない)
次戦は来週に行われるJapan マウンテンバイクカップ。オリンピックコースである修善寺でのレースは人生初の難易度の高さであると予想される。下りのスキルが重要になるのでしっかりと準備していきたい。来月には同じコースでの全日本があるので、全日本前哨戦としてコースに慣れるところから対策したい。全日本で優勝するためにもこれからさらに頑張っていきます。
沢山の応援、サポートありがとうございました!
高本亮太
p.s. レース前日の夕食で行ったトルコ料理店の「トルコ食堂タマム」。沢山のサービスをしてくれたし美味しいし最高でした。熊本に行ったらまた行きたい!