全日本学生選手権トラック レースレポート
大会:第62回 全日本学生選手権大会トラック自転車競技大会
日時:2022年7月2,3日
会場:静岡県・日本サイクルスポーツセンター 伊豆ベロドローム
カテゴリー:スクラッチ
コース:予選 250m × 24Laps = 6,0km / 決勝 250m × 60Laps = 15km
リザルト:3位
使用機材
バイク:Cervelo T4
ホイール:F Xentis Mark1 TT / R Campagnolo Ghibli
空気圧:11ber
ギア比:53 × 14
ウェア:Sunvolt S-Ride クロスワンピース
グローブ:Sunvolt S-Ride エアログローブ
全日本選手権ロードレースから1週間。全日本前に乗り込んでいたので練習強度を落としつつ挑んだ全日本学生トラック。トラック競技はまだ経験不足だが、その分未知数なレースになりそうだったので楽しみにしていたレースだった。
全日本学生トラックは伊豆ベロドロームで開催された。昨年2020東京オリンピックのトラック競技の会場となった場所であり、その場所でレースができると考えるととても楽しみだった。伊豆ベロドロームは室内競技場、板バンク、250mバンクと普段経験できない日本でも貴重な競技場だ。試走から入念にバンクの感覚を掴むように意識した。傾斜がキツく、スローペースだと滑りやすいので危なかった。だが、スピードを上げるととても楽しい。凄いスピードが出るので客観的に言えばジェットコースターに乗っているみたいなスピード感だった。今まで走ってきたバンクの中で1番走りやすく、スピードに乗りやすかった。さすがオリンピックで走った場所だと感じた。
トラック競技には様々な種目があるが、今回はスクラッチに出場した。土曜日に予選があり上位7位で通過。翌日の日曜日に決勝という日程。まずは予選を突破するためにレースに集中した。
土曜日(予選)
伊豆ベロドロームのインフィールドに入ったのはJCFの合宿以来。オリンピックの時は上から見たが、下から見るのももちろん良かった。屋内バンクなので直射日光を浴びる事がないので涼しいかと思っていたが、空調が作動していなかったのか競技場内は蒸し暑かった。常に水分補給を心がけるように意識した。
レースは15:30スタートとかなりの時間が遅いので、他の競技の様子を観戦していた。慣れないバンクなのかどの種目でも落車がかなり多い。スプリント競技だとコーナーの傾斜がキツいせいで膨らむ選手が多かったのでレース系の種目だと落車の確率は高いと予想した。
予選は21人出走の上位7位までが通過。同じ組には去年のスクラッチ優勝者京産の谷内選手や6位早稲田の中野選手がおりマークすることに決めた。レースプランは落車の危険性や他の組の逃げ成功率が高かったので、中盤から自分から逃げることを目標とした。
距離が短いこともありスタートからスピードが早い展開でレースが進んだ。順調にローテーションを回して他の選手の動きはないか警戒をした。序盤からマークしていた京産の谷内選手がペースアップをし逃げのような形となった。中野選手も含め4人の逃げ。ローテーションで集団の後方にいたので乗ることができなかった。
これは行かないとマズイと思いアタックをした。幸いにも明治と日大の2人がついてくれたので3人で前を追った。このまま集団から逃げ切れたら逃げた選手で決勝へ進めるので協調体制はできていた。中盤に前の逃げから1人ドロップしたが、後ろからもう一人の京産の選手に追いつかれたので順位的には変わらなかった。前の谷内選手を含む逃げに追いつこうと走ったが、追いつく事ができなかった。結局前に追いつくことなく、集団に追いつかれることなく追走グループで6位ゴールをした。
早いペースでローテーションを行なっていたのでかなりキツかった。自分から判断して動けたことは今回の良かったところだと思う。自分のアタックに反応してくれた明治や追いついた京産がちゃんと脚のある選手で良かった。協調して前に追いつこうとしたが、追いつくことが出来なかった。しかし、前とのペースは変わらなかったので力負けしている訳ではないと感じた。まずは予選通過できたことにホッとして、明日の決勝に向けて集中した。
日曜日(決勝)
しっかりと寝たはずだったのに朝はかなり眠たかった。会場に入って準備を終えた頃に試走があったが、試走は行わず仮眠を取ることを優先した。おかげで少しはスッキリすることができたがまだ身体は重かった。マッサージガンで筋肉がほぐれすぎないように刺激を与えたらかなり良くなったので良かった。日曜日はバンク内の空調も効いておりかなり涼しく感じた。昨日と違ってレース時間も早めなのでアップから身体をしっかり動かすように意識した。
決勝は予選通過した強い選手ばかり。余計なことは気にしないでレースプランは予選と大きな変更はしなかった。昨日同様落車の可能性が高いので、逃げ切りにチャレンジすることだ。ゴールスプリントになると勝機が薄くなってしまうと感じたので勝つから逃げるしかないと考えていた。昨年のインカレオムニアムで竹之内監督から強い選手と反対の動きをしているということを思い出した。つまり強い選手が休んでいる間に踏んでしまっているということ。近くでマークをしていたら同じ動きができるので意識しようと考えた。アップ後はかなり身体も軽く感じレースに向けて集中できていた。
レースがスタートしてから早いスピードでレースが進んだ。中々逃げれるようなスピードでは無かったのでついていくのに集中した。マークしていた谷内選手が動くと皆が動くので谷内選手のペースアップが治ったくらいにカウンターでアタックできたら良いと思っていた。
逃げができそうな時は多々あったが中々できなかった。残り5周で朝日の選手がアタックしたのですかさず追った。マークしていない選手だったが、直感で決まるような感じがあり、身体が勝手に反応した。残りの距離を考えたらそろそろアタックしないとスプリントに持ち込まれるからだ。
追ったは良いものの後ろに張り付くことができず単独での追走となった。集団は牽制が入ってたみたいだが、全く気が付かなかった。そのまま単独で追走したが追いつく事ができなかった。
ラスト1周のゴール前で集団に追いつかれたが、集団トップの日体大の選手だけに刺されてギリギリ3位でゴールをした。
今回の結果には満足できるほどの走りではなかった。逃げの行動をとることができたのは良かったが、優勝した朝日の選手に追いつくことができなかった。完全に脚が弱かった。3位でゴールできたのは運が良かったからだ。最後キツかった状態で本当にギリギリだった。でもまさか表彰台に乗れるとは思っていなかった。スプリント力で勝てる自信がなかったので逃げる選択は間違っていなかった。逃げられる持続力、競り勝てるスプリント力を身につけたい。次は自分の納得する形で勝ちたい。
次戦はJICFオープンロードレース。少し時間が空くので全日本の疲れを取って練習に励んでいこうと思う。
応援、サポートありがとうございました‼︎
p.s.先頭交代の時にもっと上バンを使えるように練習しようとレース後の動画を見て思った。そして、久々にラーメンを食べたら恒例の胃もたれがキツい‼︎
高本亮太