飛鳥のおとうと番外編〜〇〇卒業のはーちゃんを労う
〇 また1人旅立つか…
おちゃらけていないとやっていけないのは
〇〇じゃなくてもそうなのだろう
〇〇は昔とった??との写真をみる
推しの先輩に抱きつかれながらも
緊張して笑うその姿
固い笑顔は今でこそないがあの頃は憧れが大きく
それで変な風に悩んでいた彼女のフォローに
よく入ったものだ
〇 姉ちゃんさ〜
飛 ん〜?
〇 ??ちゃんと連絡ってとれる?
飛 ??に? さあどうだろな〜?
何でさ?
〇 はぁーちゃん卒業するって聞いた?
飛 あぁ直接電話かかって来たよ
引退するってさ
〇 ねー 求めてくれる人いるのにさ
もったいないと思うけどなぁ
飛 もともと葉月はどちらかと言うと乃木坂に
憧れてきた子だからね
何となくは分かるかな
〇 …そうだよね〜
1期生2期生の先輩達に憧れて入った乃木坂は
はーちゃんにとっては
どういう場所だったんだろう?
ファンだった所から一気に同じメンバーになり
苦労してそれでも楽しんで活動して
変わらなかった先輩達への憧れ
先輩たちが卒業して3期生が表立って活動する事に
彼女は今まで何を思ってきたのだろう
けしてはーちゃんは表立った活躍とは
言えないかも知れないけど
それでも彼女に支えられた後輩達は
大勢いるのだ
陰の功労者だと俺は思っている
先輩から受け継いだ乃木坂魂を受け継ぎ
後の後輩達の為に
〇 もうはーちゃんは自分のやりたい事
引き継いで欲しい事とか全部
皆に伝え終えたんだと思う
飛 そりゃそうだろ?悔い残して卒業なんて
飛鳥ちゃんは許さんし
〇 うん
飛 それに葉月には幸せになって欲しいよ
あんなに最初から乃木坂を
応援してた子いないしな
〇 そうだよね〜
入る前はライブに来たり推しの??ちゃんの
所にもいってたらしい
出会った頃には乃木坂の事を話すはーちゃんの
圧に負けてたじろぐ事もあった
彼女とは色んな事あったけど最大の功労者として
笑顔で送ってあげたい
〇 だから??ちゃんと連絡とれないかな?
何かしてあげたいんだよね〜
飛 アイツももう一般人だからな〜
どうなんだろ?
でも聞いてみてやるよ
そういうと姉ちゃんは電話をかけだす
こういう時だけ役に立つ姉ちゃんに
頭があがらない
まぁ感謝してもしきれないんだけどね
〇 ふっ♪
私は乃木坂46になんの悔いもないほど
活動できたと思う
先輩達が守ってきたこの場所は居心地がよくて
楽しい場所だとは思う
いつまでも好きな場所.......のはずなのに
いつの頃かそれも考える事が多くなっていた
私がここにいる意味を
先輩が守り受け継いで来た場所に私の姿は
今霞かかっている
後輩達の活躍が嫌って訳ではない
むしろ頼もしいし嬉しい
明るく輝き続ける後輩ちゃん達は私の自慢だ
だけど私が憧れ好きだった乃木坂はと考えると
何か違う
どうしてかな?
こんなに楽しい場所なのに
メンバーとずっと一緒に活動して行こうと
思ってたのに
ひとつの疑問は音を立てる様に広がっていく
風穴が空いた所はなかなか埋まらない
だからだろう
卒業の2文字がでたのは
ここはもう私のいる場所ではない
全部伝え終わった
小さな仕草も大きな思い出も伝え終わった
うん次の道に進もう
今でも思い出すのはあの日見た??ちゃんの
最後の卒セレ
葉 初恋の人よ
今でもずーっと探している〜っか…
卒業していった先輩達
私はあの頃の先輩たちの幻影が忘れられない
みたいです
連れて行ってくれますか?
〇 ??ちゃん…
飛 おーい〇〇 ほら電話??からだよ
〇 うんありがとうね もしもし〜
あっ久しぶりだね??ちゃん
?? あっ♪〇〇だ!うん元気〜?
〇 元気元気♪
??ちゃんも一般の生活楽しんでんの?
?? まあね〜♪
〇 へぇ〜そっか♪
?? えへっ♪ 〇〇くんからお願いなんてさ
ビックリしたよ〜
〇 まあね〜卒業の時も会えなかったし
何ならもう何年も会ってないもんね〜
?? そうだよ?何で会いにこなかったのさ〜
??待ってたんだけどなぁ
〇 ごめんね〜あの頃は距離とろうと考えてた
時期でさ〜
?? ふーん今はそうじゃないの?
〇 まぁね今はアイツらを支える事が
何よりだもん
飛 うんうん♪
そばで聞いていた飛鳥と??は
その言葉に嬉しくなる
?? 考えてるんだ〜♪
ならこの先も乃木坂は安泰だね♪
〇 そうだと良いけどね
?? 絶対そうだよ なんたって〇〇くんは
あの頃から私達を支えていたんだもん
支える方向性が違くてもね〜
〇 ありがたいお言葉ですね
?? でも相変わらず〇〇くんのその性格に
皆助けてもらってるんじゃない?
〇 どうだろ?
飛 まあアイツらは〇〇にベタ惚れだからな
何言っても嬉しそうな顔するし
〇 何でもかんでもは言わないよ?
そこはちゃんと分別つけるし
飛 まあ飛鳥ちゃんの事気にして
褒めるんだぞ〜♪
〇 もう姉ちゃんは真剣に話してるってのに
?? あははっ
飛鳥って〇〇くんの事本当好きだね♪
あの頃とちっとも変わらない♪
飛 当たり前だろ?
好きって事はいつまでも変わらん!
形は変わるかもしんないけどな♪
姉ちゃんが言ったのは誰の事かすぐ分かる
好きを伝え続けてきてくれたあの子
〇 そうだよな
はぁーちゃんがいつまでも乃木坂を
好きって事は変わらないし
だから??ちゃんに送りだしてもらいたい
?? うん私の最推しだもんね♪
喜んで協力するよ
〇 ほんとに?ありがとうね〜
スケジュールとかは後から送るからさ
姉ちゃんに連絡しといて
?? えーっ そこは連絡先交換しようよ!
〇 もう会う事ないしな〜♪
?? ひっどーい じゃあ協力やめる!
〇 はいはいごめんって
連絡先送るから登録しててね〜
?? うん♪ あっ今度ご飯でも行こうね〜♪
〇 時間があればね〜♪
?? ふふっ変わってないなぁ〜♪
飛 むー
何でこう姉ちゃんは嫉妬してくるんだろう
??ちゃんは同期で親友でしょうよ
私の乃木坂人生もあと少し
大々的にセレモニーもやってくれた
それがなんと何年振りかの大感謝祭
自分には大きくて申し訳ないけど
ありがたい
色々な出し物
軍団対抗やイントロクイズの企画物
歌とダンスありがたいセレモニーだった
残りは最後の紅白だ
年末の大仕事私の乃木坂としての最後
その日はリハーサルから緊張していた
いつもなら後輩達に声かけるけどその日は
見えない緊張があった
葉 ふー
皆ももちろん緊張している
それに5期生は初めてだからもっとだ
いつもなら私の仕事だと思った
深呼吸をし後輩の所にいこうと席を立とうと
したけどその心配はなかった
〇 お〜♪ なんだなんだ緊張してんのか〜?
和 当たり前じゃん!
桜 〇〇しゃん
咲 そうなんです〜
〇 ぷっ♪ そんな顔変な顔して
俺に見られてるぞ♪ くくくっ♪
奈 もうお兄ちゃん!
茉 ヒドいなぁお兄さん
彩 そうですよ〇〇さん!
〇 でも声はでるようになったじゃんか
さっきまでほそぼそしてさお前ら♪
ほれ綺麗な声聴かせてこい
ちゃんと見とくからさ
一 〇〇くんったら
もう美空にそんな事いうなんて///
姫 違うよくぅーちゃん!
姫奈にいってんの///!
瑛 はっはっは♪
違うよ〇〇くんは私に言ったんだ///!
ア が、頑張るよ〇〇くん♡
い わ、私も!見ててくださいね〇〇さん///
〇 おう乃木坂の圧倒的な
パフォーマンスみせてこい
皆 うん!
葉 …渡したんだ
バトン受け継いでくれたんだね
〇〇くんとは初期の頃から
メンバー論争しては私が勝っていたイメージ
だけど〇〇くんは私の情報よりパーソナルな
ものばかりいってくる
先輩の誰々さんの寝言が凄いとか
力が強いのは誰とか
面倒くさいのは誰とか
あとは匂いがいいランキングとか
胸のふよふよした心地よさとかは
意味が分からないけど
それだけ〇〇くんは先輩達から愛されていた
ファンだった私はそれに嫉妬していた
だから入ってから好きな先輩達に色々話し
聞いたりして仲を深めていった
色んな先輩に可愛がられてそれが心地よくて
いつまでも続くと思っていた
だけどそれは永遠には続かない
卒業される先輩方達を見送り涙する
〇〇くんもいつの頃だろうか
全然来なくなった
それでも卒業はつづいていく
最推しの??ちゃんの卒業はこたえた
だけど
〇 お疲れ〜♪ 皆良かったよ
世界で1番かわいいlover達!
皆 なにそれ〜♪
〇 はっはっはっ♪
そんな冗談おいておいて綺麗だったよ
皆 /////
パフォーマンスも終わり楽屋に戻ってくると
その光景は現れる
〇〇くんは明るくしてくれる天然のタラシくん
もれなく皆落とされている
小さかった〇〇くんなら微笑ましい事だけど
今はもうカッコいいんだからね
ほらまた蓮加達が取り合いはじめた
…うん
競争率は相変わらず高い
〇〇くんと最後ぐらいゆっくり話したいけど
これも運命なのだろう
荷物をまとめる
もうすぐ年が明ける
それと同時に私は普通の向井葉月になる
〇 はぁーちゃんお疲れ〜
葉 うんお疲れ様〜
〇 あっ あけおめもか
葉 そうだよ〜♪
なんて事ない会話
〇 はい はぁーちゃんにこれあげとくよ
葉 ん?手紙?
〇 うん書いたんだけどね恥ずかしいから
家に帰ってから読んでよ
何かと仲良くしてくれたお礼かな♪
葉 〇〇くんが書いてくれたんだ?
〇 あまりこういう事しないよ?
いや誰にもかも
姉ちゃんにだってしてないしね
葉 ははっ
飛鳥さんが知ったら嫉妬してきそうだね
大変だったんじゃない?
〇 まあある意味大変だったよ
葉 えっ?
〇 あぁうん何でもないよ
葉 そっか
〇 まあね〜♪
家についた
あとの処理は諸々あるけど活動は今日で終わり
お風呂に入り普段着の私に戻る
なんて事ない
着飾ることを脱ぎ捨てた私
濡れた髪を乾かしながらメガネ姿で
貰った手紙をみつめる
2枚入っていた
あとは写真かな?
葉 さてと
〇〇くんからの手紙なんて驚きだ
内容は今までの事だけど
2人だけの秘密にしておこう
黒歴史も入っているから♪
葉 ふふっ♪ こんな事もあったね
懐かしい思い出
??ちゃんを〇〇くんと取り合ってさ
そんな??ちゃんは小悪魔だから〇〇くんに
甘々ベッタリな所を私に見せつけるように
して私を揶揄ったりするし
〇〇くんはそんな??ちゃんと
仲良く結託するから大変だった
だけど楽しかった
葉 懐かしいな〜
あの頃の事も今までの事も思いだしたら
キリがない
葉 2枚目はっと えっ?
そこには〇〇とは違う可愛い文字
見覚えがある
葉 な、なんでみなみちゃんの?
頭が追いつかない
でもなんか分かる〇〇くんが
考えてやってくれたんだろう
み やっほー♪葉月お疲れ様〜
あの頃と変わらない感じに心が躍る
み 今日まで乃木坂を支えてくれてありがとね♪
葉月ならどこにいても大丈夫!
今度ご飯でも行こうよ
なんなら〇〇も誘ってね〜♪
葉 ふふっ♪ 変わらないなぁほんと可愛いな
流石みなみちゃんだね
写真はあの頃のだ
みなみちゃんを挟んで〇〇くんと私で
取り合う構図
葉 うぅ….楽しかったなぁ
私の乃木坂人生
これからも応援するのだろう
いや応援する
私は陰からひっそりと
本当は私にはこれがあってるんだ
初恋の人を今でもずっと探しているって
あの歌の歌詞じゃないけど
初めからずっと心に持っていた
乃木坂の事
みなみちゃんのこと
〇〇くんの事
葉 さぁ今日も頑張っていこう!
普通の女の子に戻ったけど
乃木坂オタクとして皆を見守ってるけど
変わった事が一つある
まあ内緒なんだけどね♪
葉 いってきまーす
写真立てに元気に挨拶する
あの頃撮った3人での写真
乃木坂に入っての私?
うん凄く輝いてた♪
おわり