保乃のおとうと14
保 〇〇〜 明日朝早いやんか〜
〇 知ってる
保 緊張して起きれへんかも
〇 なんや叩き起こして欲しいんか?
保 隣寝とったらええやん♪
〇 ..…あほか
熟睡して寝過ごすわ
保乃は明日から朝のバラエティに選ばれた
やっぱりというか近くで対応できる俺が
マネとしてついていく事になっている
保 きちんとやれるかなぁ?
珍しく弱気な事をいう
保乃はこれでも心配しいなのだ
〇 大丈夫やって
こいつはいつかは世の中に見つかっていく
明るくてその笑顔で場の雰囲気を良くする
保 せやかて〜
〇 はぁもう寝るで?
仕方ない
本当仕方ない
掛け布団をめくる
保 えへへっ♪
はぁ..…保乃の安眠の為に抱き枕になるか
〇 はぁ眠い
事務所に戻ってきた俺はぼやきながらも
3時生の所にやってきた
レッスン中につき皆真剣だ
買って来た弁当を後ろの席で食べる
あーもう冷めてやがる
皆に見惚れていた俺が悪いんだけどな
いつの間にかアイツらのパフォーマンスの高さに
見惚れてしまった
しょうがないじゃんか
なぁ?
〇 ふぅー
?? 〇〇さんお疲れ様です
〇 おうお疲れ様
?? 今日眠そうですね?
〇 まあ朝からマネージャーとして
仕事入ってたからなぁ
それより課題大変そうだな麗奈?
麗 そうでもないですよ?
そうはいうけど麗奈が
タイトなスケジュールなのは分かっている
終わったらすぐに学校へ行ったり
戻って来たりの往復だ
どうにかしてやれる部分はフォローできるけど
どうしようもない部分もでてくる
移動の時間もやってるみたいだしな
このお嬢様はそんな事にも弱音を吐かないで
頑張っている
アイドルって事を言い訳にしない
〇 麗奈何かあったら相談してな?
麗 ふふっ♪ 分かってますって♪
〇 ....そっか
〇〇さんにはああ言ったけど
甘える事なんかできない
私は皆よりもダンスも歌も遅れている
学校があるからと言ってそれを言い訳にして
いいはずがない
周りのスタッフさんとか同期は
何かと声をかけてくれる
その優しさはありがたいけど申し訳なさが
勝ってしまうのだ
だから私は弱音をはかない
〇 ..…麗奈のやつ
まだまだ打ち解けてないと感じていると
後ろから声がかかる
?? 〇〇さん どうしたんや?
〇 しーか お疲れ様
瞳 何や悩みごと?
〇 意地はってる子を素直をさせる方法考え中
瞳 〇〇さんなら大丈夫やろ?
〇 さぁどうかな?
?? ..…〇〇さんなら出来ますよ
〇 おぉビックリしたー
美羽いきなり腕くまないの!
村 えっ いいですよね?
瞳 ちょっと美羽!
あれからずっと〇〇さんにひっつきすぎや!
村 だって隣空いてたし…
瞳 だってもあらへん!所構わず考えや
村 はぁ〜い
瞳 ったく私だって〇〇さんと居たいのにさ
〇 よくもまあお前達は
ほら早く行かないと先生こっち見てるぞ
瞳 あっヤバっ
村 ..…いってきまーす
急いでいく瞳月とマイペースな美羽
あの2人はしょうがない
他のメンバーもそんなにこっち睨まんといてや
麗 ..…
?? ....な 麗奈!
麗 えっ!?
〇 大丈夫か?
呼んでも返事ないしぼけっとしてんなら
レッスンやんなくていいぞ
麗 や、やります!
〇 ..…いーややっぱりぬけてろ
麗 な、何でですか!?
〇 今のお前は迷惑なだけや
お前気づかなかったらぶつかってたぞ
麗 !?
〇 ったく いいから抜けとけ
ほら皆は続きやろー
麗 っ!
やりきれなくなり部屋を飛び出してしまった
優 あっ麗奈!
〇 大丈夫だよ優ちゃん
まかせとき
ナデナデ
優 〇〇さん はい♪よろしくです!
〇〇は麗奈を追いかけて部屋を出て行った
純 お兄ちゃんいいすぎだよ!
瞳 〇〇さん!あんな言い方せんといても!
的 まあまあ2人とも落ち着こうよ
村 〇〇さんが何も考えてないわけじゃん
2人とも信用してないの?
純 ..…そんなんじゃないもん
瞳 うん
的 私達は麗奈が戻って来た時完璧に踊れるよう
にしておこう?
皆は麗奈がちゃんと帰ってくると思っている
的 〇〇さんよろしくお願いしますね
〇〇さんに怒られた
あんな風に怒る〇〇さんみた事ない
失望されたんだ
何でかは分かっている
何も考えず1人で突っ走って迷惑をかけたんだ
せっかく
〇〇さんに頼ってくれって言われてたのに
私はできる
できるはずなんだ
〇 悩み抱え込んでるそこのお嬢様
お茶しない?
麗 ..…〇〇さん
〇 何でやろか?
さっき誰かさん怒りすぎて声かれちゃった
潤すの付き合ってーや
いつもおどけて対応してくれる〇〇さん
さっき見た怖い〇〇さんはもういない
麗 〇〇さん!
さっきはすいませんでした!
〇 ん?何や悪い思ってんのかw?
呆れたように笑みをむけてくれる
麗 は、はい
〇 ふーん ならちゃんと話そうや
お茶でええか?
麗 はい
〇 で?
学業で時間が取れない
焦りから周りにも同期にも頼れない
年上組だから甘えるのも遠慮している
どんどん溝があいていってる
思ってることを〇〇さんに話したら
気持ちが溢れて涙がでてきた
麗 ヒック
〇〇さん私どうしたらいいんですか?
〇 うーん
切羽詰まっているんだろうな
限界なんだろう見ていてボロボロに感じる
〇 麗奈 肩のちから抜こう?
一緒にアイツらに言ってやるから
今思ってる事正直に話そうや
絶対アイツらなら麗奈を迎え入れてくれる
ずっとみてきた子達だ
麗 ついていてくれまふか?
〇 はははっ ちゃんと喋れてないやん♪
麗 もう意地悪! 恥ずかしいなぁ///
〇 ほら行こうか
麗 はい
ギュッ
〇 で? 何で手繋いでるの?
麗 なんとなくとしか♪
〇 今日だけだからな
麗 いえいえ♪ 遠慮しないでください♪
部屋に戻って来た私達を皆暖かく迎えてくれた
今思っている事を話す
怒られた
何で相談してくんないのかと
年下の純葉ちゃん、瞳月ちゃん達に泣きながら
怒られた
優ちゃん達もそうだいきなり抱きしめられる
こんな私に泣きながら伝えてくれる
その日私は同期の絆のありがたさを
痛いほど感じた
皆ありがとう
それとこれからもよろしくお願いします
〇 ..…ほんまにいい子たちやな
離れた所から見る
アイツらは泣きながら笑っている
1期生、2期生にも負けないほどの強い絆
まだまだ全部は分かっていないけど
少しずつ分かっていけばいいさ
〇 ふぅ〜 今日は保乃の好きなものでも
作ってやるか♪
〇〇は嬉しそうにニヤけるのだった
つづく
感想下さい!
モチベーション低下気味なので励みになります!
ありがとうございます♪作品に役立てます