アネモイア。未経験の時代への郷愁
生まれるより前の古い映像をみて、その時代を経験していないにもかかわらず、懐かしいような切ないような、えもいわれぬ感情におそわれる。こうした体験・現象は普遍的であり、アネモイアという名前が与えられている。
この言葉は、2012年"The Dictionary of Obscure Sorrows"プロジェクトの一環として作られた。これはJohn Koenigによる英語の単語構築プロジェクトで、これまで名前が付けられなかった感情の新造語を生み出すことを目指している。
(John Koenigは、アイダホ州生まれでスイスのジュネーブで育ったビデオメーカー、声優、グラフィックデザイナー)
エモいに似ているが、エモが大きなくくりであるのに対してアネモイアはより特定の現象をのみ指している。
アモネイアはVaporwave、Future Funkなどのカルチャーに通底する感覚である。日本の70-80年代のシティポップが海外で人気となっているが、そこで感得されているのは新鮮さというより、存在しないはずの郷愁なのかもしれない。
(いろは坂全盛期。あなたはアネモイアを感じる?)
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