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人種差別

日本にいればほぼ縁のない言葉ですし、現代ではかなりその思想も薄れてきています。しかし、過去にそういった非人権的な行為が行われており、またそれが普通とされていた時代があったことは知っておかなくてはならず、また忘れてはいけないと感じました。

42〜世界を変えた男〜という映画を観ました。黒人として初めてメジャーリーガーになった男の実話を基にしたストーリーです。結論から言うと涙が止まりませんでした。主人公が試合に出ると、おびただしいほどのブーイングが起こり、打席に入れば相手チームからは胸糞悪いヤジが絶えず飛ばされます。チームからも受け入れてもらえません。そんな状況に苦悩しながらも、持ち前の野球センスや人柄で少しずつ周囲の声を変えていきます。僕が印象に残っているシーンは1人の少年がお父さんと試合を楽しみに見に来ています。そこに主人公がグラウンドに現れ、周囲の観客、そしてお父さんからもブーイングが起こります。それを見た少年が戸惑いながらも、周囲の大人たちを真似して主人公にブーイングをするシーンです。映画の中ではさほど重要なシーンではありませんが、僕は間違った文化や思想の根幹を見たような気がしました。純粋であり何色にも染まる少年は世間を知らずに周囲の大人の真似をするしかありません。「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクション」というアインシュタインの言葉があります、大人の行動を子供達は思っているよりよく見ています。子供達は日本の未来を作っていきます、その子供につまらない偏見を押し付けるのは日本と未来をうばっているのと同意だと考えます。毎日のちょっとした言動、表情、心の持ち方見直さなくてはならないと感じました。自分のために世界のために。

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