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『成瀬は天下を取りに行く』~天下を目指す少女の奇想天外な冒険~
「人生に大きな夢を持ったことある?」この質問に、胸を張って「はい!」と答えられる人って、どれくらいいるんだろう⋯
夢を持つことって、実は勇気がいることです。
でも、そんな勇気を持った主人公・成瀬あかりの物語が、この『成瀬は天下を取りにいく』です。
まるで春の風のように、読者の心に新鮮な空気を運んでくる、そんな小説なんです。
物語の舞台裏
舞台は滋賀県大津市。
この街には、閉店が決まった西武百貨店がありました。
そんな中、主人公の成瀬あかりは、この夏を西武に捧げると宣言。
成瀬が直面するのは、「大きな夢を持つこと」と「現実との折り合い」のジレンマ。
彼女の行動は、時に周りを困惑させるけど、その純粋さに引き込まれる。
物語を読んでいると、まるで古い図書館で見つけた珍しい本を開いたような、懐かしくて新しい感覚に包まれるんだ。
5段階評価で4.5をつけたい!
ストーリー:★★★★☆(奇想天外な挑戦がどうなるか引き込まれる)
キャラクター:★★★★★(圧倒的主人公感の成瀬の魅力がいい!)
読みやすさ:★★★★☆(ショートストーリーで読みやすい)
総合評価:★★★★☆
3つの推しポイント
① 他の青春小説にはない、主人公の奇想天外な行動と発想が新鮮!
② 読み終わった後、「自分の夢って何だろう?」って考えるきっかけに!
③ 表紙の美少女イラストが目を引く!キャラクターが頭の中で動く!
名言ベスト3
「大きなことを100個を言って、一つでも叶えたらあの人すごい」
「わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」
「大津に百貨店を建てる」
深層分析
現代社会への鋭い視点が隠されてることもポイントです。
例えば、西武百貨店の閉店は、地方都市の衰退を象徴しています。
成瀬の行動は、そんな現状に立ち向かう若者の姿を表してる。
何かを始めないと何も変わらない、どうせやるなら思いっきり!
そんな成瀬の行動は周りを引き付けていくので、怖がらず自分は自分のままで良い、衰退でもなんでも、まずは変えるための行動をすることが伝わってきます。
ところが、そんな奇想天外な行動からは思いもよらないような計算された伏線が張り巡らされています。
最初は単なる思いつきに見える成瀬の行動が、実は深い意味を持っていたってことも・・・。
文体のリズム感も独特で特徴的です。
成瀬の奔放な性格が、テンポの良い文章で表現されてて、読んでて楽しいく感じてきます。
感情別おすすめ度
元気が欲しい時:★★★★★(成瀬に元気がもらえる!)
新しいことを始めたい時:★★★★☆(ウズウズしてきます!)
のんびりしたい時:★★☆☆☆(パワーを貰えるので、のんびりには向かないですね)
関連作品
『成瀬は信じた道をいく』!2024年1月24日に発売された続編。
最後に
この本を読んで、「夢を持つって素敵だな」って思えました。
成瀬みたいに、大胆な発言をする勇気はないけど、小さな目標を立てて頑張ってみようという気持ちにさせてくれます。
読んだ方はどう感じたか、ネタバレ無しの範囲でコメントもらえると嬉しいです。
著者の宮島未奈さんの次の作品の婚活マエストロも主人公がめちゃくちゃ爆走型みたいですが⋯まだ読んでないので、いつかきっと読んでみます。