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マンガでわかるHCI: 今週のコンピュータサイエンス研究 140字での論文解説 まとめ 8/17-8/23
このnoteでは、最新のコンピュータサイエンスの研究を140字でゆるく解説しつつ、気になる論文にはこういう研究もあるよと2-3個似てる研究を紹介しています。
分野の中の人も外の人も、実務で忙しい人もそうでない人も、小学生も大学生も、「なるほど、最先端ではこんなことがおきてるんだな。ふむふむ」と感じてもらえたらと思います。
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アメリカのこの時期は、日本で言う新学期の季節。高校上がりのティーンやら、インターンから帰ってきた学部・院生やらで大学はごった返し、どこもかしこっもてんやわんや。僕もご多分に漏れず、今週は引っ越しなどで死んでました。来週からちょっと生活のペースを戻さねば。
人間にしっぽをつける
[SIGGRAPH 2019 ETech] Arque: Artificial Biomimicry-Inspired Tail for Extending Innate Body Functions
#SIGGRAPH #ETech 人間に擬似的なしっぽをつける論文。触覚として使ったりバランスを取れるようにしたり。文脈的には人間拡張(人間の能力を身体的、物理的または認知的に拡張させる)という潮流の一つなんだけど、人間拡張もここまでくるとすごい。笑 #140字での論文解説 https://t.co/hAz81fP1SP pic.twitter.com/kiaFZKpRQ7
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) August 20, 2019
似てる論文
- [SoRo 2019] 腕にもう一本腕を生やす - Soft Poly-Limbs
- [UIST 2017 Demo] 手にもう一本指を生やす - Hand Development Kit
- [UIST 2018] 背中に腕を生やしてVRで遠隔操作 - MetaArms
ポンプ無しポンプ
[Nature 2019] Stretchable Pumps for Soft Machines
#Nature 液体に高電圧(5-10kV)をかけると液体が流れるという現象(電気流体力学 EHD)を利用したやわらかポンプ。チューブ自体がポンプになるのでいわゆるポンプがいらない。流量は小さく遅い(100uL/秒)が水圧は7-14kPaと触手を曲げるくらいは可能 #140字での論文解説https://t.co/RRkyZVvvJu pic.twitter.com/RfYZy7YvK0
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) August 24, 2019
似てる論文
- [Science 2018] 高電圧電流を使い静電チャックでポンプ - HASEL
- [SIGGRAPH Asia 2018 ETech] 色水とチューブでディスプレイ - Tuve
RGB-Dカメラでハンドトラッキング
[SIGGRAPH 2019] Real-time Pose and Shape Reconstruction of Two Interacting Hands With a Single Depth Camera
#SIGGRAPH2019 RGB-DカメラでのRobustなハンドトラッキング。Leap Motionだと指組みなど複雑なオクルージョンをうまく取れずその問題を解決してる。RealSenseで取った深度データを深層学習。データ量はMocapを元にシミュレーションでデータを増やして対応 #140字での論文解説https://t.co/mF1gA9PJKj pic.twitter.com/RC1IFO0kWy
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) August 20, 2019
似てる論文
- [ICCV 2017] 深層学習を使って、RGBカメラでジェスチャー認識
- [SIGGRAPH 2019] シリコン回路が埋め込まれた手袋でリアルタイム・ハンドトラッキング
ピン型ディスプレイで触覚フィードバック
[TEI 2019] inFORCE: Bi-directional 'Force' Shape Display For Haptic Interaction
#TEI2019 アレイ上に配列されたピンを使った触覚フィードバック。既存のに比べてピンが丈夫で力が強い(3.6N-10.7N)ため押したり押し返したりする触覚提示に使える(押された力は電流量などから推定)医療訓練やモノを押し付けて形を取るなどに応用できる #140字での論文解説https://t.co/9jjpcFR6m2 pic.twitter.com/4dZq0ONQ8b
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) August 24, 2019
似てる論文
- [UIST 2013] ピン型ディスプレイでモノを動かす - inFORM
- [CHI 2018] 動くピンディスプレイでVRの触覚提示 - shapeShift
インフレータブルでインタラクティブなテント
[IMWUT 2019] Input, Output and Construction Methods for Custom Fabrication of Room-Scale Deployable Pneumatic Structures
#IMWUT2019 大きなスケールのインタラクティブオブジェクトを作るためのキット。アクチュエーションはインフレータブル(空気圧)で、静電センサや圧力センサなどを使ってインタラクションをできる。デプロイ可能なテントであったりテーブルなどを作れる #140字での論文解説https://t.co/jBqrx2jy5u pic.twitter.com/1oQMQN7Rea
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) August 21, 2019
似てる論文
- [UIST 2015] テーブを丸めて簡易パイプを作り大きなモノをプロトタイプ Protopiper
- [CHI 2017] インフレータブルをデジタルファブリケーション - Printflatables
ちなみにこんなイベントがあるそうです。興味があれば ↓
IoTや無線給電、ソフトロボット、マテリアルUIなどの研究を行っている東大のERATOプロジェクトが一般公開セミナー+デモ展示を9/2にやるそうです↓https://t.co/lJ54GnvQj2
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) August 20, 2019
若い学生さんたちに来てほしいとのことで、興味がある方はどうぞ
ちなみにプロジェクト動画はここ ↓https://t.co/oFYEBxnEsS pic.twitter.com/YyGuCMXWtY
Twitter(@HCI_Comics)では、連載の更新以外にも、HCIや他のコンピュータ・サイエンスの最新の研究について #140字での論文解説 で動画や画像を交えながら解説しています。ぜひフォローしてもらえると。:(っ'ヮ'c):
(ちなみに、すでにいろいろな方から結構相談や連絡をもらっています。なにか相談があれば気軽にご連絡下さい。 :)
ちなみに、メールでも配信してます。Gmailだとあとで情報の検索がラクなのと、画像でパッと関連研究を思い出せるように、情報のストック用に作っています。(というかほぼ自分のためですが ^^; )もし同じようなニーズがある方はどうぞ。
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中の人は、アメリカでコンピュータサイエンスの研究をしています。
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