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マンガでわかるHCI: 今週のコンピュータサイエンス研究 140字での論文解説 まとめ 6/8-6/21
4年前にトランプさんが就任してから、意外と直接的な被害はなにもなく来ていたら、なんと、ここにきてH1-Bビザの凍結(あとL-1、J-1も)という事態に。笑 アメリカで働いている人・働く予定だった人の阿鼻叫喚が聞こえます。😰
研究やポスドク目的で来ているJ-1ビザ(いわゆるインターンシップビザ)やOPTのビザ(アメリカに留学に来ている学生は卒業したあと、H1-Bビザを取るまで2-3年猶予期間がもらえるビザ。僕は今これ)は例外らしいですが、これでこれらまで凍結されたら、留学生は相当大変そう...
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ところで、アメリカのPhD学生は、夏に、企業のインターンという名の出稼ぎに行くことが多いのですが、僕も例に漏れず、今はMSRというマイクロソフトのリサーチ部門でちょこっとインターンをしています。日本の修士・博士の学生さんでもよくRedmondにインターンに来ている方も多いので、やってみるといいと思います。😊
米マイクロソフトの社内向け企業倫理トレーニングのクオリティがすごい。ふつうにNetflixにあってもおかしくないレベル(笑)
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 19, 2020
顧客データを誤って機械学習の訓練に使ってしまった社員の顛末などから企業倫理について学ぶんだけど、ドラマが面白くてついついシーズン3まで全部見てしまった… pic.twitter.com/2rZ8w4uK3F
はてさて、なにはともあれ、今週は、CHI 2020で発表された、インタラクション・デザインの論文をいくつか紹介してます。
フレキシブルで高精度かつ安価な曲げセンサー
#CHI2020 フレキシブルで高精度かつ低価格な曲げセンサー。2cmごとに曲がり具合を取ることで、かなり高精度に屈曲を取れる。原理は、曲げたときの内側と外側のズレをポイントごとにキャパシタンスで計測。ジェスチャー入力やトラッキングなどに使える。 #140字での論文解説 https://t.co/mKH2ULpKNt pic.twitter.com/1womr28QUd
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 18, 2020
この論文:[CHI 2020] ShArc: A Geometric Technique for Multi-Bend/Shape Sensing
似てる論文:
- [UIST'15] FlexiBend: Enabling Interactivity of Multi-Part, Deformable Fabrications Using Single Shape-Sensing Strip
- [CHI'19] Serpentine: A Reversibly Deformable Cord Sensor for Human Input
マイクロ流体回路を使ったディスプレイ
#CH2020 マイクロ流体回路を使ったインタラクティブなディスプレイ。細かい溝に色のついた水が流れることで柔らかいマテリアルでできたセンサー兼ディスプレイになる。シリコンのシート(PDMS)にレーザーカットで溝を入れ2枚をペタッとくっつけて作れる #140字での論文解説 https://t.co/bLXNpZp0ko pic.twitter.com/LM0i2qQRI0
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 13, 2020
この論文:[CHI 2020] Venous Materials: Towards Interactive Fluidic Mechanisms
似てる論文:
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ARで画面からオブジェクトを取り出す
#CHI2020 ARでのインタラクションをよりわかりやすくするために、物理的なアフォーダンスを模したインターフェイス。タブレットやディスプレイに取っ手を模してメモを取り出したり、スポイトを模して周りの環境から色を吸い取り電球の色を変えたりできる #140字での論文解説https://t.co/l5DKQwfaC5 pic.twitter.com/i6xqq262eX
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 11, 2020
この論文:[CHI 2020 EA] "Megereality": Leveraging Physical Affordances for Multi-Device Gestural Interaction in Augmented Reality
似てる論文:
- [CHI'08 EA] Slurp: Tangibility Spatiality and an Eyedropper
ワイヤーを使ってVRに触っているような感覚を与える
#CHI2020 肩に引っさげたワイヤーでVRに触覚を与えるウェアラブル・デバイス。指と手首につけたリールが動的にロックされることで触れる感覚がえられる。モーターではなくソレノイドのラッチを使うことで、安く($35)軽量(270g)で電力消費が少なく済む #140字での論文解説 https://t.co/HZ7QJ8A4Eb pic.twitter.com/VTa7xOpoMj
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 14, 2020
この論文:[CHI 2020] Wireality: Enabling Complex Tangible Geometries in Virtual Reality
似てる論文:
- [IEEE VR'15] Elastic-Arm: Human-scale Passive Haptic Feedback for Augmenting Interaction and Perception in Virtual Environments
- [IEEE VR'19] HapticSphere: Physical Support To Enable Precision Touch Interaction in Mobile Mixed-Reality
既存のPDFビューワーで画像をインタラクティブ可
#CHI2020 PDFやWordの画像をインタラクティブなコンテンツに拡張するツール。画像認識を使い画像の上にHTML5や動画を重ねる仕組みだが、使っているツールによらずシステムワイドに拡張できるのが味噌。論文のグラフや画像をインタラクティブなデモにできる #140字での論文解説https://t.co/Jvd7qnzwIb pic.twitter.com/FmVMAJNkOv
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 10, 2020
この論文:[CHI 2020] Chameleon: Bringing Interactivity to Static Digital Documents
似てる論文:
- [UIST 2009] Sikuli: Using GUI Screenshots for Search and Automation
- Explorable Explanations
やわらかくカスタマイズ可能なインプットデバイス
#CHI2020 空気の圧力を使った電子部品のいらない入力装置。ボタンを押すと圧力で下のシリコン膜がポコっと膨らみ入力を検知する仕組みだが、それを3x3のアレイ上にすることで様々なパターンの入力が可能。カスタマイズ可能なコントローラーを簡単に作れる #140字での論文解説 https://t.co/iN7A3EGx0U pic.twitter.com/1heL3yP2Ts
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 24, 2020
この論文:[CHI 2020] PneuModule: Using Inflatable Pin Arrays for Reconfigurable Physical Controls on Pressure-Sensitive Touch Surfaces
似てる論文:
- [DIS'19] MorphIO: Entirely Soft Sensing and Actuation Modules for Programming Shape Changes through Tangible Interaction
- [UIST'14] A Series of Tubes: Adding Interactivity to 3D Prints Using Internal Pipes
服に電子回路をアイロンがけ
#CHI2020 服の上にカンタンに電子回路を埋め込めるツール。修正テープのようなデバイスで電子回路を布の上にアイロンがけすることで、様々な機能(例:ボタン、圧力センサ、曲げセンサ、湿度センサ、ELディスプレイなど)を印刷したスマートな服を作れる #140字での論文解説 https://t.co/5zN7fOSbL0 pic.twitter.com/vN1wfDDshY
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 23, 2020
この論文:[CHI 2020] Rapid Iron-On User Interfaces: Hands-on Fabrication of Interactive Textile Prototypes
似てる論文:
- [CHI'08] The LilyPad Arduino: Using Computational Textiles to Investigate Engagement, Aesthetics, and Diversity in Computer Science Education.
人間 + 機械 → 運動能力アップ
#CHI2020 人間と機械とを組み合わせ人間の運動能力を向上させようという論文。コンセプトの例として、ストラックアウト的なゲームで、適当にボールを投げても機械がいい感じに的に当ててくれる。将来的には、義手や義足に埋め込み野球やサッカーへの応用も #140字での論文解説https://t.co/Qm54GdWT8S pic.twitter.com/tCakCOcRDf
— マンガでわかるHCI(ヒューマン・コンピュータ・インタラクション) (@HCI_Comics) June 19, 2020
この論文:[CHI 2020] Dynamic Motor Skill Synthesis with Human-Machine Mutual Actuation
似てる論文:
- [UIST'18] MetaArms: Body Remapping Using Feet-Controlled Artificial Arms
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