肩書って、その肩書を担う人を育てることなのかも
スタートアップに籍を置いて5年余り、
職務の変化は激しく、一人部署から
部門長をやったこともあったりして、
今は専門職的な仕事をしています。
組織の長を離れるようになって、
むしろ逆に、まわりが見えやすくなったり、
今ならもっとうまくマネジメントできるかも?
と思ったりすることかあります。
もちろん、過去経験したから、
ってのいうのもありますが、それ以上に"肩書"への
見方が変わったからかもしれない。
肩書には二つの顔があって、
一番の推進者でもあり、最終防衛線でもある。
法務部長にはグレーな相談はしづらいし、
マネージャーに転職を相談する人はいない。
忖度やポジショントークというやつが自ずと生まれます。
そうなると同じ会社であっても、
本心がわかることはなくなってくる。
それと同時に仲介してくれる第三者がほしくなる。
上司と部下、現場と管理、気を遣う関係の中で、
両方が理解できる人がほしい。そのためには
両方の仕事に興味をもってくれることが前提になる。
そう思うと、肩書を全うするには、
その役割をこなすことより、
その肩書を理解し、ときには担ってくれる
誰かを育てることが大切だと思えてくる。
この春、内部監査室長という新しい肩書を持った。
少し前まで、まったく考えもしなかった役職だけど、
前任の内部監査室長の仕事を
隣で見ていて、興味をもった。
会社の仕組みを俯瞰的にとらえる、
ガバナンスや業務プロセスを整える、
私の性に合っている。
そして、それ以上に求められる視野の広さ、
コミュニケーション力、学びの姿勢、
前任者の背中にあこがれを抱いた。
新しい肩書、引き継ぐだけではなく
その魅力も伝えていきたいと思う、
春なのでした。