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音楽で振り返るもめんたりー・リリィ③

こんにちは、こじまです。縁あって2025冬アニメのGoHandsさま制作「もめんたりー・リリィ」のサウンドトラックを担当させていただきました。
本放送もこれを書いている時点では第5話まで進んでいますね。ここでは、放送が終わった分の楽曲について書いていこうと思います。今回は第3回になります。
→前回②

前回までにすでに紹介した楽曲は書ける事が少なくなりますので、主に初出の曲に力を入れていこうと思います。

  • 先のお話のネタバレはしませんが、①なら1話、②なら2話までを観てから読んでいただくのが良いかと思います。

  • 時間表記は、アマプラ準拠です。

  • 基本的にはタイトルは便宜上のもので、公式のものではありません。(OP/EDは除く)

  • キャプ画像引用はあると記事が華やかにはなりますが、ホントはあまりよろしくないので無しです。

ではでは、今回もどうぞお付き合いください。


0:04~  ゆりのテーマ・ピアノ

作中何度も使われる曲です。アバンタイトルらしく短めに、しっとりと始まる編集がされています。

0:25~ OP


1:55~ OP後 ウチらはいつも通り

”一握りの平和”という仮タイトルで作っていた曲です。本場面では転じて、どんな事があってもいつもと変わらない日常は続いていく(続けていかなければならない)、という意味合いで使用されているようです。
エレピやストリングス等、やさしい音色で構成しました。

4:15~ ワイルドハント


ワイルドハント…ではなく暴走したゆりでした。
ギャグシーンでの使用は予想外でしたが、何度も見返しているとガレージをゆりがガッチャンガッチャン叩く音と意外と合っているような気がしてきます。

4:37~ 今のはホラーだろう… 日常①


6:20~ 


コミカルBGMの冒頭の切り抜きです。オーケストラヒットがドタバタ感を強調してます。
効果音的な使い方、と言いますか私が想定していなかったけれど非常に面白く、勉強にもなった箇所でした。
アタマ1音にインパクトがあって、1音の後に間がしっかりあって、ループをしやすい、という条件が揃うと何かと色んな場面に使えそうですね。
(デキ猫でも、各話タイトルでそういう使い方がありました)

6:56~ 作中ゲーム

たぶん私が作っていない曲なので、音響スタッフさんが用意してくれたようです。ひなげしはMMOやFPS等、重ための3Dゲームを中心にやってそう、と勝手に思っていたので、ロービットなゲームも嗜んでいるのは意外でした。(ゲームプレイ中、のわかりやすいアニメ的な表現かもしれないが)

7:32~ ひなげしの家にゆりが突撃

2話でも使用されたピアノ曲です。②ではセンチメンタルな回想シーンを想像して作りました、と書きましたが、こちらが書いた時の想定に近い場面かもしれません。シーンだけ切り取ると何とも賑やかなものですが、ゆりの事を偲ぶ場面なので、このような曲想になっています。

8:49~ ひなげしがゲームで完勝

ノリが良い曲なので汎用性が高く、様々な場面で使用されていますが、
作曲当初はひなげしのテーマとして作曲していました。この場面でも使用されているのは、その名残かもしれませんね。

9:42~ ラット

ロービットな音色で構成しました。ピコピコ音の他に、機会がガチャガチャ鳴ってるような音や、壊れかけたスピーカーなら鳴っている音を入れたりシンプルな中割と遊んでいる曲です。
ラットくん(小型の整備機械)をイメージして作った曲ですが、コミカルな雰囲気な為このシーンのBGMに。

10:33~ ゆりを偲ぶ

12:33~ 廃墟3分割烹


13:58~ 日常②

ゆりの事を受け入れて前に進もう、というポジティブなシーンで使用されている事で、困難な中にあっても日常を大切にしよう…というテーマになっていますね。

15:45~ 迷い


16:44~ ここってゆりちゃんが観たことあるかも…!って言ってた写真

今後の方針が示されて、希望が湧いてきました。目的さえあれば、困難な状況であっても活力を失わないで済むかもしれません。他の生存者と合流できたり、ゆりの目的を果たしたり、れんげの記憶に関する手がかりが見つかったり…と、一行は都心を目指す事となりました。
曲想としては、ピアノ+ビートで構成した、GoHandsらしい"Jazzy HipHop枠"ではあるのですが、クールさよりも、暖かみや前出の希望の湧いてくるような曲になりました。


18:40~ Battle#2

ボス戦以外の汎用バトルBGMとして用意しました。主人公チームが一気呵成に攻撃を仕掛けている時にはよりアッパーなBGMが多く流れるので、これはある意味ワイルドハント側寄りの曲と言えるのかも。そういった曲はこれまで”接敵時の脅威を表現”と解説してきましたが、最早大した脅威ではない事を暗示しているのかもしれません。(使用場面も割と一瞬でおわった)

19:04~ 進化

れんげとゆりのアンドヴァリが融合してパワーアップ、現れた敵を瞬殺しますが、今回はバトルシーンはカット、本格的なお披露目はもう少し後になりそうです。

20:30~ ゆりのテーマ・ピアノ

曲の途中のバイオリンが入っている所からスタートしている為、冒頭とはまた違った印象となっています。
今作では1曲の中で(最終的に未使用になった部分も含めて)けっこう色んな展開を入れていて、場面によって音響さんに自由に選んでもらっています。違う曲かと思ったら他の場面で使用されている曲に着地したりするのが面白い所です。

21:40~ ED リアル/miwa


じんわりくる王道バラードで、ぶっ飛んだOPを対になって本作の二面性を表しているように思います。
歌の良さは私が今更語る事もないくらいですが、
流石SONY…となるキレイに鳴っているアコースティックギターと、意外に細かく刻んで楽曲にリードしてくれるリズムと、サビの彩りを裏側から加えてくれている笛系の音色がとても良い味です。


今回は以上となります。
しっとりめの曲が多いお話でしたね。ある意味劇伴らしくない曲をたくさん書いた気がする今作ですが、3話は比較的劇伴していたのではないでしょうか。
ではでは、また④でお会いしましょう。

→④へ

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