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ダウン症児の環軸椎亜脱臼について
ダウン症に特化した小児リハビリをしている理学療法士の胡崎亮介です。
4児の父親で、次男がダウン症(小学校3年生)理学療法士の仕事をしています。
ダウン症に特化した訪問看護ステーション
ダウン症に特化したオンライン講座
を大阪府で運営しています。
ダウン症に特化した支援note
【環軸椎亜脱臼を知る】
ダウン症児の子育て、支援の中で気をつけないといけないことには医学的に色々とあります。
その中でも今回は整形外科のことで
産まれてから、後天的に気をつけることの1つの「環軸椎亜脱臼」について。
どうすればいいのかの暗記ではなく、何故気をつける必要があるの?何に気をつけるの?
についてを書いています!
ちなみにこの内容を1時間程かけて詳しくお話した
インスタLiveがありますので
動画で見られる方は
こちらからのアカウントへどうぞ
環軸椎亜脱臼とは?
まずは、環軸椎体亜脱臼の言葉の意味から
【環軸椎】と【亜脱臼】を分解して考えましょう
まず、環軸椎というのは「環椎」という骨と
「軸椎」という骨の2つの骨の事を言います。
環椎は首の1つ目の骨で頭蓋骨のすぐ下にある骨
軸椎は首の2つ目の骨で、環椎の下にある骨
のことです
なので、頭からの骨の並びは、頭蓋骨(後頭骨)・環椎・軸椎という順番に並んでいます。
では「亜脱臼」というのは?
関節が外れる脱臼にまでは至っていませんが、関節にずれのある状態
要は脱臼の少し手前の状態という感じです。
この2つの言葉を合わせて「環軸椎亜脱臼」ですので、要は首の1つめの骨と2つ目の骨が脱臼しそうな状態ということです。
環軸椎亜脱臼が起こるとどうなる?
症状としては、手足の力が弱まり、ハイハイをしなくなったり、びっこを引いたり、歩いても直ぐ座るようになってしまったり、コップやスプーンをよく落とすようになったりします。
程度にもよるのですが、ひどくなると排尿や排便の障がいや、重篤なものは四肢麻痺や呼吸筋麻痺に至ることがあります。
それ以外にも、首を痛がる、首を動かそうとしない、首や顔が横に向いたまま、もとにもどらないなど、首や頭の症状が出ることがあります。
ダウン症児では何故、環軸椎亜脱臼に気を付ける?
ダウン症児に亜脱臼がおこりやすいのは
環椎と軸椎の関係性が他の関節と違って
構造上、靭帯で補強されているところにあります。
通常ここの靭帯がしっかりと環椎と軸椎を補強していますが
ダウン症児の場合は靭帯が柔らかい特徴があり、これらが緩みやすくなる特徴があります。
日常ではどんなことに気をつける?
首の動きの中でも
「強い力で深く首を曲げること」と「急激な首の動き」
に危険な要素があります。
特に首を強い力で曲げること、急激な力で曲げることには危険性が高くなります。
例えば
前転の動き、高這い姿勢から前にバランスを崩す
トランポリンなどでのジャンプ動作
このあたりは、首の不安定があると危険性が高まる場合があります。
もし気になる事や症状があったときには
自己判断せずに、すぐに医師の検査、診断を受けるようにしてくださいね!
では、今回は
環軸椎亜脱臼についてお話させて頂きました。
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