脳性麻痺児がスムーズな歩行を獲得するために大切なこと
こんにちは。今日もつらつらと書き連ねようと思います。
今回のテーマは 「スムーズな歩行を獲得する要素」 について。
歩行の重要性
リハビリにおいて歩行の重要性は言うまでもありません。
実際、「リハビリの目標は何にする?」と考えたとき、多くのケースで 「歩行の獲得」 が挙げられますよね。
ただ、ここで問題になるのが 「歩けるようになった後、どう生活に導入するか」 ということ。
単に「歩ける」だけでは不十分で、 スムーズに、効率よく歩けることが重要 になってきます。
今回は 「スムーズな歩行を獲得するために必要なこと」 に焦点を当てて、お話ししようと思います。
スムーズな歩行を獲得するカギは「立脚後期」
結論から言うと、
スムーズな歩行を獲得するためには、「立脚後期」をしっかりと確保すること。
そして、そのために 腸腰筋のコントロールが上手になること が重要だと思います。
立脚後期とは?
立脚後期とは、歩行時に 足が後ろに残るフェーズ(蹴り出しの場面) のことを指します。
この立脚後期がしっかり取れることで、足が後ろにグンと伸び、腸腰筋が伸ばされる。
その結果、 足を振り出しやすくなる わけです。
立脚後期はどうやって作られる?
この立脚後期、つまり 股関節伸展 は以下のような要素によって作られます。
✔ ハムストリングスや大臀筋の働き
✔ 重心移動のスムーズさ
ただ、 腸腰筋がうまく働くことで、足の振り出しのスピードがコントロールされ、スムーズな歩行につながる というのがポイントなんですね。
実際、ある論文でも 「股関節伸展が歩行の推進力に関与する」 ことが示唆されています。
つまり、 股関節伸展をしっかり獲得することは、スムーズな歩行にとって欠かせない要素 なんです。
腸腰筋がうまく働かないとどうなる?
腸腰筋が適切に機能しないと、足を振り出すときに無駄な力がかかります。
例えば、膝を必要以上に持ち上げるような代償動作が出る ことがありますよね。
また、足関節の背屈が出にくいと、切り返しが難しくなる ことも影響します。
結果として、
✔ 足が前に出しにくくなる
✔ 無理に足を振り出すことで、腰痛につながる可能性がある
といった問題が起こってくるわけです。
股関節伸展を促す方法
では、どうやって股関節伸展を獲得していけばいいのでしょうか?
もちろん ストレッチ をして可動域を維持することも大切です。
ただ、それだけでなく、実際の動きの中で股関節伸展を意識できるトレーニング を取り入れるのがポイント。
おすすめの方法:「ゆっくり後ろ歩き」
個人的によく取り入れるのが、ゆっくりとした後ろ歩き です。
✅ 股関節を自分でしっかり伸ばす感覚を養える
✅ かかとを意識してつけることで、下肢後面の筋肉が伸びる感覚が得られる
✅ 結果として、立脚後期の確保につながる
後ろ歩きをゆっくり行うことで、ただストレッチするだけでなく、 実際の歩行に結びつく動きの中で腸腰筋をコントロールする感覚が身につく と思います。
まとめ
スムーズな歩行を獲得するためには、以下のポイントが重要です。
もちろん、歩行にはこれ以外にもさまざまな要素が関係してきます。
でも、 「歩きにくさ」や「スムーズに歩けない原因」を考えるときに、立脚後期と腸腰筋の働きは大きなカギになる と思っています。
リハビリの現場では、こういったポイントを踏まえて 全身のバランスを見ながら歩行の質を高める ことが大切ですね。
僕自身も、これからも色々な視点を統合しながら、より良いアプローチを考えていきたいと思います。
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それではまた