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小趾外転筋の重要性──歩行とバランスを支える小さな筋肉

こんにちは。今日もつらつらと書き連ねようと思います。
今日のテーマは「小趾外転筋の重要性」について。

足部の内在筋が大事なことは、皆さんもご存知かと思います。しかし、実は足部の内在筋にはかなり多くの種類があります。その中でも、僕は 小趾外転筋 が特に重要なのではないかと考えています。

なぜかというと、小趾外転筋は バランス能力の向上に寄与する可能性がある からです。

小趾外転筋とは?

小趾外転筋は 足の小指側にある筋肉 で、足の指をパーに開く際に働く筋肉です。この筋肉は 踵(かかと)から始まり、小趾基節骨に付着 しています。また、昨日の記事で書いた足底筋膜(足底腱膜)にも関係する筋肉の一つです。

小趾外転筋の重要性

では、この筋肉がなぜ重要なのでしょうか?

① 外側縦アーチの形成に関与
小趾外転筋がしっかり機能することで 足底の外側縦アーチ の形成に寄与します。
外側縦アーチとは、土踏まず(内側縦アーチ)の反対側にある、小指側のアーチのことを指します。

② 衝撃吸収とバランス維持
外側縦アーチだけでなく、 内側縦アーチ・横アーチと共に、体重支持や着地時の衝撃吸収の役割 を持っています。
特に、小趾外転筋が適切に機能することで、 外側縦アーチが維持され、重心が適切にコントロールされる ようになります。

③ 足部の外側の安定性向上
さらに、小趾外転筋は 腓骨筋・ハムストリングス外側部・脊柱起立筋と連携 し、足部の外側の安定性を向上させる働きがあります。
実際に、 片脚立位時に小趾外転筋を活性化させることで、バランス能力が向上する という研究報告もあります。

小趾外転筋と歩行の関係

限定的ではあるものの、小趾外転筋は 歩行にも一定の関与がある かもしれません。

例えば、片脚立位でのバランス能力が向上するということは、歩行時の 立脚相(片足で支える時間)の安定性 にもつながります。
歩行において 立脚相が安定することは、効率的で安定した歩行を実現するうえで非常に重要 です。

さらに、小趾外転筋は 足の外側への重心移動 に関与しているため、 小指側に移動した重心を親指側へ切り返す動作 にも関与している可能性があります。
このスムーズな重心移動が、 歩行効率の向上 につながると考えられます。

脳性麻痺や特定の疾患における小趾外転筋の役割

脳性麻痺などの疾患においても、小趾外転筋の活性化は 非常に重要な要素 だと思っています。

というのも、脳性麻痺の方は 足底内在筋の緊張が高くなり、適切な感覚入力ができないケース が多々あります。
そのような場合に、小趾外転筋の緊張を適切に調整することで、感覚入力がしやすくなり、 立位の獲得や歩行の改善 につながる可能性があるのです。

まとめ

繰り返しになりますが、 足底内在筋の中でも小趾外転筋は特に重要 だと考えています。
なぜなら、小趾外転筋は バランス能力の向上に寄与する可能性があり、歩行の安定性にも関与している からです。

この筋肉を適切に活性化させることで、 バランス能力の改善・歩行効率の向上・疾患のリハビリ などに良い影響を与えるかもしれません。

小さな筋肉ですが、実は ものすごく重要な筋肉 なのです。

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それではまた!

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