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【歩くことについて】— 脳性麻痺児のリハビリを考える


こんにちは。
今日も思うままに綴っていこうと思います。

今回のテーマは 「歩くこと」 についてです。

リハビリのゴールとして、「歩くこと」を目指すケースは少なくありません。歩行補助具を使うかどうかに関わらず、歩くことは重要な目標の一つです。
確かに、歩行機能を獲得することは非常に大切です。しかし、歩くことが全てではなく、それ以上に大切なこともあります。それを理解した上で、僕は理学療法士として 「歩くこと」をとても大切に考えています。

なぜなら、歩けなくても生活はできますが、 歩けることで生活の質がより豊かになる と感じるからです。

歩行への高い関心

実際、「1歳になってもまだ歩かないんです」と心配される親御さんはとても多いです。それほど 歩くことは注目度の高い身体機能 なのだと感じます。

歩くことのメリット

1. 移動の自由度と効率の向上

歩くことの最大のメリットは、 移動のスピードと効率が格段に上がる ことです。これにより、外出のハードルが大きく下がります。

もちろん、これは「ギリギリ歩ける」レベルではなく、ある程度安定して歩行ができる場合の話です。クラッチ(杖)などを使いながらでも、 自分の足で歩けることが生活の自由度を広げる ことにつながります。

例えば、車椅子でも外出は可能ですが、まだまだ社会はバリアフリーが十分とは言えません。「なんでこんなところにエレベーターが?」と思う場面に遭遇することも少なくありません。その点、歩けると環境に対する制約が減り、スムーズに移動できることが多いです。

2. 外出機会の増加による健康への好影響


歩くことで 外に出る機会が増え、自然と運動量が確保できます。 すると、筋力がつき、体脂肪が燃焼し、健康維持にもつながります。さらに、楽しいことに出会う機会も増え、選択肢が広がります。

3. 感覚の発達を促す

特に小さなお子さんにとって、 歩くことは感覚の発達に大きな役割を果たします。

まだ未発達な感覚機能を育てるためには、さまざまな経験が必要です。その中でも「歩く」という行為は、 視覚やバランス感覚を養うために非常に有用 だと考えています。

例えば、 歩くことで視覚が3次元的に広がる ことがあります。寝ていることが多いと、どうしても世界を2次元的に捉えがちですが、歩行することで視界が広がり、より多くの情報を取り込むことができます。

そのため、歩くことは 視覚発達のトレーニング にもつながると感じています。

まとめ

歩くことは、単なる移動手段にとどまらず、 健康面や生活の質、感覚の発達においても重要な役割を果たします。

もちろん、すべての人が歩行を目指すべきだとは思いません。それぞれのペースや状況に合わせた目標設定が大切です。しかし、可能な範囲で歩くことの価値を見直してみるのも良いのではないでしょうか。

インスタもやってますのでよろしければ見てみてください。

Youtubeもやってます

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それではまた。

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