VMwareについて
VMwareは、主に仮想化ソフトウェアを提供する企業であり、その製品群を指す名称でもあります。仮想化とは、1台のパソコン上で複数のOSやアプリケーションをあたかも独立したコンピューターで動作しているかのように実行する技術です。
VMwareの代表的な製品としては、以下のものがあります。
VMware vSphere: 仮想サーバーを構築・運用するためのプラットフォーム製品。仮想マシンの作成、管理、監視、保護などを包括的に行うことができます。
VMware Workstation Pro: パソコン上で複数のOSを同時に実行できる仮想化ソフトウェア。開発者やエンジニア向けの機能が充実しています。
VMware Fusion: Mac上でWindowsなどのOSを仮想化して実行できるソフトウェア。
VMware Player: 無償で利用できる仮想化ソフトウェア。基本的な仮想マシンの実行機能のみを備えています。
VMware製品の主な利点は以下の通りです。
ハードウェアの有効活用: 1台のパソコン上で複数のOSやアプリケーションを実行できるため、ハードウェア資源を効率的に活用できます。
コスト削減: 仮想マシン上でOSやアプリケーションを動作させることで、物理サーバーの台数削減が可能になり、TCO(Total Cost of Ownership)を削減できます。
運用管理の簡素化: 仮想マシンを集中管理することで、OSやアプリケーションのインストール、パッチ適用、バックアップなどの運用管理を簡素化できます。
災害対策: 仮想マシンのバックアップを取っておくことで、災害時に迅速にシステムを復旧することができます。
VMwareは、データセンター、デスクトップ、クラウドなど、様々な環境で利用されています。特に、企業のシステム基盤において広く導入されており、仮想化市場におけるトップシェアを誇っています。
2023年11月には、VMwareはアメリカのBroadcom社によって完全買収されました。今後は、Broadcom社の製品ポートフォリオとVMwareの仮想化技術が統合されることが期待されています。