数学力を向上させるには?(〜大学入試)
みなさんは数学が得意ですか?多くの人は得意ではないと思います.私もその1人で,数学の点数は思うように伸びない時期がありました.そこで,自身の経験をもとに,数学の問題を解く力をどのように養うべきか,簡潔に書き残したいと思います.
1.質と量,どちらが大事か
結論から言いますが,まずは量です.学校等で課される模試レベルの問題で満点を取れるくらいになってから質を考えるようにしましょう.
数学が苦手な多くの人に言えることですが,苦手な理由は「計算が遅い」ことや「ただ典型問題のパターンを知らないだけ」であることが多いです.そのため,まずは量をこなして計算の仕方や定石解法を押さえていくのが無難です.高校数学を例に挙げると,まずは基礎問題精巧の問題が全て満足して解けることを目指すと良いでしょう.(青チャートだと問題数が多すぎて挫折する可能性があります.)
ちなみに,私が塾用に作成した問題を無料(一部解答のみ有償)で配布しているので下のリンクからぜひ飛んで,解いてみてください.
2.考える練習をしよう
量を重ねても模試の問題が解けるようにならない方は,考える力がまだ足りていない可能性があります.例えば,高校数学の微分法でいえば,「最大最小を求める問題だから微分が0になる点を求めて増減表を書けばいい」という思考過程.悪くはないのですが,なぜ「微分をして増減表を書けば最大最小がわかるのか」という点をよく考えることができていないと,少し問題が捻られただけで解けなくなるわけです.
正しくは,「微分は関数の増減の仕方を知るためのツールであり,その増減を見やすく表にしたのが増減表.よって,関数の増減表を書けばどこまで増加してどこから減少しているか判明するので,増加→減少へと変化する点が最大だとわかるし,その逆が最小とわかる」,という感じでしょうか.
数学的に100%正しいかなどは問題ではありません.大事なのは「典型問題はどうしてその解き方をしているのか,結局何がしたいのか」を考えることです.参考書では方針,として書かれていると思います.それを自分で考える練習をすることが数学力の向上につながると,私は考えています.
3.質にこだわろう
1と2のステップを経て,考える力もついてきて,模試の問題に太刀打ちできるようになってきたら,勉強の質にもこだわるようにすると良いです.
具体的には,「問題を解く前に幾つかの方針を立ててみて,最も良さそうな方法で解き進めてみる」だとか,「解答の過程と自分の物を見比べて,自分の解答はもっとスマートにできないか試してみる」などでしょう.
つまり,典型問題の解法を押さえるフェーズから問題に対して自分が持っている知識・解法を当てはめる練習をするフェーズに移るわけです.
受験というのは結局この力が試されるので,この練習の量を重ねる必要があります.そのため,受験生の多くは解くだけになってしまいがちです.しかし,解くだけではもちろん力はつきません.即ち入試など,過去問の解く量を増やしても実力は伴いません.(英語は例外,傾向が大学により大きく違うので実力に反映される)
ではどう解くかというと,答えがあっていたとしても解答をきちんと読んで,もし解答の解き方と違えば解答の方針も確かめ,自分でその解答を再現してみる.もし間違えていた場合も方針を確かめ,自分にどんな知識が足りなかったかを確認して,「なぜ間違えたか,次間違えないためにはどうすればいいか」を考えるようにすると良いでしょう.
終わりに
あくまでも数学が得意ではなかった自分が数学でそれなりに点数を取れるようになった方法なので,個人差がある場合があります.
数学のみならず物理や化学でも同様にして点数向上が望めるので,そちらでもこれらのことを意識すると良いでしょう.
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