4months intensive course Day8
マイズナー4 months intensive course 8日目。
1.ラウンドロビン
今日はまずこのワークから。
このワークは、人が入れ替わり立ち替わりしながらリピティションをしていくワークになる。
最初の2人がまずリピティションを開始する。
時間がきたら、新しい人が中でワークする片方の人と入れ替わり、残ってる人とリピティションを開始する。そして時間がきたら、また新しい人が2回連続ワークした方と入れ替わり、そしてリピティションを開始する。その繰り返し。
文字で説明するとなんと分かりづらいことか…。
今まで何度もやったことあるワークで、アップを兼ねたゲーム感覚でなんだかおもしろいなくらいの感覚でやっていた。実際、普通のリピティションではワークする相手は途中で変わることはないから、単純に人が変わるというだけでも新しい刺激がもらえて、忙しく、そして楽しい。
ただ、今日は新しい発見もあった。
自分が場に入ってワークをして、その場から抜ける。そして、また他の誰かがその場に入って、また抜けていく。
自分はそこにいないのに、まるで自分のエネルギーが、他の人を通して脈々と流れ続けて、そして生きているような感じがした。
当たり前に聞こえるかもしれないけど、自分という存在の影響がなければ、その相手は次の新しいパートナーとそんなやりとりにはならなかったのかもしれない、そしてもちろん、他の人の影響も然り。
このラウンドロビンと同じものは、もう2度と見ることができない。
それは2人だけのやりとりにも同じことが言えるけど、2人だけのやりとりの再現性よりも、もっと、もっと、もーっと、確率の低いことかもしれない。
人と人とが集まって何かを紡ぐというのは、だから尊いことなのかもしれない。
誰かが入ってきてやりとりが始まり、そして去る。そして次の新しい人が入ってきて、また新しいやりとりが始まる。
まるで1つの作品を見ているような感覚。
エネルギー・ボールが落とされることなく紡がれていく。
それは舞台でも同じこと。
人がどれだけ入れ替わろうとも、色を変え、形を変えながら、関わる人たちのエネルギーは繋がれていく。
だからこそ舞台はハラハラするものだし、全員がものすごい集中力でバトンを繋ぎ切った時、思わずスタンディングオベーションをしてしまうのだろう。
ラウンドロビンを終えた後、舞台は本当に生物なんだなと実感した。
バトンやボールというのが具体的になんなのかというのは自分の中でまだ不明瞭だけど、それを落とさないで繋いでいく鍵は、やはり「観察」と「反応」なのだと思う。
その一つ一つの「観察」と「反応」の積み重なりが、きっと2時間や3時間の壮大で心動かす物語を作るのだろう。
どんな遠大な道程でも、目の前の一歩一歩。
ローマは1日にしてならず。
千里の道も一歩から。
そんなところか。
2.Knock at the door
次は新しくこのワークに入った。
ノックアットザドア。
言葉通り、扉を叩き、そこからリピティションを始めるワーク。
このワークにおける指示はシンプル。
ドアをノックし、ドアが開いて相手と出会ったら即リピティション。
これだけ。
特に状況設定も何もない。
入ってくる理由やノックする理由、ドアを開ける理由やここがどこか、という設定も作らない。
なのに難しい。だから難しい、なのか。
いや自分自身がもしかしたら、難しくしているのかもしれない。
このワークが、前回までのリピティションワークと大きく異なる点は「身体」が関わってくることだ。
これまでは、椅子に座り相手と面と向かった状態でリピティションを行ってきた。
基本的には椅子から立ち上がったり、動き回ること要さないワークだった。
しかしこのノックアットザドアは、ドアを開けた瞬間2人は立っている。
そしてその状態からリピティションがはじまる。
今までと身体の感覚が全然違う。
自分の身体を持て余してしまう。
足元がは安定になり、フラフラする。
自分に意識が向かったり、色んなことが起こる。
舞台の立ち稽古初日の寄る辺のない頼りない感覚に近い。
それでも、まだまだ振り返るには早すぎるかもしれないけど、私たちはこの1ヶ月でいろんなものを積み上げてきた。
You&You、You&I、3 moment、3 moment no holiday、switch。
繰り返し、繰り返し、行ってきた。
そして、私たちはもう何をすべきかわかってる。
そう。「観察」と「反応」だ。
どんな条件下だろうとやることは変わらない。
「観察」と「反応」をするのだ。
何もないからこそ頼れるのは相手しかいない。
それなら尚更、相手に全部コミットする。
「自分に起こることは全部相手からやってくる」のだから。
自分の衝動は相手が教えてくれるものなのかもしれない。そう思う。
そして、このワークにはもう一つ大切な時間がある。
それは「言語化」をする時間だ。
これに関しては、たくさん書きたいことがある。
なので、これはまた次回書こうと思います。
3.おわりに
このnoteは全文無料で読めるようになっていますが、100円で購入できるようにもなっています。
演劇の話や趣味のランニングの話、読書の話や私自身の日々の体験を気の赴くまま細々と書いていこうかなと思っています。
頂いた100円は全額パレスチナ支援の寄付に繋げたいと思っています。
自分で書いておきながら自分の文章に100円は高すぎると思っています。なので、全文無料、100円は本当に心が動いたり、すごく良いものを読んだなとか、学びや気づきに繋がったと思って頂けた時だけで大丈夫です。
読んでもらえるだけで心はホクホクするので、気が向いた時に気兼ねなく読んでくださると、とっても嬉しいです。
前回の記事をご購入頂いた方、ありがとうございます。寄付に関しても、別途で記事を書いていけたらなと思っています。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
小比類巻諒介
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