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【要約】WWDC 2024 Apple Intelligenceの登場で変わること,iOS18,iPadOS18,macOS Sequoia,VisionOS2,WatchOS11

2024年6月12日(火) 日本時間の午前2時00分、アメリカ カリフォルニア州のApple Parkより、予定どおりAppleにおけるWWDC 2024が開催されました。

今回のWWDCでは、新製品の発表はなく、次期のiOS、iPad OS、macOSに関するソフトウエアの大幅なアップデートに関する説明が、1時間45分という長丁場で行われました。

WWDC 2024の内容については、以下のApple公式サイトから動画で視聴することができます。

WWDC24 Apple

WWDC2024の動画視聴

時間がある場合は、動画をゆっくり視聴することをオススメしますが、なにせボリュームが多すぎて、すべて観ようとすると1時間43分もかかってしまいます。

▼以下はWWDC24の基調講演のタイムスケジュール。
0:01:29 - Introduction(4分13秒)
0:05:42 - visionOS(8分47秒)
0:14:29 - iOS(16分15秒)
0:30:44 - Audio & Home(5分12秒)
0:35:56 - WatchOS(7分08秒)
0:43:04 - iPadOS(7分48秒)
0:50:52 - macOS(13分38秒)
1:04:30 - Apple Intelligence(38分30秒)
1:43:00 - 終了

中でも一番時間をかけて力説されたのは『Apple Intelligence(アップル・インテリジェンス)』、いわゆるApple初の人工知能 生成AIでした。

2番目に強調された内容は『iOS 18』、次に『macOS』という順。

ということで、噂通りWWDC24の基調講演の中でAppleが一番力を入れて説明したのはやはり「AI」。

一方で、全部視聴すると1時間43分もかかっちゃう…💦

そこで、本記事ではWWDC2024で発表された、次期のiOS18、iPad OS18、Watch OS 11、Vision OS 2、mac OS Sequoia、そしてApple 初の生成AI(Apple Intelligence アップル・インテリジェンス)についてザックリとどんなことが説明されたのか、要約してみましたのでご覧下さい。


Vision OS 2

今回のWWDC24では、Apple Vision Proの予約・販売が日本でも開始されることが発表されました。

Vision Pro

Apple Vision Proの日本での予約開始は、2024年6月14日(金)午前10時00分~。発売は2024年6月28日(金)からになります。

さらにApple Vision ProのOSが「OS 2」にアップデートされることが発表されました。

Vision OS 2

Vision OS 2の内容がこちら。

  1. 通常の写真を「空間写真」に作り替えることが可能。

  2. パノラマ写真、空間写真、空間ビデオをペルソナと共有できるShare Play

  3. 手のひらを上げて、指タップでホーム画面を起動。

  4. 手のひらを返して、時間とバッテリー残量の確認。

  5. 空間ディスプレイのサイズ拡大解像度の向上

  6. キャノンから空間ビデオが撮影できる空間レンズが発売予定。

  7. 空間ビデオ編集用App「Final Cut Pro」、視聴共有用App「Vimeo」 2024秋

  8. 180度の8K 空間ビデオ撮影機能『Immersive Video』2024年内

  9. AppleオリジナルのImmersive短編映画『Submarged』の公開。

iOS 18

今回のWWDC24では、iPhone用の次期OS『iOS 18』の全貌について発表されました。

iOS 18

iOS 18の内容がこちら。

  1. Appアイコンのカラー変更。(iOSが壁紙に合うカラーを自動調整)

  2. Appアイコン、ウェジットの配置位置が自由に。

  3. Appアイコンカラーにダークモード。(ダークルック)

  4. コントロールセンターの拡張(=カスタマイズ)。

  5. ロック画面、アクションボタンからのコントロールセンター呼び出し機能。

  6. Appのロック非表示(非表示Appフォルダからの起動)(2024年内)

  7. メッセージAppの強化(Tapbacksの強化、後で送信、太字、アンダーライン、取り消し線、Text effectsによるテキストのビジュアル自動強調・選択、衛星経由※の送信 ※iPhone14以降)

  8. メールAppの強化(メールの自動カテゴリ分け機能、同じ宛先からのメール内容をまとめて参照)2024年内

  9. Map Appの地図を保存しオフラインでアクセス可能。

  10. 電話 Appで通話内容を録音し文字起こし・テキスト化(Apple Intteligence)

  11. Walletの機能強化(Tap to Cash: iPhone同士での支払い)25分10秒

  12. Joumal Appの強化(連続記録日数、統計情報、過去の検索)

  13. Gaming Appの強化(iPhoneにゲームモード、ワイヤレス接続の強化)

  14. 写真 Appの強化(写真ライブラリの整理に優れたデザインに変更、スクリーンショットの非表示)

  15. ホーム画面上のアイコン拡大。

  16. RCSメッセージ(Rich Communication Services)に対応。

  17. カレンダーへのリマインダー統合。

  18. 時計がバッテリー残量0(ゼロ)でも見られる。

  19. 充電上限を細かく設定できる。(80%、85%、90%、95%)

WatchOS 11

今回のWWDC24では、Apple Watch用の次期OS『Watch OS 11』の全貌について発表されました。

Watch OS 11

WatchOS 11の内容がこちら。

  1. ワークアウトの『強度』を測定しトレーニングの負荷を計算。

  2. 長期間のバッジ獲得の一時停止。

  3. 過去1週間のデータとの比較。(値の変化を確認可)

  4. 周期記録に妊娠期間の表示。

  5. 新しいウェジットの追加。(降水、翻訳)

  6. 音声認識と翻訳機能

  7. 到着確認の通知。

  8. 最適な写真を選び文字盤を自動生成する機能。

iPadOS 18

今回のWWDC24では、iPad用の次期OS『iPadOS 18』の全貌について発表されました。

ipadOS 18

iPadOS 18の内容がこちら。

  1. Final Cut Pro 最新Ver。

  2. Logic Pro  最新Ver。

  3. Appアイコンのカラー変更。(iOSが壁紙に合うカラーを自動調整)

  4. Appアイコン、ウェジットの配置位置が自由に。

  5. Appアイコンカラーにダークモード。(ダークルック)

  6. コントロールセンターの拡張(=カスタマイズ)。

  7. 写真 Appの強化(写真ライブラリの整理に優れたデザインに変更、スクリーンショットの非表示)

  8. フローティングタブバーが一新(App内での移動・サイドバーに表示、配置変更)。

  9. Pages、Keynote、Numbers、Swift Playgraound Appでのドキュメント閲覧

  10. SharePlayAppの強化。(相手のiPad・iPhone と画面共有、遠隔操作)

  11. フリーボードAppの強化。

  12. 計算機 Calculator App

  13. Math Notes機能。(Apple Pencilで書いた計算式に対し自動で答え、答えは自分の筆跡と似た“文字”で示す機能、Y=と書くとグラフを自動作成)

  14. Notes Appの強化。(NotesアプリでMath Notes、Smart Script機能で手書き文字の見た目をスタイルを保持したまま補正、スペルチェック)

macOS Sequoia

今回のWWDC24では、mac用の次期OS『macOS Sequoia(セコイア)』の全貌について発表されました。

macOS Sequoia

ちなみにSequoia(セコイア)の語源は、カリフォルニア州にあるセコイア国立公園に由来しており、セコイア国立公園には地球上で最大の巨木とされる『セコイアの木』があります。

セコイアデンドロン・ギガンテウム
(世界一の巨木)

macOS Sequoiaの内容がこちら。

  1. ContinuityによるApple製品の連係強化。(iPhoneのミラーリングでMacでiPhoneを遠隔操作 ※ミラーリング中のiPhoneはロック状態。)

  2. iPhoneに来た通知をmacで確認。(ミラーリング効果)

  3. iPhoneの音声をmacで確認。(ミラーリング効果)

  4. Macの画面上でミラーリングしたiPhoneに、作成した動画や編集写真を直接ドラッグしiPhoneに保存。(ミラーリング効果)

  5. デスクトップ上の画面を見やすい位置に自動で配置。画面サイズを自動調整。

  6. ビデオ会議での共有画面を事前に確認(FaceTime・Zoom)

  7. ビデオ会議中に自分の背景を変更。

  8. パスワードなどの認証情報を一括管理するPasswords App(windows、Mac、iPhone、iPad、Vision Proに対応)

  9. ビデオ再生時間がChromeよりも最大4時間長い。

  10. Highlights(ハイライト)機能。(自分が知りたい情報を探し表示。)

  11. 新作ゲームの登場(バルダーズ・ゲート3、Frostpunk 2、アサシン クリード シャドウズ)

  12. Game Porting Toolkit 2(Windowsとのゲーム連携・移植 向上)

Apple Intelligence

今回のWWDC24では、Apple初の人工知能AI『Apple Intelligence(アップル・インテリジェンス)』が発表されました。

Apple初のAI「Apple Intelligence」は、iOS18、macOS Sequoia、iPadOS 18のOSに採用され、

A17Pro、M1、M2、M3、M4のAppleシリコンチップを搭載したAppleデバイス製品で動きます。

Apple Intelligenceの搭載が見込まれる
Appleシリコンシリーズ

そのため、現在発売されているiPhoneの中では、A17Proチップを唯一採用しているiPhone17 Proと、iPhone17 Pro Maxのみ、Apple Intelligenceを利用することができるようになるようです。

iPhone上でApple Intelligenceにリクエストすると、複数のAppで管理されている様々なデータから、最適な情報を特定し提案やサポートしてくれます。

Apple Intelligenceは基本、iPhoneやMac、iPadのデバイス上で動作します。

一方で、膨大なデータを必要とする複雑なリクエスト(=プロンプト)に関しては、デバイス上での処理だけでは不十分なため、

外部のクラウドサービス(Apple Private Cloud Compute)に接続して最も適した提案を行います。

ここで、Apple Private Cloud Compute(プライベート・クラウド・コンピュート)について少し解説をしておきたいと思います。

そもそも今回の基調講演で発表された『Apple Private Cloud Compute』とは一体何なのか…   iCloudとは何が違うのか…

Private Cloud Computeとは…

AppleのPrivate Cloud Computeは、Appleが提供するクラウドコンピューティングサービスとして、2024年6月に開催されたWWDC24で発表されました。

読み方は、アップル・プライベート・コンピュート※。(※コンピューターではありません。)

Private Cloud Computeは、Apple独自設計のチップ「Appleシリコン」を搭載したクラウドサーバーで提供されるサービスで、

ユーザーからの複雑なリクエストの応答に、
iPhoneやiPad、Macの端末上だけの処理だけでは最適な応えを出すことが困難な場合に、その手助けをしてくれる存在です。

つまり、Apple Private Cloud Computeは、端末上で行う機械学習の処理(AI)を“補完する役割”を果たします。

その最大の特徴は、一般的なクラウドサービスのサーバーがデータを保存するストレージを持ち、個人のパーソナルな個人情報を保存することに対し、

Apple Private Cloud Computeは、ストレージを持たないAppleシリコンのサーバー上で稼働するとされ、

ユーザーの複雑なリクエスト(=プロンプト)により投げられたパーソナルなデータは、一切保存しないということ。

今回の基調講演では、そうしたユーザーのプライバシーとセキュリティ保護に特化したクラウドサービスとして、Apple Private Cloud Computeは紹介されました。

icloudと比べてPrivate Cloud Computeは、“より堅牢なセキュリティに優れたクラウドサービスである” とAppleは強調しています。(1:14:55)

さて話をApple Intelligenceに戻します。

Apple Intelligenceは、アップルが開発したApple独自のAIプラットフォームで、その一部機能にOpenAIの「Chat_GPT」が使用されるようです。

アップルは、Apple製品にChat_GPTの最新モデル『GPT-4o』を統合することで、Siriの機能を強化することが見込まれ、

これまで以上に豊富な知識や言語を理解し、より自然な会話でユーザーをサポートすることが期待されます。

Siriの機能強化

基調講演にて説明されたApple Intelligenceについてまとめてみると、こんな感じ。

Apple Intelligenceの主な概要。

  1. iPhone15Pro,15Pro Max以降のiPhoneに対応。

  2. M1以降のチップを搭載したiPad,Macに対応。※AppleVisionProには非対応。

  3. iPhoneの通知に優先順位が付与。

  4. 記述ツールによる文章の自動書き直し・校正・要約ができる。(メール、メモ、Safari、Pages、Keynote、他社製App)

  5. 写真や絵文字、説明からオリジナルのイラスト(Genmoji)を作成

  6. 集めた素材から数秒で画像を作成(Image Playground

  7. スケッチやメモ内容に合った画像を作成(Image Wand App)

  8. 写真から不要なものを特定し削除。(Clean Up

  9. 音声から写真やビデオの検索。

  10. 音声を録音して要約した文字お越し。(メモApp、電話Appとの連携)

  11. テーマに相応しい写真や音楽を選定し動画作成。

  12. 保存している様々なファイルから、音声でデータを抽出してくれる。 

  13. 複数Appから関連性の高いデータを検索し分析。(プライバシーとセキュリティに配慮した環境整備:Private Cloud Compute 暗号化)

  14. ChatGPTによるSiriの強化 (音声入力とタイプ入力の切り替え、新機能の説明、住所の音声登録、App間の音声によるアクション実行etc)

その他

その他のトピックとして、WWDC2024では、以下のサービスが充実することが発表されました。

Audio&Home

Apple TV+AirPodsの機能が強化されます。

Audio&Home
  • Apple TV+で視聴番組の出演者の名前や挿入曲を調べるInSight機能

  • Apple TV+で音声を一段とクリアにする「対話強調」機能

  • Apple TV+で字幕表示タイミングの精度向上

  • Apple TV+で21:9の映像プロジェクタに対応

  • Apple TV+でスクリーンセーバ機能。(写真をアート作品風に、スヌーピーのアニメーション

  • AirPodsでSiriへの応答に頷く、首振るジェスチャーで応答

  • AirPodsで声を分離するVoice Isolation機能

  • 空間オーディオがゲームに対応

まとめ

ご覧頂いたように、とにかく今回のWWDCで一番注目すべき内容は、やはりApple独自のAI『Apple Intelligence』でした。

Apple IntelligenceはAppleのあらゆる純正Appと連携し、
文章の校正や要約、画像生成、写真・動画・データの検索や加工など、

これまでになくクリエイティブで、かつ生活をさらに豊かにしてくれる生成AIとして紹介されました。

Apple Intelligenceは、iPhone 15Pro、15Pro Maxで利用でき、

日本時間 2024年9月10日(火)午前2時00分に発表される、
iPhone16シリーズに搭載されます。

ガジェキンブログ



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