隈研吾先生!設計ミスじゃありませんか?
思苑 良
『那珂町にある「馬頭広重美術館」が全面改修することになった。
屋根のうえなど建物全体を覆っている地元産の八溝杉の羽目板がところどころ崩れたりと老朽化が進んだことから、全面改修する事に決めました。』
栃木 NEWS WEB による
改修設計も隈研吾先生が担当するという。
工費はおよそ3億円を見込んでいて、町は、このうち1000万円について
ふるさと納税の仕組みを利用したクラウドファンディングなどで来月末を期限に資金を募っている。
もともとこの建物に使われた八溝杉は、構造体としてではなく、単なる飾りにすぎなかった。だから二十数年間なんとかなったのだろう。
このような木材の使い方をするのは、「木を使えば和風だ」と思っている、隈先生のお得意とするところだが。
「設計を手がけた隈研吾先生は老朽化の原因について木を守るための保護塗料が今と比べて性能が低かったことを挙げている」
YAHOO ニュース
屋根面の木材の耐久性を塗料に頼ることは、正しい事なのだろうか。
日本には世界最古の木造建築がある、その建築は塗料に守られて千数百年の時を生き抜いたのだろうか。
そもそも、塗料を選定したのは、設計者の隈研吾先生だったのではないか。
もし、そうだとすれば、今日のこのような結果を招いたのは、
隈研吾先生!設計ミスじゃありませんか?
建築家の前川国男先生が、御存命であれば、どんな感想を持たれたのだろう。
「裸の王様」の寓話の例をひくまでもなく、「これは設計ミスじゃありませんか」という、隈研吾先生の名声に忖度しない、無垢な目を持った町民が現れるのを、私は日本の建築の将来のために切に願う。